全米注目のカイル・リッテンハウス裁判、検察側が不利な状況も、懸念される暴動の圧力

リッテンハウス氏による銃撃事件

いま米国を騒がせている話題の一つに、カイル・リッテンハウス氏の裁判が挙げられます。

これは米現地2020年8月23日にウィスコンシン州ケノーシャで、黒人男性ジェイコブ・ブレイク氏に対して、白人警官が銃を発砲し重傷を負わせた事件が発端になっています。当時ブレイク氏は性的暴行、住宅侵入などの容疑で逮捕状が出ていました。

白人警官による黒人銃撃が問題になりBLM活動が各地で起こっていたため、このときも左派の抗議が起こって一部が暴徒化していました。

事件の2日後の25日夜、当時17才だったリッテンハウス氏は抗議活動から街を守るため、義憤に駆られて銃を手にして街に出ました。弁護士によると、自動車ディーラーを守るためだったと主張しています。そのディーラーは前夜に放火の被害を受け、多数の車両が燃やされたりしていました。

裁判が進行中

リッテンハウス氏は騒動の中で発砲し、2名が死亡して1名が重傷を負いました。その後、自ら警察に電話をかけて自首投降しました。

現在この事件の陪審員裁判がおこなわれており、殺人罪を求めている検察側と、正当防衛を主張する弁護側とで争われています。もし有罪になった場合、終身刑を言い渡される可能性もあるとのことです。

警察を支援していた

リッテンハウス氏はトランプ支持者だったことがわかっています。また警察官になることを志望していたらしく、地元の警察官候補生プログラムに参加していました。

彼のSNSアカウントには「Blue Lives Matter(警官の命も大事)」のロゴがあり、警察を支援していたようです。また警官の制服を着た写真などがアップされていました。

そして事件前には記者のインタビューに答え、「市民を守ることも私の仕事の一部だ。誰かが傷つけられたら、自分は危険な現場に急行する。私は危険なところに走ることになる。だからライフルを持っているのです」と説明していたようです。

当日はいくつかの動画に登場しており、警官と話をしたり、怪我人のケアをしていたりしていたといいます。

無罪になれば暴動必至か

裁判では、リッテンハウス氏の正当防衛を裏付ける証拠や証言が出てきており、有罪を主張する検察側に不利な状況になっているようです。

ただ、もし仮にリッテンハウス氏が無罪になったら、抗議者達が暴動を起こす可能性があり、警察は警戒しているといいます。また暴動をチラつかせることによって、陪審員たちに有罪の判断を下すよう圧力をかける狙いも指摘されています。

これはミネソタ州ミネアポリスで黒人のジョージ・フロイド氏を白人警官が膝で押さえて死亡させたとする事件で、被告の元警官の裁判の時に起きたことと同じ構図です。

このとき非常識なことに、民主党のマキシン・ウォーターズ議員が現地に乗り込み、左派の活動家らに「もっと対立しなければならない」と暴動を煽ったのです。

これに裁判官は苦言を呈し、さらにミネソタ州知事は暴動を危惧して非常事態宣言を出すまでになりました。

荒れる裁判

米国では殺人罪に問われている被告が証言台に立つことはリスクがあるとされているようですが、リッテンハウス氏は自ら証言台に立ちました。しかし泣き出してしまい、裁判官が裁判を中断しました。

SNSでは結構いじる声があり、「ひどい演技だ」「涙出てないじゃん」「オスカー候補」など揶揄されています。

一方で証拠として出された映像では、リッテンハウス氏が抗議活動をしている人たちに向かって「仲良く、仲良く」と叫んでいる様子が映っているものなどがあったとのことです。

いずれにしてもこの裁判はけっこう荒れているようで、検察側が認められていない証拠をわざと提出したりして、裁判官が声を荒げる場面もあったといいます。

弁護団は審理の無効を求めているといいます。

陪審員が正しく審査できるか

証人が、リッテンハウス氏の正当防衛を裏付ける証言をしてしまったときの、検察側のリアクションです。いかにも「おいおいおい、それ言うのかよ」感が現れています。

ただ懸念されるのは、ジョージ・フロイド殺害警官の裁判の時のように、陪審員が暴動の圧力に屈してしまうことですが。

ぜひ正しい判定を下してもらいたいものです。

ではこの辺で失礼します。

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