物議を呼ぶLIVゴルフ
太陽獅子座11度(数え12)で中国が台湾海域に弾道ミサイルを発射しました。演出がかってる度数ですが。
さて男子ゴルフ界で物議になっている「LIVゴルフ」ですが、参加選手がPGAツアーを提訴したとのこと。
LIVゴルフは2022年から新たに創設されたゴルフ組織で、サウジアラビアの支援をバックボーンに、賞金の高いゴルフツアーを運営するものです。
これまで男子ゴルフは事実上PGAツアー(米ツアー)が頂点で、世界中のプロ達が目指す場所になっていました。現在日本人選手でPGAで常時戦えているのは松山英樹選手くらいですが、それくらいレベルが高くて選手層の厚いツアーです。
そんな男子ゴルフ界に鳴り物入りで参入してきたのがLIVゴルフで、金にモノをいわせてPGAのレジェンドクラス、トップクラスの選手を招待(引き抜き)しており、フィル・ミケルソン、セルヒオ・ガルシア、ダスティン・ジョンソン、ブライソン・デシャンボーらのトップクラス選手がすでに参戦を表明しています。
旧守派と現実派の対立構図
LIVとはローマ数字表記の「54」を示し、つまり3日間54ホール(18×3日)で争うという事を表しています。
一方PGAは4日間72ホールが基本で、これはツアー史上ずっと守られてきたことであり、だからこそ今でもレジェンド達がリスペクトされ、その後のプロ達が目指す場所になっているのです。
そんなPGAツアーはLIVに反発し、参加した選手に対してPGAツアーの出場停止や出場資格の失効処分を科しました。
またPGAはLIVを意識して、来季の賞金額を引き上げています。それによると2022-23シーズンの賞金総額は4億1500万ドルで、過去最高です。
LIVゴルフからの勧誘を断ったタイガー・ウッズ選手やロリー・マキロイ選手などはLIVゴルフを公然と批判しました。
そこには昔からの権威や威厳を守りたい旧守派と、日程が1日少なくてお金が儲かる現実派との分裂という構図が見えます。
LIVゴルフ参加11選手がPGAを提訴
今回、LIVゴルフに参加した11名の選手が、PGAツアーを相手に独占禁止法違反でカリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に提訴し、新たな局面を迎えています。
ミケルソン、デシャンボーら11人の選手は、PGAが科した出場停止は違法であると主張し、処分の撤回と出場権の復活を求めています。また別のグループは、来週のフェデックスカップのプレーオフへの参加を認める仮処分を申請しています。
「(PGA)ツアーのやったことは、選手に損害を与え、ツアーがここ数十年で初めて直面した有意義な競争において脅威の参入を阻む以外のなにものでもない」
これに対してPGAツアーコミッショナーのジェイ・モナハン氏は「それはツアーのプラットフォームを使って自分たちを宣伝し、自分らの利益や成果を儲けようとする試みだ」「我々の試合への再参加を許可することは、ツアーと協議を危険に晒す」とし
「彼らが提出した訴訟は、どういうわけだか我々が反対することを期待している。だからこそ、我々は明確かつ強力に主張するつもりだ。」
Phil Mickelson and Bryson DeChambeau lead group of 11 LIV Golf rebels to sue the PGA Tour and challenge their suspensions https://t.co/V8vLS1dylr
— MailOnline Sport (@MailSport) August 3, 2022
キャンセルカルチャー
こうした旧体制に対する分派・分裂は、いまの山羊座時代の終わりを象徴する事柄であり、ゴルフに限らずこうした動きは今後もいろいろな場所で起こる可能性があります。
ゆえにLIVゴルフの展開には当初から注目していましたが、PGA側が出場停止という重い処分を下したことは、言ってみれば「垢BAN」のようなもので、つまり同調しないものは排除するというキャンセルカルチャーの流れです。
キャンセルカルチャーは山羊座の名残といえますが、来たる次の時代は反目しながらも共存していくという流れになっていくかもしれません。
乱立するボクシング組織みたいに、組織ごとの世界チャンピオンがいるというのはやっぱり釈然としなくて、個人的には最高峰の舞台でトッププロ達がしのぎを削ってナンバー1を決めるという、本来のスポーツの姿であって欲しいとは思いますが。
でも時代の流れでこういう形も仕方がないですかね。
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