『ジョージ・フロイド裁判』最終弁論が終了、陪審員の評決やいかに?判事はマキシン・ウォーターズに苦言

ジョージ・フロイド裁判、最終弁論が終了

さて全米どころか世界が注目しているであろう裁判――通称「ジョージ・フロイド裁判」が米現地4月19日に最終弁論を終え、陪審員が審議に入った。
(※実際はデレク・ショーヴィンの裁判)

この日、陪審員たちは午後8時まで審議したとのことだが、評決には至らなかったもよう。

検察側の主張

最終弁論で検察側のスティーブ・シュライチャー検察官は、ショーヴィン被告(元警官)が9分以上にわたってフロイド氏の首に膝を押しつけている映像をよく見るよう、陪審員にアピールした。

あなたが見なければならないのは、首や背中に膝を当てられ、押さえつけられた状態での9分29秒が、ジョージ・フロイドの死の要因だったと言うことだ。

自分の目を信じなさい。

これは取り締まりではなかった。これは殺人だった。

被告は3つの全ての罪で有罪である。全てだ。弁論の余地はない。

また検察側のもう一人ジェリー・ブラックウェル検察官は、ショーヴィン被告が権力を乱用したと主張している。

彼はあの時点で全ての権力を持っていた。弾丸・銃・催涙ガスを使って目撃者たちに睨みをきかせた。彼にはバックアップもいたし、バッジをちらつかせていた。

弁護側の主張

一方、デレク・ショーヴィン被告側のエリック・ネルソン弁護士は、死因を合法的に証明できていないと主張。

ネルソン弁護士は、検察側がフロイドの死因は「窒息」であるという証言をするばかりで、薬物使用や心臓病が「関係ない」というのは理性と常識に反する、と述べた。

当初より弁護側は、フロイドの持病である心臓病、アドレナリン、そして逮捕前に摂取したフェンタニルとメタンフェタミンの組み合わせが死に至らしめた、と主張している。また、窒息死に関連する脳損傷の証拠はない、と言っている。

弁護士は郡検死官の検死報告書を示し

死に重要な関連がなければ、当局は死亡診断書にそれを記載しない。

一つの要因が、他の要因よりも大きな影響を与えることはない。広範囲に証拠を分析しなければならない。

私はこれが(薬物の)過剰摂取による死だとは言ってはいない。これは複数の要因が絡み合っているプロセスなのだ。

検察は事件の証明に失敗した

またネルソン弁護士は、いくつかの要因が間違った方向に進ませたかもしれないとも主張。

現場に駆けつけた救急医療隊員は、フロイド氏の蘇生措置の際にオピオイドの過剰摂取に使用されるナルカンを投与しなかった。

弁護士は、事件では「もしも」が多くあると言い、救急隊員が悪い判断をしたと言っているわけではないとしながらも「人間はストレスが多い状況の中で判断し、その瞬間では正しいと思っているのだ」と述べた。

その上で「州(検察側)は合理的な疑いを超越しており、事件を証明することに失敗している。」と言った。

マキシン・ウォーターズ議員に裁判官が苦言

そんな中で、昨日の記事でお伝えした民主党のマキシン・ウォーターズ議員が「もっと対立しなければならない」などと抗議者を煽る発言した件について、当裁判の主宰ピーター・ケーヒル裁判官が苦言を呈した。

ケーヒル裁判官は「ウォーターズ議員がこの裁判全体を覆す何かを与えた可能性がある」と述べ

選挙で選ばれた議員が、この事件について、特に法の支配や司法機関、および我々の職務について無礼な言い方をするのはやめていただきたい。

意見を述べたいのであれば、敬意を持って、憲法に則った方法で行うべきだと思う。

しかし最後には「一人の議員の意見は大した問題ではない」と付け加えている。

ウォーターズ議員「謝罪する必要はない」

The Sunによると、これに対して当のマキシン・ウォーターズ議員は「裁判官が私の言葉は問題でないと言っているので、謝罪する必要はない」と言ったという。

また今回の発言が議員解任や提訴される可能性を問われると「そんなことはない」と述べた。

一方、共和党下院リーダーのケビン・マッカーシー議員は「ペロシ下院議長は、ウォーターズ議員の行動を無視している。それにより私はウォーターズ議員の危険な発言を問責する決議案を提出する」とツイートしている。

その後、民主党のナンシー・ペロシ下院議長は「謝罪すべきではない」とウォーターズ議員を擁護したという。

州知事は非常事態を宣言

ミネソタ州のティム・ワルツ知事は、暴動を危惧して7つの郡で非常事態宣言を発令したという。

まこれだけ世間を揺るがした事件の裁判だからね。
さて陪審員の評決はどうなるか。

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