アンドルー王子、裁判にかけられることに
案の定というか、アンドルー王子側の主張が却下されました。やはり1月は大きいことが起きます。
これにより、バージニア・ロバーツ・ジュフレ氏が訴えている裁判の手続きが正式に続けられることになりました。ジュフレ氏は17才の時に、ジェフリー・エプスタインに強要されてアンドルー王子から3回性的暴行を受けたと訴えていました。
2月で62才を迎えるアンドルー王子は、紛れもなく伝統あるイギリス王室の一員であり、エリザベス女王の次男であり、チャールズ皇太子の弟であり、イギリス王位継承順位第9位の人物です。
その王子が未成年性的虐待の容疑で他国のアメリカで裁判にかけられようとしているのですから、本人もそうですが権威あるイギリス王室が受けるダメージはいかがなものでしょう。
そしてエリザベス女王の心境は――エリザベス女王は今年6月にプラチナム・ジュビリー(君主在位70周年記念式典)を迎えることになっています。そのようなめでたいタイミングに、水を差すような事が起きています。
カプラン判事は主張を受け入れず
米現地1月12日、担当のルイス・カプラン判事はアンドルー王子の弁護士の主張を拒否しました。
王子側が主張していた、2009年にジュフレ氏と性犯罪者エプスタインとの間で交わされた和解契約書にある「可能性のある被告」=つまりエプスタインのお仲間は法的訴追を免責されるという項目は、カプラン判事が「複数の解釈が可能」という曖昧さから、アンドルー王子の責任の免除するものではないとして、訴訟を棄却するには至らないという判断を下しました。
またジュフレ氏の訴状に具体的な年月日や場所が明記されておらず、申し立てが曖昧だ主張していたことについても、カプラン判事は「訴状でそれをハッキリさせる義務はない」として、受け入れませんでした。
Prince Andrew fails in his bid to get US judge to dismiss civil case which alleges he sexually assaulted Virginia Giuffrehttps://t.co/vOpN83YS0c
— BBC Breaking News (@BBCBreaking) January 12, 2022
今後について
裁判は2022年9月~12月に行われる事になると言われています。
それについてカプラン判事は、7月14日までに
・すべての証拠の提示
・宣誓証言
を完了するよう設定しました。つまり裁判で使用される証拠や証言は、それまでに裁判所に提出されなければならないということになります。
宣誓証言というのは、判事の前ではなく相手の弁護士によって尋問を受けることであり、アンドルー王子は録音されながら、私生活や性生活に関することなど、細部に至るまで屈辱的な尋問を受ける可能性があると言われています。そうなると王室の一員としてのプライドはズタズタです。
さらに、もしこれで嘘をついたことが判明すれば、今度は偽証罪で刑事責任を問われることになります。
またアンドルー王子はジュフレ氏と会った日は、娘のベアトリス王女をピザ屋のパーティーに連れていってアリバイがあると主張しているため、ジュフレ氏の弁護士はベアトリス王女や、母であり元妻のサラ・ファーガソン氏に証言を求める必要があるとしています。
そうなると王室関係をどんどん巻き込むことになります。
アンドルー王子側の選択
今回のカプラン判事の裁定について、アンドルー王子側は控訴することができるようです。カプラン判事に再考を求めるか、巡回区控訴裁判所に審理を依頼することが出来るといわれています。さらに直接最高裁に控訴もできるようです。
もしそうなった場合、手続きは長引くことになりますし、必ずしも控訴が受け入れられるとは限りません。
控訴にならなかった場合、アンドルー王子は法廷で戦うか、法廷外でジュフレ氏と和解するか、裁判を拒否して無視するかの選択になるようです。
裁判を無視した場合はデフォルトとなり、不在で裁判が進められ不利な判決を受ける可能性が高くなります。そうなるとおそらく賠償金の支払いが命じられることになり、それさえ無視した場合には、残りの人生を管財人に追われることになるようです。
法廷外での和解
もう一つのカードである、法廷外での示談(和解)に持ち込むという方法は、おそらく最も現実的であるという法律専門家の意見が見られます。
示談には少なくとも数百万ポンド(数億円)かかるとみられています。
ただ、もしそうなったとしても、アンドルー王子の汚名や評判が回復するとは考えにくいでしょう。というのも、これまでアンドルー王子はジュフレ氏の主張を強く否定していたため、和解することはかえって「結局認めたのかよ」と受け取られるのがオチではないかという気がします。
さらに言えば、ジュフレ氏側が和解を受け入れるかどうかもわかりません。
強制引き渡しはできるのか?
裁判になったとして、アンドルー王子が強制的に法廷に出廷させられるかについては、その可能性は低いとされています。
この裁判は民事裁判なので、強制的に引き渡しはできないとのことです。
仮にアンドルー王子が米国に行くようなことがあると、今度は2年以上もアンドルー王子に聞き取りをしたがっているFBIがコンタクトしてくる可能性があり、そのような危険は侵さないだろうと言われています。
FBIはエプスタインとの関係について、アンドルー王子の尋問を望んでいるといわれています。
証人が米国からぞくぞく逃げるか?
ジュフレ氏の弁護側は、米国内にいる証人に宣誓証言を強制する召喚状を発行することができるようです。
国外にいる証人については、強制することができないため無視することができるとのことです。そうなると、今後短期間のうちに、アンドルー王子と関係があった人やエプスタイン関連の人たちは、ぞくぞく海外に飛び立つ可能性があると言われています。
ただ米国内に住んでいるイギリス王室関係者がいます。
ヘンリー王子、メーガン夫人です。
この規模の王室危機は前例がない
かつて王室の危機において、ここまでの規模のものは前例がないといわれています。
バッキンガム宮殿は、今のところコメントを出していません。
アンドルー王子は若い頃「プレイボーイ・プリンス」と呼ばれ、次々と美しい女性と交際をしたため、「ランディ・アンディ」というニックネームが付いたことがあるとのこと。ランディは「好色・好きもの」などのスラングのようです。
今後も興味深く見ていきたいと思います。
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