日本国内初のラムダ株、隠蔽の疑い
先日ツイッターに投稿しましたが、日本国内で新型コロナウィルスの変異株「ラムダ株(Lambda variant)」の国内初感染が発覚していたものの、当局がその情報を隠蔽した疑惑が今になって物議になっています。
国内では8月10日に東京スポーツが報じていますが、失礼ながら東スポだったためにあまり注目されなかったかもしれません。その東スポの記事では、これを最初に伝えた米国の左派系メディア「デイリービースト」の記事を取り上げています。
つまり東スポも含め国内メディアは、それまでこの件について知らなかったのか、知っていたのに隠していたのかわかりませんが一切報じておらず、米国のメディアにスッパ抜かれた形でした。
【#東京五輪】菅政権が「最凶ラムダ株」上陸の発表を期間中に“隠蔽” 米メディアが猛追及 https://t.co/Q2pl3AnanE
— 東スポ (@tospo_prores) August 10, 2021
オリンピック開催のために黙っていた?
厚生労働省は2021年8月6日に日本で最初のラムダ株感染者を発表しました。情報によると、感染者は国籍非公表の30代女性だといい、ペルーの滞在歴があるとのことです。
ラムダ株は2020年12月にペルーで同定(特定)されており、WHOが分類しました。同年6月半ばには南米中に感染が拡大しており、その時点で29ヶ国で確認されました。
ペルーでは、コロナ新規感染者の90%近くがラムダ型によるものだと言われているようです。また一説によると、ラムダ株は非常に感染率が高いと伝えられています。
この女性は7月20日羽田空港に到着した際の検査で陽性が判明しており、23日にラムダ株と解析されたとのことです。7月23日と言えば、東京オリンピック開会式の日です。
自民党・佐藤正久議員「もっと早く問い合わせがあれば答えた」
なぜ発表まで2週間もかかったのかという点について疑問の声が上がっており、これについて自民党の佐藤正久参院議員が「もっと早く問い合わせがあれば答えたという感覚。」と語ったことが報じられています。
【水際で捕捉のラムダ株、水際対策が機能した一例なので、本来は早く公表し、注意喚起と対策を打つべき事案。外交部会長にも内閣官房の水際担当にも連絡なし→厚労省は「問い合わせがなかった為、2週間発表せず」「厚労省はもっと早く問い合わせがあれば答えた」との説明 https://t.co/P00tm5wjWr
— 佐藤正久 (@SatoMasahisa) August 12, 2021
五輪があるから発表しなかったのではと問われた佐藤部会長は「(検疫は)もっと早く問い合わせがあれば答えたという感覚。ラムダ株に対する意識の高さがなかった。空港検疫で見つかったとあれば発表すべき。それは内閣官房関係者も同じ意見だ」と語った。
【出典元】高致死率ラムダ株2週間報告せず「もっと早く問い合わせがあれば答えた」自民党外交部会長が番組で釈明 /中日スポーツ(2021年8月12日)
いちいち聞かなきゃならないとは、お代官様ずいぶん横行な。
ちなみにこのお方は誰から選ばれて今の議員のお立場に(ry)
つまるところ、腐り山羊座の典型的事象に思えます。一応書いておきますが今後数年の間、このようなことはたびたび起こるでしょう。
「オリンピックが終わってから」
で、東スポの元ネタとなったデイリービーストの記事を見てみました。
EXCLUSIVE: Japan covered up arrival of deadly new COVID variant three days before Tokyo Olympics began https://t.co/qUBmn27TnI
— The Daily Beast (@thedailybeast) August 6, 2021
EXCLUSIVE: Tokyo deliberately left deadly new Lambda COVID variant out of press briefings during Olympics https://t.co/F81Iugatom
— The Daily Beast (@thedailybeast) August 10, 2021
これら2つの記事によると、日本当局は7月20日の時点でウィルスデータ共有組織「GISAID」(Global Initiative on Sharing Avian Influenza Data)にラムダ株の発見を報告したと伝えています。このサンプルはすぐにゲノム配列が特定され、7月26日にメールでGISAIDに提出されたようです。
しかし一般には公表されませんでした。
これについて記事では、日本の国立感染症研究所の匿名の職員の話として
- 「我々は絶え間なく電話で警鐘を鳴らしたが、厚労省は黙っており、予定されていた厚労大臣の記者会見まで発表するつもりではなかった」
- 「厚労省では、オリンピックが終わってから発表した方がいい、というコンセンサスがあった」
などのコメントを伝えてます。
厚生労働省は情報提供請求をスルー
デイリービーストは厚労省と国立感染症研究所に連絡を取り、公に情報提供を求めたといいます。
しかし厚労省は当初このリクエストをスルーし、金曜日(8/6)の報告を待つように言ったそうです。その後NHKが報じました。しかし情報提供の遅延理由については触れませんでした。
日本では7月初旬から国内全ての空港で、変異株の検出能力を強化していたと伝えています。ラムダ株は7月17日から監視リストに掲載されていました、
時系列まとめます。
- 7月上旬:国内全ての空港で変異株の検出能力を強化
- 7月17日:ラムダ株を監視リストに掲載
- 7月20日:羽田空港で30代女性のラムダ株感染が発覚、GISAIDに第一報を報告
- 7月21日:東京オリンピック、女子サッカー・女子ソフトボール競技始まる
- 7月23日:ラムダ株が解析される/東京オリンピック開会式
- 7月26日:GISAIDにゲノム配列を提出
- 8月4日:デイリービーストが厚労省と国立感染症研究所に再三情報開示を請求するも、だんまり
- 8月6日:厚労省が国内初のラムダ株感染者を発表/米時間8/6にデイリービーストが報じる
- 8月8日:東京オリンピック閉会式
- 8月10日:東京スポーツが報じる/米時間8/10にデイリービーストが第二報
- 8月12日:BS-TBS「報道1930」で自民党の佐藤正久議員「もっと早く問い合わせがあれば答えた」発言
またデイリービーストは日本の厚労省(厚生省)が過去、非加熱製剤(薬害エイズ問題)や働き方改革法案の時のデータ改ざん問題など、政府の意向に沿って隠蔽してきたと伝えました。
情報ソースのレッテル貼り
東京スポーツによってこの情報がもたらされたとき、最初ネットでは「東スポかよ」「よりによってデイリービースト」などの揶揄発言がありました。
ただ、そういうレッテル貼りは徐々に時代遅れになりつつあると思います。なぜならそれそのものが山羊座の事柄だからです。
現在の世の中を見てもわかるように、今後は間違いなく多様化に向かっていくので、少数派を認めないというのはご自身の評価を下げることになりかねません。○ンデー○ーニングの○本さんのように。
しかも最近の米世論調査で、米国内における主要メディアの評価がダダ下がっているというのが出ています。
もちろんガセ情報や捏造記事は言及に及びませんが、今後はメインよりサブが徐々に注目されていく世の中になっていくことが予想されます。
ラムダ株=高い感染率、ワクチン耐性が強い可能性
ラムダ株は7月6日にオーストラリアでも初検出されたといいますが、まだ情報が少ないようです。6月14日にWHOが「注目すべき変異株」として指定したばかりです。
チリの研究によると、イギリス由来のアルファ株・ブラジル由来のガンマ株に比べ、感染性の高さが示唆されているようです。
またアルファ・ガンマと比べ、ワクチン耐性が強い可能性も指摘されています。イギリスでは7月2日の時点で8例が報告されていますが、これはアンダーレイティング(過小評価)されている可能性があるといいます。
いずれにしても今後の研究を待つしかない状況です。
最後に
国内初のラムダ株感染者が見つかったタイミングが、いかにも問題の波紋の広がりを暗示しています。
これも過去のぶり返しですが、このタイミングで起こったことは広がりを見せると書いてきました。
この問題に限らず、今月後半からはさらに衝撃的な情報が出てくる可能性の天体暗示があります。情報は個人個人が精査するように心がけましょう。
ではこの辺で失礼します。
詳しくは→こちら