トランプの出馬無効を訴えた裁判が却下
米国では10月2日から新年度が始まり、連邦最高裁も仕事を再開しました。
新年度初日のこの日、最高裁は早速ドナルド・トランプ氏の2024年大統領選挙への出馬を阻止しようとする訴訟を却下しました。
この裁判は、共和党の候補指名を狙うテキサス州の税理士ジョン・アンソニー・カストロ氏が、米国憲法修正第14条第3項を理由に、トランプ氏の2024年大統領選挙出馬を無効とするよう訴えていたものです。
カストロ氏はほかにも、アラスカ、アリゾナ、アイダホ、カンザス、メイン、モンタナ、ニューメキシコ、ネバダ、ノースカロライナ、オクラホマ、ペンシルベニア、ユタ、ウェストバージニア、ワイオミングなど複数の州で同様の訴訟を起こしていました。
Supreme Court rejects case to disqualify Trump over Jan. 6, insurrection claimshttps://t.co/Nmy2UyvaXc pic.twitter.com/WFKB9Y5pdY
— The Washington Times (@WashTimes) October 3, 2023
合衆国憲法修正第14条第3項
合衆国憲法修正第14条第3項は、米国公務員は、暴動や反乱に関与した場合、あるいは反乱主義者に援助や慰安を与えた場合、「二度とその職に就くことができない」と規定しています。
カストロ氏は2021年1月6日の国会議事堂乱入事件で、トランプ氏が連邦政府に対する暴動に加担したと主張し、大統領選挙の出馬資格を剥奪しようとしていました。
この修正第14条は南北戦争の後に成立したもので、南北戦争後、南部連合に反旗を翻したアメリカ政府高官が公務員になることを防ぐために作られたものだという。
共和党の大統領候補のビベック・ラマスワミ氏は、修正第14条について以下のように述べています。
「南軍の元軍人や政治指導者が連邦や州の高官に就くことを禁止するために成立した。彼らは明らかに、南北戦争というアメリカに対する反乱に参加していた。1月6日の出来事の参加者はそうではなかった。そしてもちろん、トランプはその中にさえいない」
「トランプ氏が1月6日に暴動を煽り、実際に暴動に関与したとして、トランプ氏を大統領選に立候補する資格のない人物にしようとしている。これは憲法修正第14条の曲解である。」
Ramaswamy Takes Firm Stance Against Leftist Efforts to Disqualify Trump From 2024 Presidential Ballot Using 14th Amendment https://t.co/NcViOqfNdo
— Timcast News (@TimcastNews) September 7, 2023
最高裁は審理なし、投票なしで却下
またハーバード大学を退官したアラン・ダーシャウィッツ法学部名誉教授は、8月に意見書の中で、トランプ氏は憲法修正第14条第3項の下では「失格とはなり得ない」と主張していました。
「憲法修正第14条の条文と歴史を公正に読めば、無効条項が南北戦争中に南軍に従軍した者に適用されることを意図したものであることは、比較的明らかである。」
「将来の選挙において、一方の党が他方の党の有力候補を失脚させる権限を与える一般的な規定として意図されたものではない。」
No, the 14th Amendment Can’t Disqualify Trump — Alan Dershowitz Compact Magazine https://t.co/QbH74EEDS7 pic.twitter.com/ZwCfwOsICS
— Voice of Europe 🌍 (@V_of_Europe) August 14, 2023
これを表すかのように、今回最高裁はこの訴訟を、審理をしないケースにありがちな、理由も投票記録もなく決定だけを発表しました。
つまり審理も投票も「必要なし」ということですかね。
トランプ氏の出馬を排除したい派にとっては、厳しい結果になったようです。
しかしトランプへの嫌がらせは止まることがない。
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