イーロン・マスクは本当に”言論の自由”を取り戻そうとしているのか

イーロン・マスク/(U.S. Air Force photo by Trevor cokley), Public domain, via Wikimedia Commons

イーロン・マスクがドン・レモンと対立

有名な元CNNのアンカーだったドン・レモン氏とイーロン・マスク氏が、ちょっとしたバトルを引き起こしました。

ドン・レモン氏といえばかつてCNNの看板アンカーであり、冠番組『ドン・レモン・トゥナイト』などのMCを務めていました。

今回のバトルは、もともとドン・レモン氏がツイッターXで新番組『ドン・レモン・ショー』をスタートする事になっていた矢先に起こったものです。

レモン氏は新番組の第1回目の大物ゲストとしてXのオーナーであるイーロン・マスク氏との独占対談を行ったようですが、その収録直後に突然「マスクに降板させられた」と発表した。

いったい何があったのか。

Xがドン・レモンの新番組をキャンセル

ドン・レモン氏は2023年4月24日に、それまで約17年間勤めたCNNから解雇されました。CNNは解雇を否定しましたが、レモン氏は「突然知らされた」と述べた。

奇しくも同じ日に、FOXニュースの看板アンカーだったタッカー・カールソン氏もFOXから解雇されています。

FOXの人気MCタッカー・カールソンが電撃解雇のなぜ?――いま報じられている理由はこれ!

2023年4月25日

カールソン氏はその後、ニュースネイションなどから巨額のオファーを提示されたりしましたが、結局フリーになってXで配信を開始しました。

そこでドナルド・トランプ氏やウラジミール・プーチン大統領のインタビューを敢行し、億を超える再生数を叩き出し、カールソン人気が健在であることを証明したのです。

そんなカールソン氏の成功例を目の当たりにし、同じ日に大手ニュースネットワークから解雇されたライバルとして、レモン氏もかつての栄光を夢見て後を追ったのでしょうか。

しかし残念ながらそれは実現しなかった。X社での『ドン・レモン・ショー』は突然キャンセルされた。

X社は以下のように述べている↓

Xは言論の自由を支持するプラットフォームであり、多様な声や視点に開かれた環境を提供できることを誇りに思います。ドン・レモン・ショーが検閲を受けることなく、Xでコンテンツを公開することは大歓迎です。私たちは、クリエイターが自分の仕事を拡大し、新しいコミュニティとつながるためのプラットフォームを提供することを信じています。しかし、他の企業と同様に、私たちはビジネスパートナーシップについて決定する権利を留保しており、慎重に検討した結果、Xは同番組と商業パートナーシップを締結しないことを決定しました。

レモン「私には言論の自由は適用されない」

イーロン・マスク氏は「言論の自由」を取り戻すために旧ツイッターを買収したのではなかったのか。それなのにドン・レモン氏との提携をキャンセルしたのはどういうことか。

レモン氏はXに投稿した動画の中で「イーロン・マスクは私に怒っている」と主張し、収録したインタビューをYouTubeとポッドキャストでも配信すると述べています。(このインタビューは現地3月18日に配信予定)

最初にインタビューすべき人物は、間違いなくイーロン・マスクだと思った。言論の自由絶対主義者を自称する男だ。

どうやら、私のような人間からの彼に対する質問に関しては、”言論の自由絶対主義”は適用されないようだ。

マスク氏はこれに反論し、Xで以下のように述べた。

彼のアプローチは基本的に”CNNのSNS版”といったもので、CNNが瀕死の状態にあることからもわかるように、これはうまくいかない。

また、本物のドン・レモンではなく、ジェフ・ザッカーがドンを通して話しているだけなので、信憑性に欠ける。

とはいえ、レモン/ザッカーがこのプラットフォームで視聴者を増やすのは、もちろん歓迎すべきことだ。

※ジェフ・ザッカーとは、CNNの元CEOです。同局の幹部だったアリソン・ゴルスト氏との交際を隠していたことで辞任しています。

レモンは法外な待遇を要求したか

その後ニューヨークポストが、ドン・レモン氏がマスク氏に法外な要求をしたため、交渉が頓挫したと報じました。

関係者の話としてレモン氏は”クレクレちゃん”を発動し、テスラのサイバートラック、500万ドルの前金、X社の株式、高級ホテル代、プライベート・ジェット代、飲酒代、マッサージ代、エグゼクティブ・アシスタント、1000万ドル以上のマーケティング予算などを要求し、交渉が行き詰まったと書いている。

まああくまで関係者の話ですが、事実だとすればなんで左派ってこういう人ばかりなんだろ。

いずれにしてもレモン氏は、マスク氏が言論の自由を標榜しながら、自分たちのような「左派の言論」は受け入れようとしない、と主張している。

一方マスク氏は「CNNは死につつある」と主張し、レモン氏の相変わらずCNN風なアプローチに懸念を示したという構図。実際にCNNは視聴者離れが著しく、一時期の繁栄は見る影もなく大規模リストラを余儀なくされている。偏向的な左派報道ばっかりやってきた結果です。

ただレモン氏のインタビュー動画はXでも公開されるみたいですし、だとすれば再生回数に応じた収益も分配されるでしょう。しかし今回のケースは、両者がそれ以上のビジネス提携を結ぼうとしていた事がこじれたという。

情報によれば、ドン・レモン氏はX社と数百万ドルの契約を結んだとのことですが、今回の件でそれを棒に振ったと言われている。

おそらくレモン氏はCNN時代に年2500万ドル(今なら約37億円)を得ていたと言われていますが、解雇されてその収入をまるまる失った。

そんな中で拾ってくれたX社に感謝するどころか、ワガママを言ったために棒に振ったというオチになってしまったんでしょうか。

ツイッターファイルのジャーナリストをシャドウバン

もう一つマスク氏の「言論の自由」絡みのネタとして、ジャーナリストのマット・タイビ氏がマスク氏に「非常に失望させられた」と語っていることがあります。

タイビ氏は以前マスク氏に協力して「ツイッターファイル」の公開に携わりました。ツイッターファイルは検閲を暴露し、今まで政府によって言論の自由が阻害されていたことをバラすものでした。

しかしそんなタイビ氏が、一時期Xからシャドウバンの憂き目に遭ったという。タイビ氏はマスク氏とのメッセージのやりとりを投稿しました。

この中でタイビ氏は「私はシャドウバンされてるのか?」と質問し、マスク氏は「サブスタックがツイッターからデータを大量に盗んだ(スクレービング?)からロックした」と語っています。

そしてサブスタックを参照したツイートは、「フォロー中以外のものは表示されない」と述べた。どうやらマスク氏はサブスタックを容認していないみたいです。

「イーロン、私はあなたを批判することを何度も断ってきたし、サブスタックとの確執とは何の関係もない。私が巻き込まれる理由があるのか?これは本当にクレイジーだ。」とタイビ氏は述べた。

マスク氏は「君はもう私にとってオワコンだ。ツイッターから出ていって、サブスタックをやればいい」と突き放しています。

イーロンには失望させられた

ちなみに「サブスタック」は日本のnoteに似ているサービスです。記事を無料にしたり有料にできたりする。

2023年にマスク氏は「サブスタックがツイッターのデータベースを大量にダウンロードしようとしている」として、サブスタックへのリンクを含む投稿をブロックし始めました。

これをめぐってマスク氏とサブスタックのクリス・ベストCEOとの間でバトルが勃発し、お互いを非難し合うという泥仕合になった。

https://www.businessinsider.com/the-feud-between-elon-musks-twitter-and-substack-explained-2023-4

タイビ氏はこれに巻き込まれていたようです。タイビ氏はニュースネイションのクリス・クオモ氏の番組の中で「イーロンには言論の自由の問題で非常に失望させられた」と語りました。

ツイッターファイルに携わった私たちは皆、同じように感じていた。私たちは、彼がすべての合法的な言論に賛成し、言論の自由絶対主義者であるとか、その他もろもろのことを本当に本心から言っているのだと、とてつもなく楽観的な気持ちで臨んでいた。

しかし、そうではなかった。彼は現在、私を含む何千人ものサブスタックのライターの権利を奪っている。そして誰も気にしていないようだ。

マスク氏は本当に言論の自由を取り戻そうとしているのでしょうか。少なくともこれらの一連の騒動を見る限り、疑念が沸くのはムリのないことかと。


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2023年4月1日
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