イランが旅客機誤射を認めるもアメリカをチクリ、米は米で別のイラン軍幹部殺害計画があったという混沌

イランが誤射を認める

1月8日にイランの首都テヘランの空港を離陸したウクライナの旅客機が、離陸直後に墜落して乗員乗客全員が死亡した事故で、イラン軍が誤って撃墜したことを認めた。

司令官殺害からウクライナ機墜落まで

1月3日にイランのイスラム革命防衛隊スレイマニ司令官が、米軍の無人攻撃機「MQ-9 リーパー」の攻撃を受けて死亡した。これを受けてイランは、8日にイラクにある米軍基地にロケット弾数十発を撃ち込み、報復していた。

この報復に対してアメリカ側のさらなるリベンジが懸念されたが、米軍基地への攻撃で死傷者が出なかったこともあり、トランプ大統領は軍事的な報復は見送った。経済的制裁の強化にとどめたため、いったん緊張が収まることに。

しかしイランによる報復攻撃と同日、ウクライナの旅客機が墜落、乗っていた176名は全員死亡する事故が起きた。これに対して西側諸国は、イランの攻撃によって撃墜された可能性を示していた。またアメリカの衛星が、このときイランから2発の地対空ミサイルが発射されていたことを探知していたという。ミサイルは誤って発射されたと見られていた。

地対空ミサイル

この指摘にイランは否定していたが、その後の調査によって、墜落現場にロシア製の自走式防空システム「トールM1」の破片が見つかったとされる。これはイランが2000年代半ばにロシアから購入したものと同じだという。

トールはオペレーターがレーダーでターゲットをロックオンし、ミサイルの発射を指示する。発射されたミサイルは音速の3倍近いスピードで飛行することができ、レーダーで誘導され5km以内であれば5秒以内にターゲットに到達することができるものだという。

11日、イラン軍が人為的なミスによってウクライナ機を撃墜したことを認めた。またイランのロウハニ大統領はツイッターで「軍の調査によって、残念ながら人為的なミスにより発射されたミサイルがウクライナ機の墜落と、176人の罪のない人たちの死を引き起こしてしまったことを結論付けた」と投稿した。

アメリカをチクリ

認める一方で、イランのザリフ外相はツイッターで犠牲者と遺族に対して追悼の意を述べながらも、アメリカの冒険主義によって引き起こされた危機が人為的なミスにつながった、ともしている。

別のイラン軍幹部殺害計画もあった

アメリカがスレイマニ司令官を殺害した同日、別のイラン軍幹部の殺害を計画していたことが報じられた。ただしこの作戦は失敗したという。

イエメンで作戦が実施されていたことは米紙ワシントン・ポストが最初に報じた。殺害作戦の標的となったのは、コッズ部隊で財務を担当するアブドル・レザ・シャハライ氏だという。

米国務省のイラン特別代表ブライアン・フック氏は昨年12月、シャハライ氏の資金活動や組織網、協力者に関する情報に最大1500万ドル(約16億円)の懸賞金をかけると発表していた。

【引用元】米、別のイラン軍幹部の殺害に失敗 ソレイマニ司令官と同日/CNN

いずれにしても、すでに多数の犠牲が出ており非常に残念なこと。

アメリカがイランに反撃しないことで、事態はいったん収まったかのように見えたんだけど、いよいよ太陽が重なってきたので。

現在土星と冥王星はタイトな合、ただでは済まないと思っていたが。

今後に注目。

2020年1月11日現在

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