ロシアが「米国の生物兵器を発見した」と主張――すでにいくつかの研究所がロシアの支配下に?

ロシア「米国の生物兵器を発見した」

ウクライナに米国の生物学研究所があるという件について進展です。

ロシアが、米国の生物兵器を発見したと発表しました。

3月9日にロシア外務省のマリア・ウラジミロヴナ・ザハロワ情報報道局長は、米国に対して「我々はあなた達の生物兵器を発見した」と述べました。

「そこで作られていた材料やプログラムを公開しないため、これらの材料の緊急破壊が命じられたのです」

ウクライナに生物学研究所があることは、前日8日の米上院公聴会でビクトリア・ヌーランド国務次官が認めていました。また、「ロシア軍が支配するのではないかと懸念している」とも述べています。

米国防総省は2005年にウクライナと、生物兵器や感染症などから安全を保護するために無償で支援を提供する協定を結んでいます。

証拠文書の公開

7日にロシアのASB Newsは、ウクライナの生物学研究所が生物兵器を製造したことを示す文書を公開しています。

【※追記】ツイートが表示されないので、検閲されてBANされた可能性があります。

またウクライナの戒厳令発令後、生物学的病原体を破壊するよう指示した文書も公開しています。

文書の真偽については不明です。

ただ、米国は研究所がロシアの手に落ちることを懸念していますし、さらに在ウクライナ米国大使館のWebサイトから、ウクライナの生物学研究所に関するファイルが突然大量削除されています。

これらの文書には米国防総省がウクライナの研究所に資金を提供していたことが示されていたとのこと。削除したのは何か不都合でもあったんでしょうか。

ペスト・炭疽菌・ジフテリア・サルモネラ等の研究が行われていた

ロシア連邦軍核・生物・化学防護部隊長のイゴール・キリロフ中将によると、ロシア軍はウクライナで30ヶ所もの生物学研究所を発見したと述べました。

リヴォフにある研究所ではペスト、炭疽、ブルセラ症を引き起こす病原体、さらにハリコフやポルタヴァの研究所ではジフテリア・サルモネラ症・赤痢などの病原体の研究が行われた事を示す文書があると述べているようです。

「大量の病原体は生物兵器研究を示している」と述べ、「これは我々が発見した文書のごく一部にすぎない。我々は調査を続け、報告するつもりだ」と言いました。

キリロフ中将によると、研究所での作業は3つに分かれているといい、1.生物学的状況の監視、2.有害な病原菌の収集と米国への移送、3.その土地特有で人間に感染する可能性のある生物兵器になり得るものの研究、とのこと。

この部隊はウクライナの状況を常に監視しており、これらの生物学プログラムが緊急閉鎖されたことを確認していると言います。

またドイツの国防省がウクライナと協力し、クリミア出血熱、レプトスピラ症、髄膜炎、ハンタウィルスなどの研究を行っていると述べています。

西側は否定

これに対してホワイトハウスのジェン・サキ報道官はツイッターで「陰謀論だ」と否定しました。

「我々は、ウクライナでの米国の生物兵器研究所と化学兵器開発の疑惑に関するロシアのウソの主張に注目しました。また、中国当局がこれらの陰謀論を広げている事も見ました。」

またこれに続けて「これらは全てウクライナに対する、計画的で挑発的で不当な攻撃を正当化しようとするロシアの明確な策略です。」と投稿しています。

またEUのピーター・スターノ外務報道官は「クレムリンの提供する情報の信頼性は一般的に非常に疑わしくて低い。」と述べました。

ウクライナの大統領府報道官は「ウクライナはそのような疑惑を完全に否定する」と言っています。

さてどちらの主張が正しいのでしょう。