【大騒動】米軍事機密文書がSNSにリーク、アメリカはゼレンスキー大統領でさえスパイしていた

アメリカの軍事機密文書がSNSに流出

昨日ちらっと書いたように、アメリカの軍事機密文書がSNSに流出して大騒ぎになっています。

流出したのは主にロシア・ウクライナ戦争に関する極秘軍事計画で、100以上の文書がTwitter、Telegram、4chanなどで拡散されました。そのほか北朝鮮、中国、イラン、アラブ首長国連邦などに関する情報もあったという。

この文書は「極秘」と記されていますが、国防総省から流出したとされ、一部改ざんされた可能性があるものの、国防総省は本物であることを認めています。

この情報リークにより、アメリカによる敵対国・同盟国へのスパイ行為が明らかになっており、ウクライナのゼレンスキー大統領でさえもスパイされていたことがわかりました。

現在米国政府は、この最も重大な機密情報がリークされた原因を突き止めようと躍起になっているという。

私は2年以上前から天体の配置的に「今後はリークが多くなる」と書いてきましたが、こんなものまで出てくるようになりましたね。

流出の経緯

当初、バイデン政権はこの文書をネットから削除しようとしたというが、とても削除しきれるものではないでしょう。

まず機密文書は最初、2023年3月1日と2日にイギリス在住のフィリピン人YouTuberのDiscordサーバーに投稿されたと考えられています。そして3月4日には、別のユーザーが文書のサブセットをMinecraft Discordサーバーに投稿していたという。

ただ一説によると、2022年10月の時点で一部が投稿されていたとも言われていますが、どうなんでしょう。

いずれにせよ4月に入って、上に書いたようにSNSや匿名掲示板で拡散されはじめたことで、火が点きました。

これを最初に報じたのはニューヨークタイムズで、現地4月6日の記事で「米国とNATOが計画するウクライナ軍の増強計画を詳細に記した機密文書」だと書いています。

どのような文書か

文書の多くはこの冬に作成されたもので、ウクライナ戦争に関する戦術的な情報(同国の戦闘能力など)が書かれているという。

文書は、統合参謀本部議長のマーク・ミリー将軍、他の軍高官、必要なセキュリティ・クリアランスを持つ米国人職員や契約社員が利用できたものだとのこと。

この分析によって、どのような武器をウクライナに提供するか、ロシアの戦場戦略にどう対応するかなど、バイデン政権による主要な政策決定に反映されるのだという。

また流出した文書の多くは「NOFORN」と表示されており、外国人には公開できないことになっています。しかしそれ以外の文書については、米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドのファイブ・アイズ同盟を含む米国の緊密な同盟国との共有が許可されているとのことです。

文書に含まれる主要な情報

リークされた文書に含まれる情報

  • 世界の指導者の非公開の会話にアクセスできるCIAエージェントの募集活動の場所
  • ロシアのワグナー(ワグネル)グループは、NATO加盟国のトルコから武器を入手しようとした。また、ワグナーの内部の将来計画の一部は、米国情報機関に知られている
  • ロシア軍を追跡するために使用される機密衛星技術「LAPIS時系列ビデオ」の詳細。高度な衛星システムとして説明され、これまで極秘にされてきた
  • 国防総省が作成したウクライナ戦場評価書
  • あるスライドでは、NATO加盟国のフランス、アメリカ、イギリス、ラトビアの百人弱の特殊作戦要員が、すでにウクライナで活動していることが示唆された
  • CIA、NSA、国防情報局、法執行機関、国家偵察局(NRO)による情報収集活動についての説明
  • 2月23日付のウクライナ・ドンバスの戦況に関するある評論によると、ロシアによる「消耗戦」が予想され、「膠着状態に向かい、2023年にこの地域全体を占領するというモスクワの目標が阻止されそうだ」と述べている
  • 米国の情報機関は、ロシア軍とその指揮官を深く知り尽くしており、ウクライナに攻撃を事前に警告し、ロシア軍の強さと弱さを確実に評価することができる
  • 米国情報機関は、ロシア国防省が2月のある日に2か所のウクライナ軍の拠点を攻撃する計画を伝達したこと、ロシア軍の計画者がウクライナの12か所のエネルギー施設と同数の橋への攻撃を準備していたことを明らかにしている
  • CIAのWorld Intelligence Reviewの分析概要によると、北京はウクライナによるロシア領内深部への攻撃を「NATOを侵略者とする機会」と見ている可能性が高く、攻撃が “重要 “と感じれば中国はロシアへの支援を強化できるとしている
  • ウクライナのソ連時代の強固な防空網は、これまでロシア軍の航空機の参加を最小限に抑えてきたが、今後数週間のうちに弾薬を使い果たす可能性がある
  • イスラエルのモサドが、ネタニヤフ首相の最高裁改革案に反対するデモを支援したとするCIA情報機関の最新情報とされるものがある
  • 韓国政府関係者は、アメリカの備蓄を補充するために砲弾をアメリカに渡すという要請を警戒しており、それがウクライナに行き着くことを懸念しているとの内部議論がある
  • ウクライナの防空は西側同盟国によって強化されないと危機に瀕している

米国はゼレンスキー大統領をスパイしていた

機密文書は、デジタルデータではなくプリントアウトしたものを撮影した画像で投稿されています。つまりハッキングされたものではなくリークされたものである可能性がある。

また文書のうちの多くが米国にしか渡っていなかったため、現在は米国側のリークであるとの見方があるもよう。

いずれにしても、米国とパートナー諸国との情報共有関係にダメージを与える可能性があります。

そんな中でCNNは、文書により「米国がウクライナのウラジミール・ゼレンスキー大統領をスパイしていた事が明らかになった」と報じています。

記事によるとウクライナ当局は、このリークに深い不満を抱いていると報じています。

またウクライナはこの文書流出により、すでに軍事計画の一部を変更したという。つまり本物だったということですかね。

国防総省は衝撃を受けている

さらに悪いことに、この文書を利用した偽情報も出回り始めているという。事実ならカオスです。

当然ながら国防総省は衝撃を受けており、Politicoは国防総省の職員の話として、「怒りだ」「大規模な裏切りだ」「胃が痛い」などと語っていると報じました。

しかし国防総省はまだ情報漏洩の規模を把握しようとしている段階であり、そこに何があるのかを評価し続けている、とクリス・ミーガー報道官は語っているという。

さらに国家安全保障会議のジョン・カービー報道官も、今より多くの機密資料が出回っている可能性があることを認めており、漏洩は収拾したのかという質問に「我々はわかっていない」「誰が背後にいるのか、どんな動機があるのかもわからない」と答えています。

スノーデンのリークよりもデカい

この文書がダウンロードされたデジタルデータではなく画像だというのが、追跡しづらさを煽っているかもしれません。Discordはこのリークに関して、法執行機関と協力しているという。

いずれにしろ、この軍事機密文書の漏洩が前代未聞であることは間違いなく、アメリカの外交問題に影響することが懸念されています。

ある専門家によると今回の情報リークは、2013年のエドワード・スノーデン氏によるNSAのリークよりもさらに大きなダメージを与える可能性があると述べているという。

確かに最初のニューヨークタイムズの報道は、満月、水星冥王星スクエア、水星ノード合、太陽木星カイロン合という、なかなかエグいタイミングで報じられており、いかにも波紋を呼びそうな事が分かります。

おそらく歴史に刻まれる出来事でしょう。

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