アメリカは国連事務総長をスパイしていた
ネット上にリークされた米国防総省の機密文書が波紋を呼んでます。
機密文書によると、アメリカはアントニオ・グテーレス国連事務総長でさえも監視・スパイしていた事が明らかになりました。
流出したいくつかの機密文書には、グテーレス事務総長と国連職員とのやり取りが記述されているという。また個人的な会話も含まれているとのこと。
米国には外国情報監視法(FISA)があり、この権限によって盗聴・傍受しているようですが、モラル的にどうなんでしょう。
The U.S. eavesdropped on U.N. Secretary General António Guterres’s interactions with officials and world leaders, according to classified reports obtained by The Post. The leaked conversations include frustrations toward Ukrainian President Zelensky.https://t.co/R3kVp6mvMU
— The Washington Post (@washingtonpost) April 18, 2023
アメリカの言い分「国連はロシアの味方してる」
案の定、国連は苦言を呈しています。
国連のステファン・デュジャリック報道官は、「このような行為は、国際連合憲章および国際連合の特権と免責に関する条約に列挙されている米国の義務に矛盾していることを明確にした」と述べました。
機密文書によると、グテーレス事務総長は黒海穀物取引の再交渉において、ロシアに同情的すぎると報告されていたという。
この協定は、ウクライナ紛争によって悪化した世界的な食糧危機への取り組みを支援するために締結されたもので、グテーレス事務総長はロシアの利益に配慮してでも、この協定を維持したいと強く願っていたことを示していました。
機密文書には「グテーレス氏は、ロシアの輸出能力を向上させるための努力を強調し、たとえそれが制裁を受けたロシアの団体や個人を含むものであっても」と書かれているとのこと。
国連は人道支援の精神に則って
食料は戦争に関係ない一般人も助けるためですからね。
国連は「世界の最貧困層に対する戦争の影響を緩和する必要性に駆られている」と述べ、「食料の価格を押し下げるためにできることをする」「肥料を入手しやすくする」とコメントしました。
これは国連憲章第1条に示されている「経済的・社会的・文化的・人道的な国際問題の解決のため、および人権・基本的自由の助長のための国際協力」の精神に乗っ取っていることに他ならないと思います。
それをアメリカは、さも「国連事務総長のやろう、ロシアに協力しやがって」と言っているかのような。
スパイはアメリカの伝統芸
米民主党やバイデン政権は、ともかくロシアが憎い、なんでもかんでもロシアのせい、というのがこれまでの常套手段でした。
ハンター・バイデン氏のラップトップも、トランプ氏の当選も、すべて「ロシアの陰謀だー」って話にしてきたのです。全部でっち上げだったことがバレてますけど。
国連報道官によると、グテーレス事務総長はアメリカのスパイ行為に驚いていないという。
「事務総長は、人々が自分をスパイし、私的な会話を聞いているという事実に驚いていない。驚くべきなのは、そのような私的な会話が歪められ、公になることを許す悪質さや無能さだ。」と報道官は述べました。
そういえばリークされた機密文書によれば、ウクライナのゼレンスキー大統領でさえアメリカにスパイされていたんでしたっけ。
2013年にエドワード・スノーデン氏が暴露したNSA(国家安全保障局)の告発では、ドイツのアンゲラ・メルケル首相や国連の外交官を含む同盟国の指導者を盗聴していたことが明らかになりました。スパイはアメリカの伝統芸なんですかね。
いずれにしても機密文書流出問題は、まだまだ波紋を広げていると共に、アメリカの評判を落とす元凶となりつつあります。
日本はアメリカ頼りの国でしたっけ。知らんけど。
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