ジョンソン首相の側近4名が辞職
さてパーティーゲート・スキャンダルで追及されているイギリスのボリス・ジョンソン首相ですが、側近が続々と辞職していると伝えられています。
2月3日に、ジョンソン首相に最も近いと言われる4人の側近が辞職しました。
パーティーゲートとはイギリスのコロナロックダウン中に、政府関係者がダウニング街10番地(政治の中心)でパーティーに興じていた事がリークされたスキャンダルです。
Boris Johnson's spin chief has resigned and become the second key aide to the prime minister to quit in a matter of hours https://t.co/3ZjITUPZIl
— Sky News (@SkyNews) February 3, 2022
辞職ドミノ
以前お伝えしましたが今週初め、内閣府のスー・グレイ事務次官のパーティーゲート調査報告書が提出され、これを受けてジョンソン首相は首相官邸メンバーの再編成をすることを宣言しました。
そんな折、以下の側近4名が辞職しました。
- ダン・ローゼンフィールド首席補佐官
- マーティン・レイノルズ首席私設秘書
- ジャック・ドイル報道部長
- ムニラ・ミルザ政策部長
最初に辞表を提出したのはムニラ・ミルザ政策部長でした。
その数時間のうちに、ダン・ローゼンフィールド氏、マーティン・レイノルズ氏、ジャック・ドイル氏の3名が立て続けに辞職したことが発表されました。
この3名は、現在ロンドン警視庁が調査しているロックダウン中に行われたダウニング街のパーティーに何らかの関与があるとされており、その関係で辞職に至ったともいわれています。
首相官邸は、ミルザ氏の後任にアンドリュー・グリフィス氏を任命しました。しかしあとの3名についてはまだ後任が決まっていないもよう。
ジョンソン首相に宛てた辞表で「謝って欲しい」
ただ、ミルザ氏の辞任だけはジョンソン首相にとって驚きだったようです。
ジョンソン首相は「素晴らしい考えの持ち主」とミルザ氏を買っていたといい、「残念に思う。彼女は素晴らしい仕事をしていた」と述べています。
一方ミルザ氏はジョンソン首相に宛てた辞表の中で、キア・スターマー議員が検察局長だった時代にテレビタレントで児童性犯罪者のジミー・サヴィル氏を起訴しなかったことでジョンソン首相がスターマー氏を卑劣に非難し、そのことで謝罪を拒否している首相を非難しました。
スペクテイターが独占的に入手した辞表の中でミルザ氏は「あなたは、批判をしている多くの人が分かっていないくらい良い人です。だからこそ、あなたが野党党首に対して卑劣な非難をしたことであなた自身を貶めたことが悲しいです」
「巨大なプレッシャーの中で犯してしまった重大な判断ミスを謝罪する気持ちを持って欲しい。謝っても許してもらえない政治の世界であることは理解していますが、いずれにしても謝ることは正しいことです。あなたにとって遅すぎるということはないでしょうが、私にとっては残念ながら遅すぎます」
🚨 EXCLUSIVE: Munira Mirza, the Downing Street head of policy, has resigned over Boris Johnson’s Jimmy Savile attack on Keir Starmerhttps://t.co/8ErjvBWOrL
— The Spectator (@spectator) February 3, 2022
ちなみにサヴィル氏は数百人に及ぶ女性と子供を性的虐待し、裁きを受けることなく2011年に死亡しています。
最側近だったムニラ・ミルザ氏
ミルザ氏は、ジョンソン首相がロンドン市長時代から仕えていた最後の忠誠者だったと言われています。
ジョンソン首相の元首席補佐官だったドミニク・カミングス氏は以下のようにツイートしています。
Moral courage from Munira who has done her best to make progress with a professional team throughout the horror since 11/20. It's also an unmistakeable signal the bunker is collapsing & *this PM is finished*.
Flicker of moral courage from Cabinet & Cabinet Office asap please— Dominic Cummings (@Dominic2306) February 3, 2022
11/20の衝撃以来、ムニラ(ミルザ)は道徳的な勇気でプロフェッショナルなチームとともにベストを尽くして前進してきた。またそれは、この窮地が崩壊し、この首相が終わるという紛れもないサインだ。
内閣と内閣府からの早急な道徳的な点滅をお願いしたい。
これまでジョンソン首相は、ミルザ氏のアドバイスには耳を傾けてきたとのことですが、今回そのアドバイスをスルーしたことで長年の信頼関係が崩れ、辞任の引き金になってしまいました。
またジャック・ドイル報道部長も、ジョンソン首相にとって失いたくないアドバイザーだったとのことです。
このあとジョンソン首相の不信任案が出されるといわれていますが、問題なのはその数がどれくらいになるかです。
このイギリスといい、カナダといい、政府に対する逆風が吹いていますがこの後どうなりますか。
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