左派メディアの凋落
メディアの凋落が止まらない。
人員削減や撤退が相次いでいます。
- 5,000万ドルを投じたメッセンジャーはたった1年で突然閉鎖した。
- フォーブスは1月に人員削減を発表した。
- インサイダーは、従業員の8%を削減すると発表した。
- ニューヨーク・デイリー・ニューズの組合は、慢性的な人員削減に抗議している。
- パラマウントはメディア部門の人員削減を発表した。
- ロサンゼルス・タイムズは1月に20%以上の人員削減をした。
- ヴォーグ、ニューヨーカー、GQ、ヴァニティ・フェア、WIREDなどを運営するコンデナストは約5%にあたる数百人の人員削減を発表した。
- スポーツ・イラストレイテッドは大幅な人員削減によって解体された。
- エンタメ系ニュース会社のFandomは10%未満を解雇した。
- The Verge、スリリスト、ニューヨーク・マガジンを所有するVoxメディアは、スタッフの7%を解雇した。
- NBCニュースとMSNBCは各部門で約75人のスタッフを解雇した。
- TIMEは不特定多数の従業員を解雇した。
- ワシントンポストは近々従業員の何%かを削減する見込み。
- BuzzFeedは、ComplexとTastyの売却について検討している。
- レッド・ベンチャーズはCNETを売却しようとしている。
- CNNは大量解雇の後、さらにトップキャスターのギャラ削減をすると言われている。
- ウォール・ストリート・ジャーナルはワシントン支局を再編し、人員削減を計画している。
Mass Media Die-Off Continues As Ambitious ‘Non-Partisan’ Start-Up Suddenly Goes Dark /ZeroHedge
Mainstream media bloodbath: News outlets slash jobs as business suffers /Axios
Media layoffs loom large over 2023 /Axios
Scoop: Wall Street Journal plans layoffs, restructuring in D.C. /Axios
これらの原因は戦争による制裁などによりマクロ経済の鈍化もあると思いますが、上を見てもわかるように特に左派メディアにおいて顕著です。
彼らは政治とつるんでイデオロギーを拡散してきた結果、ウソばかりをまき散らしたことですっかり信用を失ってしまった。
保健機関やファウチ博士に乗っかってCOVID-19は自然発生だと言いふらし、ワクチンは安全だから接種しろと促し、ハンター・バイデンのラップトップはロシアの陰謀だと嘘をつき、トランプは白人至上主義だの独裁者だのとレッテルを貼り、世界経済フォーラムのアジェンダに乗っかって気候変動を吹聴し、だからCO2排出を無くしてグリーンエネルギーだ電気だと大合唱し、多様性だ包括性だとDEIを推し進めた。
しかし次第に人々がその胡散臭さに気づき始めた。
CBSの大量解雇が物議
人員削減が発表されたパラマウント・グローバルの傘下にはCBSがあり、CBSニュースでは記者800人が解雇されたという。
一部スタッフの怒りの矛先はパラマウント・グローバルのボブ・バキッシュCEOに向けられ、バキッシュが3000万ドル以上稼いでいるにも関わらずこのような人員削減をすることに腹を立てているとか。
ところで解雇された中には有名ジャーナリストのキャサリン・ヘリッジ氏も含まれていた。ヘリッジ氏はFOXニュース在籍時代に米国議会名誉勲章協会からテックス・マッカリー賞を受賞している実力派記者です。彼女は2月13日に解雇通告を受けたようです。
しかしニューヨークポストによると、ヘリッジ氏の解雇はCBSニュース社長であるイングリッド・シプリアン=マシューズ氏との確執にあるという。
もともとシプリアン=マシューズ社長は2021年に、えこひいきや差別的な雇用・管理慣行について調査されたことがあるとのこと。
この事件が2021年に調査されたとき、シプリアン=マシューズ社長は白人ジャーナリストを不当に扱う一方で、マイノリティを昇進させたと言われています。
Bloodbath at Paramount claims 800 jobs including CBS News journalists embroiled in controversy https://t.co/La60zNNgz2 pic.twitter.com/jD3WZ8cKJ8
— Page Six (@PageSix) February 13, 2024
CBSは解雇した記者の資料を押収した
ところがヘリッジ氏の解雇は思わぬところでエスカレートした。
ジョージ・ワシントン大学法学部教授で法律学者のジョナサン・ターリー教授によると、ヘリッジ氏が解雇された後、CBSはヘリッジ氏のファイル、コンピューター、記録などを押収するという異例の措置をとったという。
この資料の中には秘密情報源に関する情報を含んでいるとか。
ジャーナリストは情報源の秘密を守るために自ら刑務所に入ることもあるという。それほど取材の秘密を守る義務を負っている。
CBSによるこの措置は、合衆国憲法で保障されている「報道の自由」の原則への攻撃だとして、記者組合(SAG-AFTRA)などから多くの非難を浴びています。
ターリー教授はCBSの現社員や元社員に内密に話を聞いたが、同社がこのような措置をとったことは過去に一度も記憶にないという。ある元マネージャーは「言語道断であり、明らかに機密情報源を危険にさらすものだ」と述べている。
SAG-AFTRAの関係者は、これは非常に異例なことであり、個別のケースをはるかに超えていると考えていると述べました。
「これは原則の問題であり深刻な懸念事項です。我々はあらゆる選択肢を検討している。」
なぜCBSはジャーナリズムの原理原則に反するこのような行為を行ったのか。
"CBS faces uproar after seizing investigative journalist's files" (@TheHillOpinion) https://t.co/VEppq16GBK pic.twitter.com/zigjqIWZWv
— The Hill (@thehill) February 23, 2024
バイデンを守るため?
CBSは、バイデンを守るためにこのようなことをしたかもしれない。
ターリー教授はヘリッジ氏の解雇について、彼女が「バイデンを追及していたからだ」と書いている。
バイデン大統領の機密文書持ち出しを調査していたロバート・ハー特別検察官は先ごろ提出した報告書の中で、バイデン大統領の認知機能に苦言を示した。
ハー特別検察官は報告書の中で、バイデン大統領を「記憶力が最悪」だといい「自分がいつ副大統領だったかを覚えていなかった」「息子のボーがいつ亡くなったかも覚えていなかった」と述べた。↓
さらにバイデンファミリーはいま汚職スキャンダルの渦中にあり、下院で弾劾調査が進められている。またハンター・バイデン起訴の件などもあり、疑惑のデパート状態だ。
ヘリッジ氏は、左派メディアであるCBSニュースの幹部から反発を受けていたにも関わらず、一連のバイデンスキャンダルを追い続けていたというのです。
CBSはこの取材を封印しようとしたのか。
取材資料はジャーナリストのもの
CBSは、押収したヘリッジ氏の資料の中身を調べた上で、「何を渡すか決める」と彼女に通告したという。
これらのファイルには、彼女がFOX時代とCBSの両方で働いたときの機密資料が含まれている可能性が高いという。
ターリー教授によれば、ジャーナリストは通常、ファイルを持って帰ることが許されているとのこと。
標準的な契約では、ジャーナリストは将来訴訟で必要になった場合、ファイルをメディア側に提供することに同意するという。つまりこれは、ジャーナリスト側がファイルを管理し続けることを前提としていることによる。
このようなファイルは、過去の人脈や仕事を利用して他のメディアで新しい記事を追求したり、個人的な回顧録でキャリアを締めくくったりする記者にとって極めて重要なものになる。
だからこそ、CBSのやったことはメディアに携わるものにとって衝撃的だ、とターリー教授は言っている。
しかしCBSは、機密保持特権および資料は「最終的にCBSにある」と示唆しているという。FOX時代のものはそうではないにも関わらず、CBSはそのファイルさえ押収した。
組合はヘリッジ氏を擁護
SAG-AFTRAは声明を出し、ヘリッジ氏を擁護した。
SAG-AFTRAは、CBSニュースがキャサリン・ヘリッジ記者のメモと機密情報源を含む調査資料を彼女のオフィスから押収したことを強く非難する。この行動は、すべてのメディア専門家にとって危険な前例となり、憲法修正第1条の根幹を脅かすものであるため、当組合は深く懸念している。
雇用主が記者を解雇し、秘密情報源の特定や情報を含む記者のファイルを保持し、検索するという極めて異例の措置をとることは、まったく不適切である。憲法修正第1条の観点からすれば、ジャーナリズムにコミットするメディア企業が、記者の調査や秘密情報源の報告を”専有情報”と呼ぶことは、衝撃的で不合理なことである。
メディア関係者の取材資料が元雇用者によって保管されることは、取材資料の即時返却を支持する従来の慣行との重大な乖離である。私たちは、憲法修正第1条の最も基本的な原則を支持するため、CBSがこの資料をキャサリンに返却するよう強く求める。私たちは、この問題に関してCBSニュースがSAG-AFTRAに最近働きかけたことに勇気づけられ、この問題がまもなく解決されることを期待している。
— Catherine Herridge (@CBS_Herridge) February 22, 2024
CBSは返却すると主張
デイリーメールによると、CBSはヘリッジ氏の個人ファイルを不当に押収したという主張を否定し、資料を彼女に返却する予定だと語ったという。
CBSニュースの広報担当者はデイリーメールに対し、
「キャサリンの私物は1週間前に彼女の自宅に届けられました。私たちは彼女の代理人として、彼女が要求したように、彼女の代理人が立ち会った上で、彼女の残りのファイルをすぐに梱包する用意があります。」
と述べ、ヘリッジ氏または彼女の代理人から、ファイルを戻す手配をするための返事を待っているという。
一方ヘリッジ氏はSAG-AFTRAの声明をXに投稿した以外、解雇について公にはコメントしていません。
報道の自由の死
奇しくも先ごろ書いたように、ウィキリークスのジュリアン・アサンジ氏の米国引き渡しの裁判が山場を迎えていますが、これも「報道の自由」の侵害です。
アメリカはウィキリークスが機密文書を公開したことでアサンジ氏を起訴し、身柄の引き渡しを求めている。
しかし報道の自由を主張するジャーナリスト達は、アサンジ氏を釈放しろと抗議しています。↓
たまたまヘリッジ氏の件とタイミング的に重なったものの、こういうことが立て続けに起こるのは時代を象徴していると言える。
繰り返すがCBSはバイデンに忖度するためにヘリッジ氏の取材資料を押収したのか。
ベトナム戦争における当時の米政府の関与を記録した国防総省の機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」を公開したニューヨークタイムズおよびワシントンポストは、ニクソン政権から訴えられた。
しかし連邦最高裁はニクソン政権の訴えを却下した。
この頃のニューヨークタイムズとワシントンポストには、ジャーナリズム精神がありました。
今ではすっかり両紙とも「忖度左派メディア」に成り下がったのは残念です。
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