バイデン政権は中国のスパイ気球を初めから隠蔽しようとしていた――NBCがスクープ

バイデン、中国のスパイ気球を隠蔽しようとした

ダイハツの不正問題はトヨタに影響が波及するんでしょうかね。まあ水瓶座時代は近いって話です。

さてNBCニュースからスクープが出てます。これもリークです。

今年初めに北米大陸で起こった中国のスパイ気球騒動は、日本でも騒がれましたので覚えている人も多いと思います。

このときは次から次へと気球の目撃が報告され、最終的に4機まで確認されたのです。

これについて当初バイデン政権は、その存在を確認していたものの、隠蔽しようとしていたと2月にブルームバーグが報じていました。(詳細↓)

米軍がスパイ気球を撃墜、2機目が発見、中国は報復を予告――気球騒動これまでのまとめ

2023年2月5日

なぜならこの後、アントニー・ブリンケン国務長官が中国を訪問する予定であり、この気球騒動によって訪中が台無しになる恐れがあったため、情報を隠そうとしたという。

しかし気球はバス3台分ほどの巨大なもので、隠し通せるようなものではなかった。案の定、民間人が見つけて大騒ぎになりました。

ところがバイデン政権の高官たちは、このスパイ気球はデータの収集や送信はしていないと主張し、「スパイするためのものではない」と否定していました。

米軍はスパイ気球を確認していた

しかし。

このたびNBCニュースが報じたところによると、バイデン政権は最初からこの物体が中国のスパイ気球だと分かっており、それを隠蔽するつもりだったという。

複数の元・現政権高官と議会高官によれば、バイデン政権は当初、国民からも議会からも気球の存在を隠そうと考えていたと伝えています。

ある元米政府高官によれば、「気球が(民間人に)発見されるまでは、気球を分析して上空を通過させ、そのことを黙っておこうという意図があった」という。

しかも米軍はすぐに気球を調査し、それが中国のスパイ気球であることを確認していたとのこと。そして12時間ごとに気球の位置・経路などの最新情報を幹部に報告していたという。

まあでもこれで思うのは、左派メディアがバイデン政権のネガティブな事を報じ始めたなと。

1月27日の電話

最初の気球は2023年1月28日にアメリカ領空に侵入していますが、記事によれば前日27日に、グレン・ヴァンヘルク北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)長官が、当時のミリー統合参謀本部長に電話をかけたという。(ミリー氏は今年9月30日で退任)

このときの電話でヴァンヘルク長官は、すでに10日間もアジア~太平洋上空を飛行する謎の物体について追跡をしていると報告しました。そしてその物体を調査し、評価するつもりだと語ったとのこと。

この電話の直後に米軍機が派遣され、その物体に何が装備されていたかを突き止めたという。その結果、それが中国のスパイ気球であり、攻撃的な武器は積んでいなかったものの、監視用の大きな装備を積んでいたことを確認しています。

その後ヴァンヘルク長官は、オースティン国防長官やミリー統合参謀本部長などの高官たちに12時間ごとにメールを送り、気球の位置・脅威・飛行経路などの最新情報を報告していたとか。

オースティン国防長官がヴァンヘルク長官から直接電話を受けたのは2月1日で、というのもオースティン国防長官はこのときアジア歴訪中だったため、メールの報告には注目していなかったという。

ヴァンヘルク長官はメールの中で、気球は差し迫った脅威ではなく敵意もないと判断したため、撃墜する権限はないと書いていたようです。

民間人が発見し、大騒動に

バイデン大統領が気球のことを知ったのは、ヴァンヘルク長官の電話から3日後の1月31日だという。

2月1日に、民間人がモンタナ州上空でこの飛行物体を見つけたことにより騒ぎになりました。翌2日にメディアが報じ、騒動が大きくなりました。

その後気球は米国大陸を横断し、その軌道上には数々の米軍施設や基地が存在していたことがわかりました。

2月4日、最初の気球が大西洋のサウスカロライナ州の沖合で撃墜され、その後も次々と撃ち落とされました。

  • 2月4日:サウスカロライナ州沖合で撃墜
  • 2月10日:アラスカ州沿岸で撃墜
  • 2月11日:カナダ・ユーコン準州上空で撃墜
  • 2月12日:ミシガン州ヒューロン湖上空で撃墜

一部の機体や破片は回収されたと言われていますが、その内容についてはいまだに極秘のままです。

スパイ気球よりも中国との関係を恐れていた

この騒動は当然ながら議員たちを怒らせ、共和党からは非難の声が上がりました。一部の共和党議員は、もっと早くこの気球について説明しなかったことに怒りをあらわにしていました。

「国家完全保障の危機だ」「バイデン政権は中国の侵略を許している」「議会では情報が収集されていないと言ったのに、嘘をつくな」

しかしNBCの記事によると、バイデン政権はそんな国内の批判よりも、中国との関係悪化の方が心配だったと伝えています。

政府の見解では、この件で中国は非常に怒っており、屈辱を味わったため、ワシントンと北京の関係に与えるダメージは、スパイ気球そのものよりもアメリカにとってはるかに深刻な脅威だったという。

すでに書いたようにこの頃、ブリンケン国務長官は訪中の準備中でした。この訪問は、両国関係の悪化を食い止めようとするものだったからこそ、中国をそれ以上怒らせたくなかったというのです。

その矢先に起こったため、訪中は延期されました。

中国の強気、アメリカの弱気

このスパイ気球対応は、バイデン政権の信用を落とした失策の一つだと思います。

それまでも、国境開放、アフガニスタンの米軍撤退、グリーンエネルギー推進によるインフレなどで信用を落としていますが、この気球対応は国家安全保障上の面でアメリカ国民を脅威に晒したという点で、バイデン評価のターニングポイントの一つになったのは明らかです。

先日書きましたが、習近平氏は「中国は台湾を奪取する」とバイデンに宣言しましたし、台湾の独立を支持しない「声明を出せ」とまで強気に迫られています。

また中国は2022年のアメリカ中間選挙でも影響力を行使しようと裏工作を仕掛けたようですし、それを野放しにしている。

こういうことはトランプ政権時代には考えられなかったことです。それと比べると、バイデン政権の対中国姿勢は、かなり弱気なのがハッキリしています。

それなら台湾は侵略されてしまうかもしれない。

習近平、米国に「中国は台湾を奪取する」と宣言していた――「台湾の独立を支持するな」と警告

2023年12月21日
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2023年4月1日
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