【エプスタイン事件】英アンドルー王子、未成年性的虐待で正式に提訴されてしまう

アンドルー王子が未成年性的虐待で提訴

今にして思えば、こんな状態でオリンピックを開催したのなら、2020年の春・夏甲子園高校野球大会も無観客開催してあげても良かったのでは?としみじみ思う今日この頃です。このとき3年生だった人は人生の大事な最後のチャンスを逃しました。

さてイギリスのアンドルー王子が、未成年性的虐待で正式に提訴されました。アンドルー王子(ヨーク公)はエリザベス女王の次男で、チャールズ皇太子の実弟であります。

この問題が浮上して以降、アンドルー王子は一切の公務から退いたのはおろか、バッキンガム宮殿を出たと伝えられていました。

考えてみてください。
現時点でイギリスの皇位継承順位第9位の王子が、未成年性的虐待で訴えられたのです、もしこれが日本なら、どんな騒ぎになるでしょう。

期限ギリギリでの提訴

現地8月9日に、ジェフリー・エプスタインの被害者であるバージニア・ロバーツ・ジュフレ氏が、ニューヨークの連邦裁判所に訴状を提出したとのことです。これはニューヨーク州で定められている未成年性的虐待の提訴期限(民事の)が切れるほんの数日前でした。

「今やらなければ、責任を逃れることになっちまうでしょ」とは、代理人のデビッド・ボイズ弁護士の弁です。「20年前、アンドルー王子は、富・権力・地位・コネを利用し、誰からも守られていない弱い立場の子供を虐待しました。彼の責任を問うタイミングはとっくに過ぎています。」と述べています。

また現在38才になるジュフレ氏本人は

私は軽々しくこの決断をしたわけではないのです。母として妻として、家族が第一でした。

今回の行動によって、アンドルー王子やその代理人からさらなる攻撃を受けることは承知しています。

しかしこれを追求しなければ、彼らや被害者たちを失望させてしまうことになります。

エプスタイン事件の概要:原告ジュフレ氏について

この件も含めエプスタイン絡みは、過去ここで何度も何度も取り上げてきました。ニューヨーク州のクオモ知事もそうですが、私がしっつこく取り上げたネタは後に重大になっていくのです、なぜか(笑)。

さておき、事件についておさらいします。
まずエプスタインについては今さら言うまでもないので割愛します。一方バージニア・ロバーツ・ジュフレ氏ですが、現在結婚しており子供もいます。結婚前の名前はバージニア・ロバーツでした。

彼女はカリフォルニア州で生まれていますが、幼少の時にロバーツ家はフロリダ州パームビーチに転居しました。今にして思えばこれが不幸の始まりだったかもしれません。

彼女は父親のコネで、パームビーチにあるドナルド・トランプ氏所有の高級リゾート「マー・アー・ラゴ」で働き始めます。

ギレーヌ・マックスウェルとの出会いがフラグに

16~7才の時に運命の出会いがありました。
彼女がマッサージについて勉強しているとき、ギレーヌ・マックスウェルと出会ってしまったのです。これが決定的なフラグになりました。

ご存じマックスウェルは、当時エプスタインの片腕「マダム」として未成年の性的虐待に加担していた罪に問われている人物です。彼女の裁判は今年の秋から始まりますが、無事にスタートできるでしょうか。

当然マックスウェルは彼女をエプスタインに紹介しました。これである意味ジ・エンドと言えます。以後プロになるための「マッサージの練習」と称した、性的サービスが展開し始めたのです。

これに10代の少女が抵抗できる術はありませんでした。

アンドルー王子と3回関係を持たされた

出会いの2000~2002年までの約2年半の間、エプスタイン/マックスウェル/ジュフレ氏のカオスな関係は続いたようです。

彼女はパームビーチやマンハッタンにあるエプスタインの自宅、ニューメキシコ州にある牧場、ロンドンやパリにある別宅、そしてカリブ海にあるエプスタイン所有のリトル・セント・ジェームズ島などを行き来し、性的サービスを提供し続けさせられたと主張しています。

裁判資料によると、ジュフレ氏は2001年17才の時にロンドンに行った際、アンドルー王子に人身売買され性的虐待を受けたと主張しています。その後マンハッタンの邸宅、リトル・セント・ジェームズ島など少なくとも3回、アンドルー王子と関係を持たされたようです。


※アンドルー王子、ジュフレ氏、マックスウェル

ちなみに彼女は1983年生まれです。今この世代はいろいろありますよね。しかも彼女のホロスコープは「いかにも」男性注意でした。生まれ持ったエネルギーが運命を引き寄せてしまいましたか。

事態が動く:エプスタイン逮捕へ

その後ジュフレ氏は2002年9月、マッサージスクールで学ぶためタイに飛びました。これはエプスタイン側がチケットを提供したようです。帰国後に再度彼女を利用するためだったかもしれません。

しかしそのタイでオーストラリア人の現在の夫と出会い、結婚しています。彼女は夫とともにオーストラリアに移り、エプスタインの元には戻りませんでした。オーストラリアでそのまま平穏に過ごしていたのです。

2005年、事態が動きます。
パームビーチ警察がエプスタインの捜査を始めたのです。ある14才の被害者少女とその親の告発が引き金だったようです。この捜査線上に、ジュフレ氏が浮かび上がりました。

このときジュフレ氏は、マックスウェルとエプスタインから電話を受けています。その後FBIからも電話が来たようです。

結局このときの捜査が、エプスタインの最初の逮捕につながりました。しかし当時のフロリダ州検察官アレクサンダー・アコスタが下した判定は、エプスタインにとって激甘なものでした。

その後アコスタはトランプ政権時に労働長官に出世しましたが、このときの激甘判決が批判され、辞任に追い込まれています。

アンドルー王子サイドの反論

2015年1月にイギリス王室が、アンドルー王子の未成年性的疑惑は「事実に反している」との声明を出しています。さらに立て続けに強い論調で否定声明を出しました。

当初ジュフレ氏は匿名を望んでいたのですが、この声明でイギリス王室がフライングでジュフレ氏の名前を出して批判しており、憤りが伝わるものでした。

2019年7月にエプスタインが二度目の逮捕をされた後、アンドルー王子の件が再び騒がれました。

ジュフレ氏は9月にNBCの番組に実名で出演し、アンドルー王子との性行為を強要されたことについてインタビューに答えています。

これに対して同年11月、アンドルー王子はBBCの番組に出演し、自ら疑惑を否定しました。王子本人が、テレビで未成年性的虐待の疑惑について口を開いたのです。

アンドルー王子のTVインタビューが非難囂々

このBBCのインタビューが、かえって火に油を注ぐことになりました。メディアがこぞって、このインタビューでのアンドルー王子をこき下ろしたのです。

  • 「流砂にハマった人か?」
  • 「列車事故程度かと思ったら飛行機が石油タンカーに墜落して津波が起きたレベル」
  • 「これほど破滅的な代物をこれまでみたことがない」
  • 「核爆発レベルの酷い内容だった」
と散々でした。

これにてアンドルー王子の信頼は地に落ち、これまで支援してきた団体・大学・銀行などが次々に支援を打ち切りました。

そして公務を退き、タブロイドメディアなどからバッキンガム宮殿から追い出されたと報道されたのです。

チャンスを与えてきたのにスルーされた

我々は2015年以来、アンドルー王子や弁護士と話し合おうとしてきました。我々は、彼が持っているであろう説明や文書を提供するための機会を与えてきたのです。

私たちは、訴訟をせずに解決しようとしてきました。アンドルー王子と弁護士は、まったくスルーしたのです。

もしいま彼女が訴訟を起こさなかったら、アンドルー王子と彼のアドバイザーがとってきたスルー戦術を正当化させてしまいます。

とボイズ弁護士は述べました。

さてこの裁判の行方はどうなるでしょうか。

今後の続報を待ちたいと思います。

ではこの辺で失礼します。


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