善意の高級品だった?
4月17日の会見で安倍首相が、朝日新聞の記者に対して「御社のネットでも3300円で販売しておられた」と皮肉ったマスクが、実は大阪府泉大津市の企業が善意で作った手作りの高級品だったとのことで物議を呼んでいる。
安倍首相 朝日新聞皮肉った「3千3百円マスク」善意の商品か 「気の毒」「かわいそう」/芸能/デイリースポーツ online https://t.co/QEtqsaNiLg #DailySports
— デイリースポーツ (@Daily_Online) April 19, 2020
安倍首相から朝日新聞への皮肉として話題となったが、当該マスクはさまざまな状況から、「繊維のまち」である泉大津市が地元の技術を集めて1つ1つ手作りした2枚3300円で、150回の洗濯にも耐えるとされる高級品だと割り出された。
【出典元】安倍首相 朝日新聞皮肉った「3千3百円マスク」善意の商品か 「気の毒」「かわいそう」/デイリースポーツ(2020年4月19日)
ただ朝日新聞SHOPもあわててすぐ受注停止したのは、敵に塩あげてしまったみたいになっていたが。
繊維産業の町のプライド
泉大津市は江戸時代から繊維産業が栄えた土地らしく、ここで使われる木綿は「和泉木綿」という名がつくほどのものらしい。古くは真田紐などの生産地であったとも。
明治時代には毛布の生産が盛んになったといい、現在も国内産毛布のシェアは9割以上とのこと。(wikipediaより)
今回、安倍首相が指摘した、朝日新聞の通販サイト「朝日新聞SHOP」で販売されていた布マスクは、南出賢一泉大津市長が立ち上げた「日本一の毛布のまちのマスクプロジェクト」に賛同した地元業者が作っていたもので、一点一点手作りで作られたものだという。
南出市長の“日本一の毛布のまちのマスクプロジェクト”に賛同した地元事業者が一つひとつ手作りでつくりました。“泉大津産マスク”は洗っても、また使えるマスクで、経済的、環境にも優しいマスクです。ぜひ、ご愛用ください。なお、泉大津商工会議所、テクスピア大阪 事務局でも販売しています。1点1点手作りですので、数に限りがございます。予めお店にお問合せ頂き、売り切れの際はご容赦ください。
特に安倍首相がツッコんだ2枚で3,300円という価格の商品は、大津毛織(株)という企業が作ったもので、「綿本来のキナリ生地ですので、安心して使って頂けます。コットン100%、ガーゼ4層立体構造です。」とあり、品質からすると決してぼったくった価格ともいえないのでは。
アベノマスクは不良品も
一方で、政府が国民に配布をしている布マスクの一部に、汚れや虫が混入しているなど不良品が見つかっているという。主に妊婦向けのものが中心のようだ。
厚労省の妊婦向けマスクに不良品 - 布製、汚れ付着に虫混入https://t.co/lr4shcoBos
— 共同通信公式 (@kyodo_official) April 18, 2020
厚生労働省は18日、新型コロナウイルスの感染症対策として、妊婦向けに配布している布製マスクについて、汚れの付着や包装の袋に虫が混入しているなど、約1900枚の不良品が見つかったと発表した。マスクの届いた自治体から指摘があった。厚労省は自治体に確認徹底を呼び掛けた。
他にも変色している・髪の毛が混入していた、など1900件以上の報告があり、これを受けて厚生労働省は回収・交換をするという。
アベノマスクの発注業者?
また、466億円かけたというアベノマスクだが、どこの業者に発注されたか公表されていないことも話題になっている。
466億円かけたアベノマスク 厚労省がメーカー隠し。製品情報はどこにも記載がない。どこのメーカーなのか、同省のマスク等物資対策班に聞いた。「公表していないので、現時点ではお答えできません」
466億の国費の行き先は公表義務あるよね? https://t.co/ip63UgcE7a
— 町山智浩 (@TomoMachi) April 18, 2020
これに対して立憲民主党の蓮舫議員は、厚生労働省に確認をしているものの返事が来ない、とリプしている。
何度も厚労省に確認していますが、いまだに返事が来ません。
発注先が何故公表できないのでしょうか。 https://t.co/1Eth6uzBCb— 蓮 舫 ・ 立 憲 民 主 党 ( り っ け ん ) (@renho_sha) April 18, 2020
安倍首相だけが?
世界中で新型コロナウィルス危機の中、主要国の中で日本だけがリーダーの支持率が下がっているという記事がある。これまで死者数が多いイタリアやアメリカでも支持率が上がっているという。
【新型コロナ感染拡大後の直近の支持率(増減)】(支持率の高い順に)
●アンゲラ・メルケル首相(ドイツ):79%(11UP)
●メッテ・フレデリクセン首相(デンマーク):79%(40UP)
●マルク・ルッテ首相(オランダ):75%(30UP)
●ジュゼッペ・コンテ首相(イタリア):71%(27UP)
●スコット・モリソン首相(オーストラリア):59%(18UP)
●文在寅(ムン・ジェイン)大統領(韓国):56%(17UP)
●ボリス・ジョンソン首相(イギリス):55%(22UP)
●エマニュエル・マクロン大統領(フランス):51%(15UP)
●ドナルド・トランプ大統領(アメリカ):49%(5UP)
●安倍晋三首相(日本):39%(4DOWN)
●ジャイール・ボルソナル大統領(ブラジル):33%(2DOWN)
ブラジルのジャイール・ボルソナル大統領も下がっているが、「どうせ誰かがいつかは死ぬ」「ちょっとした風邪」と一切の対策をしていないためのようだ。
記事によると「ラリー・ザ・フラッグ効果」という、国難においてはリーダーへの支持が高まる、という理論があるのだという。
詳しくは→こちら