『エプスタイン事件』マックスウェル裁判、弁護側が35人の証人を準備か?――裁判の行方を元検事が解説

Ghislaine Maxwell, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

マックスウェルが35人の証人を準備か

連邦最高裁判所が、ニューヨーク州の医療従事者の宗教的理由によるワクチン接種義務の停止を却下しました。おそらく最高裁が接種義務に関して判断を下した最初の例になり、今後も宗教的理由による接種拒否に関してはこの流れになると思われます。

さて故ジェフリー・エプスタインの性的犯罪に共謀したとされるギレーヌ・マックスウェル氏の裁判で、マックスウェル氏側は35人の証人を準備していると報じられています。

12月16日より再開

現在裁判は、検察側(原告側)の24名の証言が終了しいったん休廷しています。このあと米現地12月16日より弁護側の証言が行われる予定になっています。

マックスウェル氏側は検察側を上回る35名の証人にコンタクトを取っていると言われています。12月12日に裁判所にそのリストが提出されたとのことですが、全員が証言台に立つかどうかはわかりません。

一説によると通常のケースでは、検察側は容疑を立証する必要があるため弁護側より多くの証人を召喚すると言われており、今回はそれを覆す人数が呼ばれる可能性があります。

中にはわざわざ海外から呼ぶ証人もいるようで、ニューヨークまでの出張を手配していると言います。

証人の名前は公表されておらず、うち3名は匿名を希望しているとのことです。

専門家の見解

この裁判についてデイリーシグナルが、元フロリダ州北部地区の連邦検事補で現在はThe Heritage Foundationの法務研究員であるザック・スミス氏の見解を聞いています。

その中で個人的にも疑問に思っていた件ですが、この裁判がライブ配信されていない理由については、単に裁判所が許可していないとのことでした。リッテンハウス氏の裁判のように中継が許可される場合もありますが、今回はNGだったようです。

スミス氏によると弁護側の狙いは”マックスウェル氏はエプスタインではない”として、エプスタインの犯罪には一切関与していないという点を強調しようとしているといいます。

また、検察側の証人の証言に風穴を開けようとしているとのこと。一部の証人に金銭的な動機があることを植え付けたり、事件からすでに20年以上経過していることで、記憶に矛盾があることを突いたりしています。

マックスウェル氏には優秀な弁護団が付いており、その辺を抜かりなくこなしているといいます。

検察側の疑問点

スミス氏は、刑事事件において検察官は各容疑を証明しなければならず、これはアメリカの法律においては民事事件よりもはるかに敷居が高いと言っています。

その点において、今回の裁判では検察側の証人の証言や証拠の提出が、当初主張していたものよりも短い期間(10日間)で終わったことが問題だとしています。

さらに今回の起訴状では、性的虐待がエプスタインのニューヨークの自宅・ニューメキシコの個人牧場・フロリダ州パームビーチの自宅・ロンドンのアパートで起こったと主張している一方で、カリブ海にあるエプスタインのプライベート島が含まれていないことについて、なぜ検察側がそのような判断をしたかは疑問だとしています。

我々のような外野の人間も、島は特に興味あるところなのですが。

弁護側の主張次第で無罪判決も

スミス氏は、マックスウェル氏は今回の裁判で何も証明する必要はないと述べています。

検察が容疑を立証できていないとか、証人が金や名誉のためなどの動機があると陪審員が判断さえすれば、それだけで評決不一致もしくは無罪評決を得ることが出来る、としています。

スミス氏によれば、16日から始まる弁護側の弁論では、

  • マックスウェル氏はエプスタインではないという方向を明確にする
  • 2人の関係はあくまで雇用主と従業員の関係だった
  • マックスウェル氏はこのような犯罪が行われていることは知らなかった

という事を陪審員にアピールするだろうといいます。

マックスウェル本人は証言台に立たない?

さらにマックスウェル氏本人の証言については、おそらく証言台に立つことはないだろうと述べました。

リッテンハウス氏の裁判では本人が証言台に立ちましたが、通常は証言が不利になる可能性があるため、ほとんどの弁護士が止めるようアドバイスするようです。これは米国憲法修正第5条の自供拒否権により認められています。

ただ最終的な判断は、本人がするとのことです。

以上の点をまとめると、検察側がマックスウェル氏の共謀を立証するのはかなりハードルが高いと言えそうですが、果たして評決はどうなるでしょう。

ではこの辺で失礼します。

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