イーロン・マスク氏「家売る」「株価高い」ツイートでひと騒動――常に人の理解超える理由

「物理的な所有物を売却する」

テスラやスペースXのCEO(最高経営責任者)イーロン・マスク氏が興味深い言動をしてる。

5月2日に「ほとんどの物理的な所有物を売却する。家を所有するつもりはない。」とツイート。

実際、ロサンゼルスにある豪邸2軒が売りに出ているとのこと。

  住宅情報サイトのジローによると、ロサンゼルス・ベルエア地区にある両物件の売却希望価格は合計で3950万ドル(約42億2000万円)。2012年と13年に合計約2400万ドルで購入していた物件で、いずれも持ち主による直売とある。ベルエアは不動産価値の中央値が278万ドル(ジローの算定)で、ロサンゼルスでも指折りの高級住宅街。

【出典元】マスク氏が豪邸2軒売り出し-所有物「ほぼ全て」売却すると約束後/Bloomberg

「なぜ?」という質問に対し、マスク氏はその理由を「Freedom」と答えてる。

「テスラの株価が高すぎる」で株価急落

これに続いて、自身がCEOを務めるあるテスラ社について「テスラの株価が高すぎると思う」とツイートした。

このツイートでテスラ社の株価が一時12%も下落した。今年テスラ社の時価総額は約1000億ドル(10兆円強)を超えていたので、たった一行のつぶやきで140億ドルが消えたことになる。
その後戻しつつあるみたいだが。

テスラ株についての発言については、アカウント乗っ取られた?という声もあったようだが、その後マスク氏は何事もなくツイッターを更新している。

マスク氏はこれまでも、SNSでの発言で株価を急落させることがあった。2018年のエイプリルフールに「テスラ社が破綻」とツイートし、8%も下落させている。

イーロン・マスク氏

マスク氏については賛否両論あるが、一部でカリスマ的な人気がある。

実際あれだけメディア等で叩かれても、テスラ社は2020年第1四半期で8万8400台を販売している。これは前四半期に比べると21%減だが、新型コロナウィルスの影響を受けてのもので、むしろ事前のアナリストの予想を超えているという。当然アナリストの予想にはコロナ禍は入ってない(と思う)。

日本のメディアも、彼やテスラのことをポジティブに書くことはあまりないのではないか。というのも日本の産業構図や、メディアのあり方を考えれば当然そうならざるを得ないと思うので。

・・・はたしてマスク氏はハッタリ屋か、カリスマか。

常識を超えた発想

いずれにしてもマスク氏のホロスコープからすると、常に誤解は受けるだろう。それはある意味で、人の考える常識の範囲を超えているからだ。

テスラ車は運転者がいなくてもリモートで車庫入れ/車庫出しができる(自動運転付の場合)。また、定期的にプログラムがバージョンアップされる。車は買った時点から古くなっていくものだが、テスラに限って言えば、WiFiさえあれば常に最新のプログラムで利用できる。

こうした事はもちろんいろいろな考え方があるので単純に評価はできないが、少なくともかつてこれを考え、実用化させたメーカーはあったか。

ネット衛星

またスペースX社では、地球全体での高速インターネット通信網を実現するため、スターリンク衛星をハイペースで打ち上げている。4月の時点でスターリンク衛星は計422基となり、当然ながら民間企業としては世界最大。

スターリンク衛星は2020年内に24回打ち上げが行われる予定で、日本でも2020年末~21年初頭にはサービス開始が予定されているという。

地球的価値感

他にもロサンゼルスに地下トンネルを掘って渋滞をなくそうとしている。当然地下では排気ガスの出るガソリンエンジンは使えない。EVでなければならない。

このようにイーロン・マスクという人物は、普通の人間の考える常識の先を行っている。驚くべきは、48才にしてこれらのことを成し遂げていることだ。

人は家を手に入れて住むのが幸せだ、というのは人間社会の中で作られてきた価値観であり、その範囲で判断しているに過ぎない。

豪邸を売るとか売らないとか、彼の中では大した問題ではないのか。それに引き換え、ビジョンの大きさや夢物語の実現能力は、範囲の中でしか生きれない側にとって、なかなか理解できないものかもしれない。

・・・はたしてマスク氏はハッタリ屋か、カリスマか。

イーロン・マスク氏

【追記】さらに5軒の豪邸を売りに出す

「家を所有しない」との宣言を守るため、さらに5軒の豪邸を売りに出しているもよう。
不動産資産1億ドル。