同性愛は犯罪ではないものの、罪である
先日このブログで書きましたが、故ベネディクト教皇の本で「神学校にゲイのクラブがある」と衝撃的な暴露が記されていた件で、現ローマ法王のフランシスコ教皇が反応しました。
ベネディクト教皇の死後に出版された本の中で、「神学校でゲイのクラブが公然と運営されている」と記されており、教会は崩壊の危機にあるとして、その堕落ぶりや自分に対する風当たりの強さなどを吐露していました。
一方で自分が生きているうちはこれを公表せず、死後に発表するよう指示していたといわれています。
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上についてAP通信がフランシスコ教皇に独占インタビューを行い、その内容を1月25日に報じました。まあAP通信は左派メディアなので、こういうテーマにはすぐ食いつくんだなという印象ですが。
その中でフランシスコ教皇は、同性愛は犯罪ではないものの、罪であるとの認識を示しました。
「同性愛は犯罪ではありません。犯罪ではないのです。そうです、罪です。そうですね、でも、罪と犯罪をまず区別しましょう」
BREAKING: Pope Francis in #TheAPInterview calls laws criminalizing homosexuality “unjust” and asserts: “Homosexuality is not a crime.” The pontiff says God loves all his children just as they are. https://t.co/iejGzRZKud
— The Associated Press (@AP) January 25, 2023
同性愛を違法とするソドミー法
米国では2003年に最高裁が、同性間の性行為を含む「自然に反する」性的倒錯を違法とするソドミー法が”違憲である”と判断しましたが、まだ10州以上がソドミー法を使用しているという。
ソドミー法の起源は紀元前からあるとされ、宗教的なものがベースにあるようです。
特にキリスト教が生まれてからはその規制が厳しくなり、イングランドでは1533年にBuggery法ができ、死刑が規定されたとのこと。
こうした歴史的背景に基づき、同性愛に対して反目する伝統保守派のカトリック聖職者がいるのは当然のことかもしれません。またそうした聖職者らはおそらく伝統や規律に従順であり、それを破る者に対しては寛容さに欠けるでしょう。
インタビューでフランシスコ教皇は、同性愛を犯罪とみなす一部のカトリック司教に対して、LGBTQの人たちも含め全ての人間の尊厳を認めるよう呼びかけました。
「これらの司教は改心のプロセスを持たなければならない」として、「神が私たち一人一人に対して持っているような優しさを、どうか適用して欲しい」と述べています。
伝統派と革新派の隔たり
罪(sin)は倫理的・宗教的な意味でのもの、犯罪(crime)は法律で規制されているものです。聖書では同性愛は性的逸脱であり、宗教上の罪と定義しているようです。
しかし近年では性的志向はその人の個性であるとの認識が広まっており、キリスト教内でも教派や聖職者によって考え方の違いがあるようです。
結局フランシスコ教皇は、長年ゲイの信者を怒らせてきた教会の伝統的な教えは変えなかったと言えますが、その一方で、LGBTQの人々にも手を差し伸べたということでしょう。
まあ水瓶座時代が近づくにあたって、古典的価値観が揺らぐ時代になってきたと思わざるを得ませんね。そんな中でフランシスコ教皇は、伝統と革新の間でうまいことバランスを取ったなと言うことかもしれません。
今後も両者の間の確執は出てくるんでしょう。それはバイデン政権と保守派の確執を見ても、時代の流れと言えます。
そういえば昔の日本の仏教でも、異性との性交渉が禁じられていた時代があり、その反動で男色が横行していたとも聞きますが。いずれにしても現代ではこうした規制はナンセンスになりつつあります。
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