ツイッター”X”が検閲を復活――イーロン・マスクが戦わなければならない強大な相手

NORAD and USNORTHCOM Public Affairs, Public domain, via Wikimedia Commons

ツイッターXの方針変更

そういえばイーロン・マスクvs.マーク・ザッカーバーグのリアルファイト対決はどうなったんでしたっけ。あれだけ盛り上がっていたのに・・・。

さて最近、ツイッターXで2つの変化が明らかになりました。

  • 近い将来、音声通話とビデオ通話を可能にする
  • 9月29日より生体情報や学歴・職歴など個人情報を収集する

これらはイーロン・マスク氏の提唱する「Xを万能アプリにする」という野望の一環と思われますが、前者については歓迎すべき機能に思えますが、後者はプライバシー保護の観点から懸念の声が上がっています。

生体情報はXプレミアムのユーザーが対象とされているようですが、絶対にハッキングされないという保証はありません。

これまでのイーロン・マスクの奮闘

イーロン・マスク氏は「言論の自由を取り戻す」ことを目標に掲げ、旧ツイッター社を440億ドルで買収しました。

それを証明するかのように、買収後から、それまで凍結されていた保守派ユーザーのアカウントを復活させ、ドナルド・トランプ氏のアカウントまでも復活しました。

また買収前のツイッター社が政府機関やFBIと連携し、保守派を検閲し、コロナ政策やワクチンなど政府のやり方に反する投稿やユーザーを次々と排除していたことを証明する文書「ツイッターファイル」を数々公開し、その暴挙を暴露してきました。

そしてこれらを指揮してきた前幹部たちや検閲を行ったチームは、続々と退社を余儀なくされました。

こうした動きに、それまで理不尽に沈黙させられてきた保守派は歓迎したものの、一方で一部の左派は続々とツイッターをやめて出ていき、また目覚めた左派企業は広告出稿を停止するという反発に出ました。

この左派企業の広告停止は、少なからず現ツイッターXに収益の悪化という経営上のダメージを与えたのは明白です。

そんな逆境の中、マスク氏はなんとか収益を確保しようと、ツイッターブルーをサブスク化したり、広告分野に強いと言われるリンダ・ヤッカリーノ氏を新CEOに就任させたりしてきました。

リンダ・ヤッカリーノCEOの危うさ

新たにCEOに就任したヤッカリーノ氏に、疑わしいキャリアやWoke左派疑惑があることは以前ここで書きました。↓

イーロン・マスク「ツイッターの新CEOを雇った」――そのリンダ・ヤッカリーノとは何者か?

2023年5月12日

こうしたヤッカリーノCEOの疑惑に、保守派はツイッターXがまた「左傾化」に逆戻りするのではないかと懸念を示していました。

こうした懸念が現実化したかのように、最近になってツイッターXは、やめたと思われた「検閲」をまた復活する動きを見せています。これはヤッカリーノCEOによる謀略なのか。

ツイッターXは8月29日、2024年の大統領選挙前後の期間に、追加の検閲ポリシーを実施すると発表しました。それによると「虚偽または誤解を招くような情報にラベルを付けたり、削除したりする」という。またそのための検閲オペレーションスタッフも募集するとのこと。

さらに、これまで禁止してきた政治広告を掲載許可することにしたとも。

これで懸念される事は、検閲に「左」とか「右」とか特定の政治色が付けられることです。双方に公平ならまだいいとして、どちらかに偏るのは、これまでに逆戻りすることになります。はたしてそれがコントロールできるのか。

ヤッカリーノCEOと左翼団体が会合

ヤッカリーノCEOは最近、左翼団体「ADL」のCEOであるジョナサン・グリーンブラット氏と会い、ツイッターXの検閲について話し合ったという。

ADL(Anti-Defamation League)は米国最大のユダヤ人団体で、保守派とは対立してきた歴史があります。そんな団体となぜヤッカリーノCEOは打ち合わせをしたのか。

「昨日ヤッカリーノ氏と、Xについて、何がうまくいって何がうまくいっていないのか、そしてこのプラットフォームでヘイトに効果的に対処するためにはどこに向かう必要があるのかについて、とても率直で生産的な話をした。」↓

するとこの投稿を受けて、反ユダヤ主義的なYouTuberのキース・ウッズ氏が

「ADLは反白人組織であり、イーロン・マスクがこのプラットフォームを引き継ぐや否や、言論の自由を抑圧しようと金融テロを行った。今こそADLを追放する時だ」と投稿しました。

これに保守派が賛同し、一時「#BanTheADL」(ADLをBANしろ)のハッシュタグがトレンド入りしたという。

ADLはツイッターXの首を絞めようとしている

イーロン・マスク氏もこのハッシュタグに反応した一人で、ADLは「言論の自由を排除するようソーシャルメディア企業を財政的に脅迫している」と主張するウッズ氏の投稿に「いいね!」しています。

ウッズ氏はその後、「イーロン・マスクは#BanTheADLという私の呼びかけを気に入っている」とツイートしました。

さらにマスク氏は「ADLはX/Twitterの首を絞めようと懸命になっている」とツイートしました。

以前イーロン・マスクはADLに脅迫されていた

このやりとりは興味深い。

というのも極左と言われるADLは以前、ツイッターが言論の自由を取り戻せば「悲惨な結果に直面する」と、マスク氏を脅していました。「言論の自由を認めることは有害であるだけでなく、利益のための憎悪計画の一部だ」

そして「我々は他の数十のグループと共に、広告主に対してツイッターへの支出を一時停止するよう要請する。」と広告停止を呼びかけたのです。

当時マスク氏はこの脅しに屈し、検閲を再開することを表明していました。

しかし今回マスク氏が#BanTheADLに「いいね!」したことで、間接的にヤッカリーノCEOの動きに反対しているように見え、ユダヤ人がどうこうではなく、検閲復活や脅しを牽制する意味があったのではないか。

その裏付けとしてマスク氏は、保守派のエヴァ・ヴラーディンガーブローク氏の投稿

「#BanTheADLがトレンド入りしているということは、自分たちが気に入らないものすべてに、憎悪的/人種差別的/危険/極右的なレッテルを貼ることに、人々がどれだけうんざりしているかを示している。人々はもうあなたの脅迫戦術を恐れていないんだ、J・グリーンブラットADLよ。あなたのレッテルは力を失ったのだ。」

をシェアし、「この件について世論調査を行うべきじゃないか?」と提案しています。

左翼のルール無視

左翼はルールなどはどうでもよく、脅してでも相手の意見を排除しようとする傾向があるように思えます。それは一連のトランプ起訴にも通じるように思える。

こうした傾向はSNSの検閲にも現れており、ツイッターもFacebookも当初は政府機関の検閲要請を断っていましたが、あまりに執拗に圧力がかかったため、徐々に屈していった様子がツイッターファイルやFacebookファイルで暴露されました。

しかしミズーリ州とルイジアナ州がSNSの検閲を訴えていた裁判で、今年7月に連邦裁判所が検閲の差止め命令を下してから、流れが変わってきたかもしれません。

上に書いたようにマスク氏もいったんはADLの脅しに屈しましたが、この裁判の流れもあってか、今回のような姿勢を見せたのでは。

いずれにしても双方の分断は修復できないようなところまで来ており、今後が気になります。

【続報↓】

イーロン・マスクとADLの騒動「ADLの圧力で広告が減少した」――ADL代表はオバマ補佐官だった

2023年9月5日
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