WNBAのブリトニー・グリナーに9年の刑
ウクライナ問題で対立している米露関係に新たな火種が起こっています。
WNBA(米女子プロバスケットボール)のスター、ブリトニー・グリナー選手(31)がロシアで9年の刑を宣告されました。
BREAKING: Russian prosecutors asked a court to sentence U.S. basketball star Brittney Griner to 9 1/2 years in prison on cannabis possession charges. Closing arguments in the trial are taking place, nearly six months after her arrest at a Moscow airport. https://t.co/pqF9LgrTp7
— The Associated Press (@AP) August 4, 2022
グリナー選手は2022年2月17日、ロシアのシェレメーチエヴォ国際空港の荷物検査で0.7gの大麻オイルが入った吸引カートリッジを所持していたことが見つかり、拘束されています。
8月4日、ロシアの裁判所はグリナー選手を薬物容疑で有罪と判断、9年の禁固刑を宣告しました。ちなみにロシアでは大麻は違法で、最高10年の刑に処されるとのこと。
バイデン政権は彼女をなんとか釈放させるよう奔走していましたが、力及ばなかったようです。
まあ米露はウクライナ問題で完全に対立してますからね。こういうのも後々の火種にならなければいいですが・・・
バイデン大統領の声明↓
President Joe Biden released the following statement after a Russian court sentenced Brittney Griner to nine years in prison: pic.twitter.com/wxDCbaaQBe
— ESPN (@espn) August 4, 2022
本日、米国人のブリトニー・グリナーが実刑判決を受けましたが、これは世界中が知っている”ロシアがブリトニーを不当に拘束している”のをあらためて思い起こさせるものだ。
ロシアがブリトニーを不当に拘束している事は容認できない。そして私はロシアに対し、妻や愛する人、友人、チームメートらと一緒にいられるよう、直ちに釈放を求める。
妻?・・・もしかしてと思ったらグリナー氏は同性愛者でしたね。2019年に女性と結婚しています。
選手として
グリナー選手はオールスター8回出場、2014年WNBAチャンピオン、得点王2回など輝かしいキャリアを持っているプレーヤーです。
2016リオ五輪、2020東京五輪(2021年)で女子バスケットボール米国代表として出場し、2度とも金メダルを獲得しています。
グリナー選手はシーズンオフには海外でプレーしていました。2013~14年は中国でプレーし、2014年以降はロシアでプレーしていました。
2009年から13年連続でロシア国内優勝している名門チーム「UMMCエカテリンブルク」に所属していたとのこと。
無罪を主張したが・・・
彼女はアリゾナ州で医療用大麻を処方されていました。痛みや治療のために医師が大麻を処方した証拠が提出されています。ただ上に書いたようにロシアでは大麻は違法であり、グリナー氏はそれを知っていたと言われています。
グリナー氏の弁護士は、彼女は医学的に大麻を使用しているだけで、ロシアに滞在している間は一度も使用していない、と主張していました。
先月グリナー氏は容疑を認めていますが、急いでいたため大麻の器具をスーツケースに入れてしまった、と述べました。
「私は誰も傷つける意図はなかったし、ロシアの人々を危険に晒すつもりもなく、いかなる法律を破るつもりもなかった。共謀も計画もありませんでした。」
また拘束された際、言葉も理解できないのに署名させられ、携帯電話も取り上げられ、弁護士の同席もなく、権利の説明もなかったと主張していました。
検察側はグリナー氏に9年半の懲役を求めていましたが、ヒムキ市裁判所のアンナ・ソトニコワ判事は、9年の懲役刑と100万ルーブル(約217万円)の罰金を科しています。
グリナー氏の弁護士は、グリナー氏がこの判決に驚いており「気分は最悪で、意気消沈している」と述べました。
「我々は間違いなく控訴するつもりです。」
バイデン政権の対応
バイデン政権はグリナー氏とともに、2018年からスパイ容疑でロシアに拘束されているポール・ウィーラン氏を帰国させるよう働きかけていました。
一部の情報ではバイデン政権は、ロシアの武器商人ビクトル・バウト氏←→グリナー氏+ウィーラン氏の交換を要求していたとウワサされていますが、これが事実かは不明です。
ブリンケン国務長官は先週ロシアのラブロフ外相と会談し、米国の要望を受け入れるよう求めたという。
ホワイトハウスのジョン・カービー国家安全保障報道官は4日、まだ交渉は「テーブルの上にある」と述べており、複数のレベルで会話が進行中だとしました。
ブーメラン
これは単なる個人の大麻有罪ではなくなってますね。完全に政治が絡んでおり、いかにも山羊座時代の終盤っぽいです。
トランプ政権はロシアとの関係をコントロールしてましたが、一方で民主党は以前から「ロシアの陰謀だー」「ロシアのでっち上げだー」「ロシアが悪いー」「トランプとロシアが共謀したー」とロシア非難ばっかりやってましたし、左派メディアはそれに乗っかって大々的に報じてきました。
ウクライナ問題でも一方的にロシアを制裁してますからね、こういうときに不利になるのは普通にブーメランと言えるのでは。ってか、あれだけ制裁しておいて、よく交渉できたなっていう気がしないでもないですが。
いずれにしてもこれで米露関係がさらに悪化したかもしれません。ペロシ台湾訪問で中国との関係も厳しくなってますからね。
この問題は続きます。
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