CIAがウクライナに12ものスパイ基地を建設
アレクセイ・ナワリヌイ氏の死因が血栓だったとウクライナの報道機関が認めたことで、欧米は「うりゃあ、弔い合戦じゃー」と一度ふりかざした拳の持って行き所をどうするのかと思いきや、まさかのそのまま突き進むっぽい。なんか世の中って興味深いな。
さてニューヨークタイムズがスクープをぶっ込んできました。
それによると、米CIAがウクライナに12カ所ものスパイ基地を建設し、資金を提供してきたという。もちろん目的は対ロシアです。
それはハイテクを駆使した指揮統制のスパイ基地で、ロシアがウクライナに侵攻した2022年2月24日よりもはるか前から稼働しており、過去ずっとロシアに対して影の戦争を繰り広げてきたという。
これを読むと、やっぱりアメリカが仕掛けて煽ってたんだな、と思わざるを得ない。そもそもマイダン革命もアメリカが仕掛けたものだし。
開戦以来アメリカがウクライナに膨大な支援を送っているのは、おそらくこれが理由ですかね。
タッカー・カールソン氏のインタビューでプーチン大統領が語ったことはある意味正しかったかもしれない。
それと、ニューヨークタイムズもやっと本来のメディアの役目をやったかという感じですが・・・。
For more than a decade, the United States has nurtured a secret intelligence partnership with Ukraine that is now critical for both countries in countering Russia. https://t.co/W8ZSd102CW
— The New York Times (@nytimes) February 26, 2024
CIAが全面援助
記事によれば、ウクライナの鬱蒼とした森の中にあるというスパイ基地は、過去8年間にわたって建設されてきたという。
基地のある場所は表向きは焼け野原だが、地下バンカーにはロシアのスパイ衛星を追跡し、ロシア軍幹部たちを盗聴している地下壕が続いているとのこと。基地にあるスクリーンには、ロシアの防空網を通過する爆発ドローンのルートが赤い線で描かれていたとか。
これらの基地は、ほぼ全額がCIAによって賄われており、装備の一部もCIAが提供しているという。その中にはロシア国境沿いの12の秘密基地も含まれているもよう。
さらにCIAは、ロシア国内、ヨーロッパ全域、キューバなどロシアが大きく進出している場所で活動する新世代のウクライナ人スパイの育成にも貢献したという。
米国とウクライナのパートナーシップは、10年前から3人の米国大統領によって進められてきたようだ。ただしトランプ大統領だけは蚊帳の外だった事が示唆されている(後述)。
いずれにしてもこの関係は非常に根深く、ロシア侵攻の数週間前にバイデン政権が米軍関係者を避難させた時でさえ、CIAはウクライナにとどまって情報を伝達していたという。
当時ウクライナの情報機関「SBU」のトップだったイワン・バカノフ氏は以下のように語ったという。
「彼らがいなければ、ロシアに抵抗することも、ロシアを打ち負かすこともできなかっただろう」
きっかけ
ウクライナとCIAの協力関係は、ロシアが侵攻する8年前の2014年2月24日に始まったという――やっぱりマイダン革命の時だったか。
マイダン革命は親ロシア派だったヴィクトル・ヤヌコビッチ政権を倒し、親欧米政権を樹立させた。それを工作したのはCIA、ビクトリア・ヌーランド国務次官補、ジェイク・サリバン国家安全保障顧問、ジェフリー・パイアット在ウクライナ米国大使らだと言われている。
しかしプーチン大統領は素早かった。このクーデターの直後に電光石火でクリミアを併合してしまった。そのためウクライナは戦争状態になり、CIAに情報を求めたという。
当時のCIA長官だったジョン・ブレナン氏が極秘でウクライナに飛び、CIAの援助を受けるためにはアメリカに対して価値ある情報を提供できることを約束しろ、とウクライナ側に条件を出したという。
しかし当時SBUの内部はロシアのスパイだらけで、ブレナン長官の極秘訪問はすぐにロシアにバレたようです。
この頃オバマ政権の顧問達はウクライナの信頼性を懸念していたものの、2014年7月17日にマレーシア航空17便が撃墜され、ウクライナ東部に墜落して搭乗者298人が全員死亡する事件が起こった。
このときウクライナの情報機関がロシアの電話などを傍聴し、ロシアから支援を受けた分離主義者に責任を負わせることに成功したという。
CIAはこれに感銘を受け、パートナーシップが構築され始めたようです。
CIAとウクライナHURのニーズが合致
ウクライナ国防省情報総局「HUR」は国外の諜報機関で、2015年7月にヴァレリー・コンドラチウク氏がトップに任命された。
コンドラチウク氏はHURを強化するためにCIAの協力が必要だと考えていた。一方CIAはロシア国内でスパイを集めるのに苦労しており、コンドラチウク氏が助けになるかもしれないと考えたという。
双方のニーズがマッチした。
「ロシア人にとって、アメリカ人にスカウトされることは、究極の裏切りであり反逆である。しかし、ロシア人がウクライナ人にスカウトされるのは、ビールを飲みながら話すただの友人みたいなものだ。」
こうして関係が構築され、CIAはHURの近代化を支援し、ロシアの軍事通信を傍受する能力を向上させることに同意したという。
それと引き換えに、コンドラチウク将軍は生の情報をすべてアメリカと共有することに同意したとのこと。
ここで両方の関係が現実のものとなった。
影の戦争がエスカレート
以来、CIAとHURは協力し合っており、CIAは2016年以後、暗号化された無線機や敵の秘密通信を傍受するための装置を送り始めたという。
基地の外でも、CIAはヨーロッパの2つの都市で、ウクライナのスパイが偽の人格になりすまし、機密を盗み出す方法を教える訓練プログラムを監督していたとか。
そんな中で「ウクライナ側は攻撃を行わない」というレッドラインを踏み越え、ロシアに攻撃を仕掛けたことで騒ぎが起った。
プーチン大統領は「ウクライナ人がテロ攻撃を企てた」と非難し「仇を討つ」と表明した。
これにオバマ政権は激怒し、ジョー・バイデン副大統領はウクライナの大統領に電話をかけ、「それは巨大な問題を引き起こすぞ」と怒りをあらわにしたという。
このときオバマ大統領のアドバイザーの中には、CIAのプログラムを停止させたいと考える者もいたが、ブレナンCIA長官が説得したことで収まったようだ。
ブレナン長官の説得に対し、コンドラチウク将軍は「ここは我々の国だ。これは我々の戦争であり、我々は戦わなければならない。」と反発したことで解任されたという。
ウクライナは引き下がらず、解任の翌日、ウクライナ東部ドネツクで謎の爆発が起こり、ロシアの分離主義者幹部アルセン・パブロフ司令官を乗せたエレベーターが破壊された。
これにより紛争はエスカレートし、ロシアはウクライナの指揮官のマクシム・シャポヴァル大佐を車を爆発させて死亡させた。
影の戦争は激化していた。
トランプ大統領は蚊帳の外だった
2017年トランプ政権が樹立し、ウクライナとCIAのパートナーは緊張を強いられたという。
トランプ大統領はウクライナに疑念を抱き、後にウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領に圧力をかけてジョー・バイデンの汚職を調査させようとした。(→ハンター・バイデンとブリスマの汚職の件)
しかし、トランプ大統領の言動がどうであれ、彼の政権はしばしば反対方向に向かった。というのも、トランプ氏はCIA長官にマイク・ポンペオ氏、国家安全保障顧問にジョン・ボルトン氏といったロシア・タカ派を要職に就かせていたからだという。
彼らはキエフを訪問し、より専門的な訓練プログラムとさらなる秘密基地の建設を含むなど秘密パートナーシップへの「全面的な支援を強調した」とのこと。
つまりこのニューヨークタイムズの記事では、ポンペオ氏やボルトン氏はトランプ大統領をスルーしていた可能性があることを示しています。
CIAはロシア/ウクライナ戦争で暗躍
ロシア/ウクライナ戦争が始まり、バイデン政権はCIAがロシア軍に対する殺傷作戦を情報面で支援することを許可したという。
CIAはロシア軍の計画を正確に言い当て、かなり具体的だったとか。
ロシアはゼレンスキー大統領を含むウクライナ高官を暗殺しようとしていたといい、CIAはウクライナの国内機関と情報を共有し、大統領に対する陰謀を阻止するのに役立ったという。
CIAの情報は局面局面でロシアの侵攻を防ぐことに役立ったようです。
さらにCIAとイギリスのMI6は、ロシアが侵攻してくる前にウクライナ側の協力者をリクルートし、秘密組織やネットワークを構築するための訓練を行っていたという。こうしたネットワークは、ウクライナ軍がロシア軍の陣地を標的にするのを助けたとのこと。
相変わらず支援クレクレ
しかし、ウクライナに対する支援が厳しくなってきている今、米議会の下院共和党はさらなるウクライナ支援に合意しようとしていない。
一方ゼレンスキー大統領は相変わらず戦争を諦めず「支援クレクレ」キャンペーンを行っている。
しかし報じられている情報を見ると、ウクライナ人の犠牲も多く、もうこれ以上人の命を失うのは不毛のような気がする。
すでに日本のウクライナ支援は「1兆円超」だそうだ。
【解説】「そんな額あるんだったら…」日本のウクライナ支援“1兆円超” 巨額支援に疑問の声も 西側諸国も「支援疲れ」/FNN
これに対して、反対デモも行われているとか。
東京でウクライナ支援反対デモ
🪧スプートニク特派員は19日、日本のウクライナへの財政支援に反対する人々が主催する抗議デモを訪れた。
参加者は東京の中心部から「#日ウクライナ経済復興推進会議」が行われている経団連会館が見える神田橋までを練り歩いた。… pic.twitter.com/vtr2srqu5g
— Sputnik 日本 (@sputnik_jp) February 19, 2024
欧米の政治ゲームに国民がツケを支払う
このニューヨークタイムズの記事でもわかるように、この戦争はロシアによる暴挙ではなく、欧米側が仕掛けて煽った事が、徐々に明らかになってきている。(個人的には前からそうだと思っていたが)
しかし欧米は相変わらず「ロシアが悪い」「プーチンが悪い」と合唱し、メディアもそれに乗っかって戦争を続けようとしています。そんなタイミングでナワリヌイ氏が亡くなったことで、弔い合戦に火がついた。
それどころか、第三次世界大戦の足音さえ聞こえる。
それに騙されて税金を搾り取られるのは国民なのです。戦争はただでは出来ない。
いま日本はインフレだし国民は増税にも脅かされている。欧米の権力者達の政治ゲームに振り回されて、生活が脅かされています。
インフレだって、この戦争が起きなければエネルギー費も上がらなかったし、それに紐付いてモノの値段も上がらなかったでしょう。
ウクライナ復興会議 巨額支援なら増税懸念 自国防衛は手薄なのに本末転倒 長谷川幸洋https://t.co/rgBM1iz3QR
私は、日本自身の安全保障に使われるのであればまだしも、ウクライナ支援のための増税には賛成できない。それほどの支援が必要なら、まずロシアの脅威にさらされる欧州が検討すべきだ。
— 産経ニュース (@Sankei_news) February 18, 2024
さらに移民問題も
そしてウクライナから逃げてきた避難民が押し寄せている。
報道によると、日本に来たウクライナ人の半数近くがそのまま日本に居着くことを考えているようだ。
もちろん日本のルールや文化に従ってくれるのならそれもいいでしょうが、良心のある人ばかりではないのは、アメリカの不法移民たちや日本に住み着いたクルド人らを見ればわかります。
ウクライナ避難民「戦争終結後も日本に」9割 支援団体調査、子供の教育や現地リスク理由https://t.co/gWbpOe90MS
72人(47.1%)が「日本に残り、定住を試みる」、62人(40.5%)が「しばらくの間、状況を見る」と回答
「速やかに帰国する」は、16人(10.5%)にとどまった
— 産経ニュース (@Sankei_news) February 23, 2024
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