元TBS山口敬之氏に330万円の支払いが命じられる
元TBSワシントン支局長だった山口敬之氏から性的暴行を受けたとして、ジャーナリストの伊藤詩織氏が損害賠償1100万円を求めた民事訴訟を起こしていた裁判で、12月18日に判決が行われ、東京地裁は山口氏に330万円を賠償する判決を下したとのこと。
ジャーナリスト 伊藤詩織さんが勝訴 元TBS記者に賠償命令https://t.co/fmAzl7XkG8
— NHKニュース (@nhk_news) December 18, 2019
18日の判決で東京地方裁判所の鈴木昭洋裁判長は「伊藤さんは、友人や警察に被害を相談していて、性行為が意思に反して行われたことを裏付けるものといえる。一方、山口氏の供述は、当時送信したメールと内容が矛盾し、核心部分について不合理に変遷していて信用性には重大な疑いがある」と指摘して、合意が無かったと判断し、山口氏に慰謝料など330万円の賠償を命じました。
この件で山口氏は、性行為に同意があったことや、名誉やプライバシーを侵害されたとして逆に伊藤氏に対して1億3000万円の賠償を求めて反訴していたが、それも棄却されたという。
また、山口氏の訴えについては「伊藤さんが性犯罪の被害者をめぐる状況を改善しようと被害を公表した行為には、公共性や公益目的があり、内容は真実だと認められる」として退けました。
【出典元】同上
海外でも注目
この件は世界的な#MeToo運動の中にあって当初から海外でも注目され、伊藤氏は海外メディアでも取り上げられていたが、今回の判決はすでにいくつものメディアが報じている。
Shiori Ito: Japanese journalist awarded $30,000 in damages in rape case https://t.co/bBNBJMx5Cz
— BBC News (World) (@BBCWorld) December 18, 2019
Japan journalist wins high-profile #MeToo case.
Shiori Ito has become an outspoken symbol for #MeToo in Japan, where only 4% of rape victims report the crime to the policehttps://t.co/SUBwn2bi8e pic.twitter.com/S5PaIP9kQg
— AFP news agency (@AFP) December 18, 2019
Japanese Journalist Wins Damages in High-Profile Lawsuit Over Alleged Rape https://t.co/CeZmTp5KxG
— mayumi (@momopoo333) December 18, 2019
Japanese journalist Shiori Ito wins #MeToo damages case after accusing reporter of rape https://t.co/i7Q1MZw0sM
— SCMP News (@SCMPNews) December 18, 2019
Japanese journalist Shiori Ito wins high-profile #MeToo case https://t.co/pdWIbFdGRG pic.twitter.com/1OxfN99kBJ
— FRANCE 24 (@FRANCE24) December 18, 2019
Journalist Shiori Ito has accused a former TV anchor with close ties to Prime Minister Shinzo Abe of rape.https://t.co/Wqrq42bIJJ
— Yahoo Singapore (@YahooSG) December 18, 2019
Shiori Ito, symbol of Japan’s MeToo movement, wins rape lawsuit damages https://t.co/8ymu78u10Z
— Media Guardian (@mediaguardian) December 18, 2019
Tokyo court orders journalist pay damages to reporter Shiori Ito over alleged rape suit https://t.co/0RIHLO7re9
— ABS-CBN News (@ABSCBNNews) December 18, 2019
経緯
- 2015年4月3日、伊藤氏が就職や就労ビザについて山口氏に相談し、都内の寿司屋で会食 その後、酩酊し意識を失った状態の伊藤氏が、近くのホテルで山口氏から性行為を受けた。 意識を取り戻した伊藤氏が行為をやめるよう訴えるも、そのまま続いたという
- 2015年4月9日、伊藤氏が原宿警察署に相談
- 2015年4月30日、高輪警察署が準強姦容疑で告訴状を受理
- 2015年6月8日、アメリカから帰国する山口氏を逮捕するため成田空港で警察がスタンバイ しかし直前で警視庁刑事部長・中村格氏の命令により逮捕中止 (中村氏はその後、警察庁長官官房長に昇進)
- 2016年7月、東京地裁が嫌疑不十分で不起訴処分を決定
- 2017年5月、伊藤氏は検察審査会に審査を申し立て
- 2017年9月、不起訴を覆すだけの理由がないとして東京第6検察審査会が不起訴相当とする
- 2017年9月、伊藤氏が山口氏に対し1100万円の損害賠償を求める民事訴訟を起こす
- 2019年2月、山口氏が伊藤氏に対し慰謝料1億3000万円と謝罪広告の掲載を求めて反訴
- 2019年12月、伊藤氏の訴えが認められ、山口氏に330万円の賠償を命じる。同時に山口氏の反訴は棄却
山口氏は控訴へ
裁判後に行われた記者会見で山口氏はこの判決に対し、内容にはまったく納得できないとして、すぐに控訴すると述べたという。
【速報】
山口敬之さん「まったく納得できない」として控訴へ。伊藤詩織さん裁判の判決都内で記者会見を行なっている山口さんは、「法に触れる行為は一切していない」と改めて強調しました。https://t.co/UO8FubAMPC
— ハフポスト日本版 (@HuffPostJapan) December 18, 2019
判決では、伊藤さん側の主張が認められたかたちだが、「客観的証拠に基づいて伊藤さんの主張の矛盾点を指摘したが、これが検証されることなく、ほぼ無視された。双方の主張の信ぴょう性が問われているのに、私が説明した部分はことごとく否定され、伊藤さんが言ったことを一方的に事実、真実とされている」だと反論し、控訴審で争う構えを示した。
告訴状受理→不起訴の不思議
この問題は最初、告訴状を受理しながらも不起訴に転じた点に疑問が持たれた。それが今回、民事では伊藤氏の主張が認められ、逆に山口氏の主張は通らなかったわけだが。
山口氏は「暗闘(幻冬舎刊)」「総理(幻冬舎刊)」など、安倍首相に関する著書を出版している。
また、スパコン開発の助成金約5億円を騙し取って逮捕された、齊藤元章氏の会社ペジーコンピューティングの顧問だったという。
山口氏はペジコンの顧問の名刺を持っていた。さらにTBSを退社する2か月前の昨年3月に一般財団法人「日本シンギュラリティ財団」を設立し、代表理事に就任している。その財団の理事には齊藤容疑者のほか、ペジコンの役員が名を連ねている。
逮捕された齊藤元章氏は、山口氏と共同で財団法人「日本シンギュラリティ財団」を2016年3月に立ち上げており、この財団の住所が山口氏の実家だったという。
木造スレート葺2階建ての小綺麗な建物の塀には「山口」の表札が麗々しく掛っていた。幾度もインターホンを押したが誰も出ない。すべての窓はカーテンが閉まっていた。
ネットで検索してもHPすら存在しない財団の実態は、実家に住所を置いただけのペーパー財団だった。登記簿を見ると、AIには全くの門外漢である山口敬之が代表理事となっている。
山口敬之氏のホロスコープ
残念ながら伊藤詩織氏の生年月日は不明。
山口氏のホロスコープは事件の頃やその直後、トランジットの冥王星が絡む、これ以上ないくらいの強力な土のグランドトラインだった。おそらくゴーイングマイウェイを謳歌し、味方も付いただろう。
ところが天体というのは時間とともに進むもので、そのような強力なケミストリーも永遠には続かない。いつまでも天体は支援してくれるわけじゃないと、つい最近もここで書いたのだが。
折しも安倍政権が「桜を見る会」の疑惑で支持率が減っており、パワーが永遠でないことを物語っている。この山口氏の控訴もどのような判決になるのだろうか。
さらにこの図にはアキレス腱がある。
ちょうど今、他国で問題になっている人物にも同じようなポイントがあり、双方とも今後どうなるのか個人的に注目している。
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