約3,000人の聖職者が児童性的虐待
フランスのカトリック教会で1950年代以降、約3,000人とも言われる聖職者が児童性的虐待をおこなっていたと新しい報告がまとめられたようです。
The commission found between 2,900 and 3,200 pedophile church members since 1950.
And that’s a “minimum estimate,” according to Jean-Marc Sauvé, the head of the enquiry. https://t.co/yOAfuyO5Dv
— POLITICOEurope (@POLITICOEurope) October 3, 2021
性的虐待を調査する独立委員会によると、少なくとも2,900人から3,200人の聖職者が児童に対して性的虐待を行っていたと報告しています。これは最低限の見積もりだといい、さらに多いかもしれません。
過去70年間で115,000人の聖職者の中から特定された約3,000人のうち、3分の2は教区司祭だったと言われています。
これも過去のぶり返しであり、ある意味のリークですよね。
教会は犠牲者に無関心だった
独立調査委員会は法曹関係者、医師、歴史家、社会学者、神学者など22名によって構成され、2018年にフランスのカトリック教会から委託されました。
この調査の目的は、今後このような悲劇が起こらないよう、これまで何が起こってきたかを理解してもらうためだったといいます。ただし個人の責任を追及する目的ではないとのこと。
約2年半にわたって委員会は教会・裁判所・警察の資料・被害者への聞き取りなどから調査を進めてきました。2019年に開設されたホットラインには6,500件もの報告が寄せられたようです。
この2,500ページに及ぶレポートは10月5日に正式に発表されるとのことです。
「1950年~1970年まで、教会は犠牲者に全く無関心だった。彼ら(犠牲者)は存在せず、子供達に与えた苦しみは無視されてきた。」と委員会の責任者ジャン・マルク・ソーヴェ氏は語っています。
なお、これらの聖職者をフランス当局が起訴するかについては疑問があり、中には時効が過ぎているものも多いため、可能性は低いとみられているようです。
フランス以外にも
フランスに限らずカトリック教会では未成年に対する性的虐待のスキャンダルが数多く報告されています。
米国では2002年にボストン・グロープ紙が、130名もの児童性的虐待をおこなった司祭を大々的に報じた一連の報道がピューリッツァー賞を受賞し、その後いろいろと報じられるようになりました。
2018年にはペンシルベニア州の最高裁判所が、児童性的虐待をおこなった300人以上の司祭の実名を公表しました。
同年、ドイツでも1,500人以上の聖職者による性的虐待の関与を発表しているようです。
イギリスでは2000年代半ばに各地のカトリック系学校で、過去に聖職者である教師から性的虐待を受けたという報告が相次いでありました。
イタリアはバチカンとの条約により、性的虐待の実態把握が困難だと言われています。
最後に
こういうニュースを見ると、なにをもって「聖職者」というのかわかりません。「せい」の字が違うのでは?
怖いのは、元々その手の趣味の人が聖職者を目指してしまう可能性があるということですよね。教会側はずっと隠蔽してきた歴史があるようですし、変に安全圏だと思われてしまわないかと。
ではこの辺で失礼します。
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