【これはスクープか?】CBS「ハバナ症候群にロシアが関与している」――米ロ戦争の懸念

LRAD装置/Commander, U.S. Naval Forces Europe-Africa/U.S. 6th Fleet, Public domain, via Wikimedia Commons

CBS「ハバナ症候群にロシアが関与している」

ハバナ症候群(ハバナ・シンドローム)という原因不明の症状があります。

2016年後半に、在キューバの米国大使館やカナダ大使館の外交官らが原因不明の頭痛・めまい・耳鳴りなどの症状を訴えたという。キューバの首都ハバナで起こったことから「ハバナ症候群」と呼ばれました。

その後、世界中の様々な場所から同様の報告があり、米国の諜報員をターゲットにした敵対者による攻撃ではないかとの疑いが持たれました。

1960年代から続くCBSの老舗番組『60ミニッツ』は、5年以上にわたってハバナ症候群を調査したという。

その結果、その背後に「ロシアが関与している」可能性をつかんだと報じた。

さて、これは左派メディアの常套手段「ロシアがー」「ロシアの陰謀だー」「プーチンのせいだー」というレッテル貼りなのか、それとも事実なのか。

https://www.cbsnews.com/news/5-year-havana-syndrome-investigation-finds-new-evidence-of-who-might-be-responsible-60-minutes/

ハバナ症候群:キューバへの疑いから始まった

2016年後半頃から、キューバに駐在する米国とカナダの外交官たちが原因不明の症状を経験したという報告が、2017年8月に表面化しました。

最初その症状は奇妙な耳鳴りから始まり、圧力や振動を感じる、偏頭痛、めまい、難聴、記憶喪失、吐き気などといったものでした。

米国務省は、何者かによる攻撃あるいは正体不明の装置によるものだと推測したが、キューバ政府の反発を恐れて誰によるものかは明言しなかったという。

しかし2017年8月に一転し、米国はキューバに責任があるとして、2人のキューバ外交官を追放しました。また、米国民にキューバへの渡航を避けるよう警告した。10月にはトランプ大統領が「異常な攻撃だ」としてキューバに責任があると述べた。

これに対してキューバは関与を否定し、調査に協力するとして約2,000人の科学者と法執行官を投入したという。しかしあらゆる調査においても原因は見つからなかったと発表された。

世界各地への広がり

キューバの疑いは徐々に晴れることになります。

というのも2017年後半から、米国の諜報員を標的にした攻撃ではないかという疑いが、世界各地から報告され始めました。

モスクワ、グルジア(ジョージア)、ポーランド、台湾、オーストラリア、コロンビア、キルギス、ウズベキスタン、オーストリアなどから同様の症状が報告されたという。

その人数は公表されていませんが、2021年9月中旬までに200人以上に及んだと言われています。

2018年初頭からは在中国の米国外交官が、ハバナ症候群と同じ症状を訴え始めたという。

2021年8月、ベトナムのハノイで報告された。

2021年にはオーストリアのウィーンで、米国外交官や諜報機関の職員などからハバナ症候群が報告された。

同じく2021年にはドイツのベルリンにあるアメリカ大使館でハバナ症候群の症例が報告された。

各機関が独自に調査を行っていた

その後、米国およびカナダのさまざまな科学者グループや保健組織が調査を行い、コオロギ説、マイクロ波説、コンクリート振動器説、農薬説、心因性のものetcなどが提唱されましたが、どれも確固たる結論には至っていませんでした。

2020年になり、ロシアの関与が疑われ始めます。ロシアがマイクロ波兵器を使って、神経系にダメージを与えた疑いがあると報告されました。

国防総省は調査するためのタスクフォースを設置しました。

これはCIAや国務省の対応が鈍いことに対する不満からだったという。「CIAと国務省がこのたわごとを真剣に受け止めていないことは分かっていたので、我々のタスクフォースを設立することで、彼らに恥をかかせたかった」と述べています。

2020年12月にCIAも、調査のためのタスクフォースを設置しています。

このようにCIA、FBI、疾病管理予防センター(CDC)、国務省などがそれぞれ別個に調査を行っていたが、2021年に入り、国務省が最優先事項だとして調査に本腰を入れ始めたようです。

ロシアの軍事諜報部隊「GRU29155」が関与か

『60ミニッツ』は、ロシアの反体制メディア「インサイダー」とドイツのメディア「デア・シュピーゲル」と提携し、5年以上調査してきたという。

「インサイダー」のジャーナリストであるクリスト・グロゼフ氏は、故アレクセイ・ナワリヌイ氏のノビチョク毒薬事件の調査で知られている人物だそう。

3月31日に放送された同番組では、ハバナ症候群の背後にはロシアが存在し、米政府関係者を攻撃しているとの見方を示しました。

そしてその証拠が見つかったと報じた。

それによるとロシアの軍事諜報部隊「GRU29155」部隊が関与していた可能性があるとしました。

米情報当局は当初、GRUというロシアの軍事情報機関を疑っていたが、犯人を示す確たる証拠は見つかっておらず、外国の敵対勢力による攻撃だとは考えにくいとしていました。

シェフとして入国したヴィタリイ・コバレフ

グロゼフ氏は、シェフとして米国に入国していたロシアのスパイ容疑者、ヴィタリイ・コバレフを追跡していたという。

コバレフは軍の研究所でマイクロエレクトロニクスの軍事利用を学び、ノウハウを持っていた。研究所には2年いたが、その後突然シェフになったという。

そしてアメリカに移住し、ニューヨークとワシントンDCでシェフとして働いた。しかし実際にはロシア軍の電気技師であり、最高機密扱いの資格を持っていたとのこと。

コバレフは2020年6月にフロリダキーズで時速110マイルでスピード違反をして逮捕された。CBSが入手した逮捕時のビデオによると、警察は複数の銀行口座に関するメモ、彼のロシアのパスポート、GPS記録を含む車のコンピューターを消去できる装置を発見している。

コバレフはFBIのキャリー捜査官から事情聴取を受け、有罪を認めて30ヶ月の刑を受けたが、彼が刑務所にいる間にキャリー捜査官の健康に異変が起こったという。

キャリー捜査官「混乱しているような、機能しないような状態から抜け出せない感じだった。何が起こっているんだろう?全身が脈打つようだった」

キャリー捜査官以外にも、ロシアを調査していた捜査官が異常な健康状態を味わった。

突き止めたメール

刑期を終えたコバレフは、2022年にロシアに戻った。しかしその後ウクライナの戦争で死亡したという。グロゼフ氏が死亡診断書を見つけたようです。

グロゼフ氏はまた、GRUの29155部隊のメンバーがロシア政府に提供した「非致死的音響兵器の可能性」についてのメールを突き止めたという。

「それはこの特殊部隊が、どこかで、何らかの形で、指向性エネルギー・ユニットの実証実験に関与していたことを物語っている」

情報筋によれば、ロシアの29155部隊のメンバーであるアルバート・アヴェリヤノフ容疑者は、29155部隊の指揮官の息子でもあり、グルジアのトビリシ在住のアメリカ人から報告されたハバナ症候群事件に関する調査の対象になっているという。

トビリシ事件

トビリシ事件は、トビリシの米国大使館にいた司法省職員の妻が、2021年10月7日に洗濯室で音に驚いた事件です。

妻は突き刺すような音に襲われ、その後頭痛に襲われたという。すぐにバスルームに行き嘔吐した。

グロゼフ氏は、当時アヴェリヤノフ容疑者が携帯電話の電源を切っており、彼の個人メールにログインした形跡があることを発見した。これはアヴェリヤノフ本人がトリビシにいた可能性が高いことを示していると語った。

司法省職員の妻は、音に驚いて洗濯室から出た後に防犯カメラで外の状況を確認し、門の外に見覚えのない車があることに気付いたという。

妻はアヴェリヤノフの写真を見た時、断言はできないが直感的にこの男だと感じたとのこと。

軍事用音波兵器「LRAD」

グロゼフ氏は、米国のカマラ・ハリス副大統領がベトナムのハノイを訪問する5カ月前、ロシアの安全保障理事会に1通のメールが送られたことを発見した。

そのメールによると、ロシア情報機関がプーチン大統領に働きかけ、ベトナムのセキュリティ・サービスに独占技術を提供する許可を得たことがわかるという。

その技術のリストの中には、「LRAD音響エミッター」と「人体をスキャンするための短波機器」があったとのこと。

LRADとは「long-range acoustic device」の略で、軍事用の音波兵器だという。

LRAD装置は、2005年にクルーズ船への海賊攻撃を阻止するために使用され、それ以来米軍は、陸軍基地の周囲から人々を遠ざけるように警告するなど、現場で警告を送るために使用しているとのこと。

しかし、LRADシステムを最大音量で鳴らしっぱなしにすると、162デシベルの音圧レベルを発生させるものもあるという。人間の痛覚閾値は約130デシベルだそうだ。

ロシアは兵器技術を他国に提供している

グロセフ氏の調査によれば、ロシアはハバナ症候群の攻撃に使われる可能性のあるこのような兵器技術を、他の外国政府に提供している疑いがあるという。

「ロシアは、他国の政府が独自に行おうとする作戦を支援し、将来ロシアが自国領土で必要とするかもしれない作戦のために、他国政府からの忠誠心を確立しているのだと思う」とグロゼフは語っている。

ハバナ症候群に見舞われた外交官の多くは、ロシア関連の仕事に携わっていたか、キューバ、中国、ベトナム、ヨーロッパの大部分など、ロシアのスパイが容易に活動できる場所に駐在していたという。

またハノイ、ボゴタ、ロンドン、インドでのいくつかの事件は、米国高官の訪問に先立ち、あるいはその最中に起こったとのこと。

米政府関係者を無力化するキャンペーン

国防総省の調査を指揮した退役軍人のグレッグ・エドグリーン中佐は、ハバナ症候群の背後にはロシアが存在し、米政府関係者を無力化するための世界的なキャンペーンの一環であると確信していると語った。

「私たちがキューバにどんどん近づいているのを見て、それを阻止しようとしたのだ。」とエドグリーン中佐は言った。

ご存じのようにキューバは、それまで親米だったバティスタ政権がキューバ革命によって1959年の元旦に倒され、以来共産主義国家となってソ連に近づき、アメリカとは敵対した。

しかし2015年にアメリカと国交を回復している。ロシアはそれが気に入らないのか。

「そして、カマラ・ハリス副大統領のベトナム訪問を妨害することで、長期的な戦略的同盟国であるベトナムで同じことをしようとした。」

https://www.cbsnews.com/news/havana-syndrome-in-vietnam-possible-russian-role-in-attack-on-americans-new-evidence-60-minutes/

事実か、フェイクか

さまざまな科学をもってしても、長年原因がつかめなかったハバナ症候群。

もしこれが『60ミニッツ』が主張するようにロシアの工作によるものだとしたら、下手したら将来これが米ロ戦争などに発展してしまうのか。

そうなるともはや第三次世界大戦は免れない。

までも左派メディアがロシアを悪者にでっち上げるのは、ロシアゲートやハンター・バイデンのラップトップ報道でも使われているいつもの手口なので、はたして鵜呑みにできるかどうか。

今まで彼らはあまりにもやり過ぎたので、個人的にオオカミ少年のような印象になっているのは否めない。

しかもCBSは先ごろジャーナリストを大量解雇し、その中にはハンター・バイデンのラップトップを調査していたキャサリン・ヘリッジ記者も含まれる。

この解雇でCBSはヘリッジ記者の取材資料(おそらくハンター・バイデンの)を押収し、ジャーナリスト組合などから非難を浴びた。完全に政府側の犬になっていると言われても仕方がない。↓

CBSが物議、解雇した記者の資料を押収したことで非難囂々――バイデンを守るためか

2024年2月23日

ただ『60ミニッツ』はこの件に関して、国家情報長官室、ホワイトハウス、FBIなどにコメントを求めているので、ネタにそれなりに自信があることがうかがえます。

問題はこのあとロシアがどう反応するかでしょう。

これは水瓶座時代に移るタイミングで起こっていることです。

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2023年4月1日
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