40年前の田宮二郎氏の自殺――日本のハワード・ヒューズになろうとした男

40年前の1978年12月28日、俳優の田宮二郎氏が自殺した。自宅で散弾銃を自分に向けて撃ち、ほぼ即死状態だったという。引き金は足で引いたと見られ、散弾は心臓に命中していた。

2019年に、テレビ朝日の開局60周年記念・5夜連続ドラマ「白い巨塔」が財前五郎役・岡田准一氏で放映されるというので、それにちなんで田宮氏について取り上げてみる。

映画業界から干され、TVの人に

田宮氏は映画業界が華やかだった1957年、映画会社「大映」専属の俳優としてデビューし、次第に人気になっていった。

しかし1968年に処遇をめぐって大映の経営側とトラブルになり、解雇されてしまう。また当時の五社協定を持ち出され、映画業界から干されてしまった。

ただその頃は徐々にテレビが一般家庭に普及しており、それとともに映画業界は一時の勢いを失っていき、大映はその後1971年に営業不振で倒産している。

大映から解雇された後、田宮氏はTVや舞台に活路を見出し、「クイズタイムショック」の初代MCとしてお茶の間の人気となっていく。人間、何が幸いするかわからないものだ。

結局、田宮氏は自殺する1978年まで「クイズタイムショック」のMCを務めることになる。

変なスイッチ?

同時にTVドラマでもヒット作に立て続けに出演し、第二のキャリアを築いていった。ところが人気が上がると共に、田宮氏は自身で「僕は単なる役者ではない。日本のハワード・ヒューズになる」などと言い始めたらしい。この頃に変なスイッチが入ったかもしれない。

ちなみにハワード・ヒューズというのは、ご存知だと思うが米映画『アビエイター』でレオナルド・ディカプリオが演じた伝説の億万長者で、事業で大金を儲けた後に、映画制作や飛行機事業に乗り出した。しかし晩年は精神を病んでしまい引きこもりになり、そのまま亡くなってしまう。

この後の人生を考えると、田宮氏がその人物を標榜していたというも何か妙なものだ。

考えるに「日本のハワード・ヒューズになる」などと言ったのは、たぶん1971~72年の怪しい天体配置の頃ではないか?という気がしないでもない――というのも、田宮氏はその影響を十分に受けそうなホロスコープだからだ。

事業での失敗→躁うつ病に

上述のように田宮氏はTVでは人気を博したが、一方でハワード・ヒューズよろしくゴルフ場やマンションなどの事業に手を出しはじめており、うまくいっていなかったという。

また1977年に映画を制作し自ら主演したが、興行成績は振るわず、多額の借金を背負ったとも言われている。

そんな中で、投資などの怪しいビジネスに関わっているというウワサが出始めたという。M資金詐欺に引っかかっただの、石油の採掘権ビジネスの話があり突然撮影をほっぽらかして海外へ行ってしまっただの、東京12チャンネル(現在のテレビ東京)の買収話だの、などさまざまなゴシップが報じられたという。

こうした事業の失敗などからか、いつしか田宮氏はメンタルを病み、「躁うつ病」と診断されていた事が明らかになっている。

白い巨塔

1978年、山崎豊子氏原作「白い巨塔」がフジTVでドラマ化されることになり、田宮氏は主役の財前五郎役を務めることになった。これはもともと彼が持ち込んだ企画だという。

ご存知のように「白い巨塔」は何度か映画化・ドラマ化されており、記憶に新しいものでは2003年に唐沢寿明氏・江口洋介氏などのキャストでリメイクされている。

ただ「白い巨塔」の撮影中にも田宮氏の病状は良化せず、続けてきた「クイズタイムショック」を自ら降板してしまう。

自宅で自殺

そんな不安定な精神状態ながらも、この年の11月に「白い巨塔」の撮影が無事終了した。

12月28日、付き人が弁当を持って13時半ごろ田宮氏の部屋に行ったところ、ベッドの中で倒れていたのを発見した。そばに散弾銃があり、自殺したのは明白だった。遺書も残されていた。

生前、躁うつ病と診断をされながらも、田宮氏自身はそれを認めようとせず、処方された薬も拒否して飲まなかったという。

田宮二郎氏のホロスコープ


そもそもこの図は乙女座の水星が怪しくて、だいたいこの手の話って海王星の仕業でしょ、とか思うんだけど、そのスイッチがこの乙女座の水星になってて。

でトランジットの海王星が射手座にあった時代に、この水星が暴走してしまい、おかしくなっていったというのは明白だろう。

上で「日本のハワード・ヒューズになる」と言ったのは1971~72頃じゃないか、と書いたのだけど、時系列からしてその辺りなのと、同時期に海王星が射手座に入っているので。

この頃には冥王星も天秤座に入って、徐々に月と90度になっていた。

それも含んで、11月くらいからひどい配置になっているね。

このホロスコープを見ると、出生図がイージーアスペクトばかりが良いってわけじゃない、ってことがよく分かる。