12月8日はジョン・レノンが射殺された日――犯人チャップマンのホロスコープを見て思うこと

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本日12月8日は故ジョン・レノンの命日で、1980年のこの日、ジョンはニューヨークの自宅前で射殺された。犯人はまだ生きていて、というか無期刑で服役中だけど、今年10度目の仮釈放の申請を出したが、却下されたのがニュースになった。

いまだに陰謀論も残る事件

ジョン・レノンは元ビートルズのメンバーであり、同じくメンバーだったポール・マッカートニーとともにソングライターとしての功績はいうまでもなく、後のミュージシャンたちに与えた影響は計り知れない。

(この曲知らない人、さすがにいないでしょ)


さてここではちょっとひねくれて、犯人のマーク・チャップマンの方に焦点を当ててみようかと思う。この男によるジョン・レノン射殺事件については『ジョン・レノンを撃った男』や『チャプター27』というタイトルで映画化されているほど、歴史に残る衝撃的な事件だった。

チャップマンについて、よく言われているのは狂信的・妄想的だったということだけど、その他にもCIAに洗脳されていたとか、陰謀論と結び付けられることも多い。しかし現実的にはチャップマンの単独犯ということで処理されている。

マーク・チャップマンのホロスコープ

マーク・チャップマン:ホロスコープ

マーク・チャップマン:ホロスコープ

チャップマンは1955年生まれ、父親は元軍人で厳しかったという。

チャップマンのホロスコープを見てまず気づくのは、太陽がかなりしんどいわけよ。これがそのまま父親との関係性に現れていると思うんだけど、同時にこの太陽を意志と考えた時に、これを自分で使うには辛すぎてしまって、月や金星に逃げるのはありがちだと思う。なぜならこのホロスコープの月とか金星はグランドトラインなので。(全然関係ないけど、これがもし女性のホロスコープだったら、イメージ湧くなあ)

いずれにしてもチャップマンのwikipediaによると、若い頃から希望を見出しては挫折、また思い直しては挫折、っていう感じだ。
【参照】wikipedia/マーク・チャップマン

この人は、ジョンを撃った後も逃げず、現場に残って「ライ麦畑をつかまえて」を読んでいたというのは有名な話だけど、「ライ麦畑をつかまえて」はロナルド・レーガンが撃たれたときも犯人のホテルの部屋にあったと言うし、女優のレベッカ・シェイファーという人が射殺されたときも犯人が持っていたという。読んだことはないけど、こういう事実を知る限り、なかなか謎めいたオーラのある作品なのか。

妄想と現実の乖離

いずれにせよ妄想的については、彼のホロスコープ的にも海王星が12ハウスにあるので、そういう面はあった可能性があるが、さらに言えばこの海王星は9ハウスの木星・天王星と90度なので、内面の精神不安とポジティブに前を向こうという面とがぶつかり合って、葛藤を生んでいると思う。

ちなみに、殺害後にチャップマンが「ライ麦畑でつかまえて」を読んでたっていうのは、この図の場合は木星・天王星にあたるので、精神の異常さをより戻すかのように使っていた可能性はある。この9ハウスは蟹座なので、それが彼の情感の拠り所になっていたのだろう。

一方で社会では、ジョンのようなカリスマ的存在への憧れというか、自分もそうでありたいという願望と、実際にはそれが出来ないという否定面とがプレッシャーのようになっていて、それにそれが変にネジ曲がってしまったかなという印象を受けるのだけど。

さらに妄想が広がるタイミングでの殺害

で、この人は25才の時にニューヨークに向かい、ジョンが当時住んでいたダコタハウスの前で帰りを待った。彼がジョンを殺そうと思ってニューヨークに行ったのは初めてではなかったという。2ヶ月ほど前にも訪れたが、その時はジョンにサインを貰って心変わりして帰った。

この辺の内面の行ったり来たりっていうのは、すでに述べたようにホロスコープでも垣間見えるわけよね。さらに言うと「希望を見出しては挫折」っていうのもそれにつながる。

ジョンは自宅前でサインをねだられることがよくあり、気軽に応じていたという。この日の夜22:50、ジョンが仕事を終えてダコタハウスに戻った時、チャップマンは「Mr.レノン」と声をかけ、振り向いた時に5発撃った。ジョンは病院に運ばれたが、失血性ショックで亡くなった。

マーク・チャップマン:レノン殺害時

マーク・チャップマン:レノン殺害時

事件のあった1980年というのはチャップマンの月にトランジットの海王星が重なっていて、さらに12ハウスの海王星にトランジットの冥王星が重なって、より妄想感・ぶっ飛び感が限度を超えてしまったと思う。
事件のあった1980年というのはチャップマンの火星にトランジットの海王星が180度になっていて、さらに12ハウスの海王星にトランジットの冥王星が重なって、より妄想感・ぶっ飛び感が限度を超えてしまったと思う。

原因は親の教育?

こういうのを「父親が厳しすぎたからだ」っていう風に分析する専門家とかいるかもしれないけど、父親が厳しくても正常に育つに人はいるし、あまりに例外多くてテンポラリー過ぎるだろとか思うんだけど。

占星術的に言えば、厳しいのは個人間の相性もあるし、その場合は離れることによって難から逃れられる。あるいはトランジットの場合もあるし、どちらかの個性という場合もあるわけだから、父が厳しいで一括りにしてはあまりに短絡的ではないのかな。

いずれにしてもジョンが亡くなってからもう38年も経つわけで、彼を知らない世代がたくさん音楽界で活躍する時代になったのだなあ。

(文中敬称略)


(2018/12/14訂正 マーク・チャップマン氏のホロスコープが1日ずれていました。記事を一部訂正し画像変更しました。)


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