「桜を見る会・前夜祭」費用補填疑惑で安倍元首相に任意事情聴取も？――守護神なき今

安倍元首相に任意事情聴取か

「桜を見る会」の前日にホテルで行われた前夜祭で、安倍晋三元首相サイドが費用補填をしていた疑惑が浮上しており、波紋を呼んでいる。

この疑惑で東京地検特捜部は、安倍元首相に任意の事情聴取を要請したと伝えられた。

【社会】安倍前首相に事情聴取を要請、「桜を見る会」夕食会で特捜部　公設秘書を立件へhttps://t.co/9VYJVldPFk

— 東京新聞（TOKYO Web） (@tokyo_shimbun) December 3, 2020

　公設第1秘書は任意の事情聴取に差額分の補塡を認めており、特捜部は詰めの捜査を進めている。一連の経緯について、安倍氏本人にも説明を求める必要があると判断したもようだ。

【出典元】安倍前首相に事情聴取を要請、「桜を見る会」夕食会で特捜部　公設秘書を立件へ /東京新聞（2020年12月3日）

費用を補填していたか

さかのぼること11月23日の読売新聞で、東京地検特捜部が安倍氏の公設第一秘書らから任意で事情聴取していることが報じられていた。

　安倍晋三前首相（６６）側が主催した「桜を見る会」の前夜祭を巡り、安倍氏らに対して政治資金規正法違反容疑などでの告発状が出されていた問題で、東京地検特捜部が安倍氏の公設第１秘書らから任意で事情聴取をしていたことが、関係者の話でわかった。特捜部は、会場のホテル側に支払われた総額が参加者からの会費徴収額を上回り、差額分は安倍氏側が補填していた可能性があるとみており、立件の可否を検討している。

【出典元】【独自】安倍前首相の公設秘書ら、東京地検が任意聴取…「桜を見る会」前夜祭の会費補填巡り /読売新聞（2020年11月23日）

その後の報道で、関係者が補填を認めたと報じられている。

この件は読売新聞もNHKも切り込んでるね。かつて安倍氏寄りと言われてたんじゃなかったっけ。

安倍元首相「補填した事実はない」by国会

補填額は2015～19年の5年間で、総額800万円以上に上ると伝えられた。前夜祭を主催した安倍晋三後援会の収支報告書に記載されておらず、政治資金規正法違反の疑いで捜査が進められているという。

安倍元首相はこの前夜祭の費用補填問題について、国会で「補填した事実はない」と30回以上も答弁していたようだ。

　安倍晋三前首相周辺が「桜を見る会」の前夜祭を巡る費用の一部を補塡（ほてん）したと認めた問題で、安倍氏は2019～20年の国会で、事実と異なる答弁を少なくとも33回していた。「安倍事務所側が補塡した事実は全くない」などとした答弁で、野党は「虚偽答弁を続けた前首相の責任は重い」と攻勢を強めている。

【出典元】安倍氏の「事実と異なる国会答弁」33回、分析すると…三つのパターン /毎日新聞（2020年11月26日）

まあこの件に限ったことではないが、安倍氏のホロスコープにこうした性質があるのは何年も前に書いてるんだけどね。あの頃は伝わらんかったけど、いま証明されてるやん。

4回の刑事告発も

この問題については今年5月21日に全国の弁護士や法学者662人が、安倍氏と後援会幹部を東京地検に刑事告発している。また8月6日にも279人が告発しており、計941人になっている。ただその後どうなったかはっきりしていなかった。

桜を見る会の前夜祭を巡り、全国の弁護士や法学者ら279人が公職選挙法違反などの疑いがあるとして安倍総理大臣ら３人に対する告発状を東京地検に提出しました。
告発状を提出した団体は５月に662人分の告発状を提出していて、今回を合わせると941人分になります。

【出典元】桜を見る会告発状279人分提出 /テレ東NEWS（2020年8月6日）

それまでにもこの件は、1月と5月の2回にわたって東京地検に告発されていた。しかし「代理人による告発は受理できない」という不可解な理由で不受理になっていた。

その裏には、あの「守護神」の活躍があったと言われてる。

　首相主催の「桜を見る会」を巡り、憲法学者らが行った安倍晋三首相に対する背任容疑の告発を東京地検は不受理にした。「代理人による告発を受理できない」などと説明しているが、これまで同様な形式で出された告発は受理されてきている。不可解で今まで聞いたことがない初めての理由で、全く納得がいかない。さらに不受理通知の日付は、「官邸の守護神」とまで呼ばれた黒川弘務・元東京高検検事長の定年延長を閣議決定した1月31日、まさにその日だ。

【出典元】桜を見る会告発「不受理」は検察の忖度だ首相の疑惑をうやむやにしてはならない /毎日新聞（2020年7月31日）

まさしく定年延長までして安倍政権が守りたかった「守護神」。