ハンター・バイデンが起訴される――CNN記者「彼は敗北感を感じている」「訴訟費用も厳しい」

U.S. Customs and Border Protection, Public domain, via Wikimedia Commons

ハンター・バイデン、3つの銃犯罪で起訴

ちょうど昨日の記事で、ハンター・バイデンが「9月中に起訴される」と書きましたが、その矢先に起訴されました。まあこれは予告されていたものです。

共和党の下院委員会がバイデン大統領の弾劾訴追へと進む中、バイデンファミリーにとっては頭の痛いダブルパンチとなりました。

ハンター・バイデンは現地9月14日に3つの訴因で起訴されました。

  • 銃の購入に際して虚偽の供述
  • 連邦銃器ライセンス・ディーラーが保管を義務付けられている情報に関する虚偽の陳述
  • 規制薬物の不法使用者または中毒者による銃器の所持

1番目は、ハンター・バイデンが銃購入の際の書類に「故意に虚偽の架空の書面を作成した」というもので、その用紙にハンターは「麻薬の不法使用者ではない」と主張しており、これが虚偽かつ架空の供述であったという疑いで、最高禁固10年、罰金25万ドル、3年間の監督下釈放、そして特別査定と呼ばれる追加100ドルが科せられます。

2番目は、銃を購入したデラウェア州ウィルミントンの銃器ディーラーに対し、故意に虚偽の陳述と表示を行なったとされている疑いで、最高禁固5年、罰金25万ドル、3年の監督下釈放、査定100ドルです。

3番目は、連邦法で定められている違法薬物を使用していたにもかかわらず、11日間に渡って故意に銃器を所持していた疑いで、最高禁固10年、罰金25万ドル、3年間の監督下釈放、査定100ドルです。

ところで7月に司法取引に失敗したデラウェア州の起訴では、2017年と2018年の税金滞納の罪が含まれていましたが、今回は除外されています。ただこれは、銃犯罪(2018年10月)が5年の時効を迎えるため、取り急ぎ間に合わせたようです。

ちなみに税滞納の件は、別途ワシントンDCか、カリフォルニア州で起訴される可能性があると言われています。

回顧録で認めていた

ハンター・バイデンは2018年10月12日に、デラウェア州ウィルミントンの銃砲店「StarQuest Shooters & Survival Supply」で、38口径のコルト・コブラ38SPLの銃を購入しています。

このときハンターは、銃購入の申請書に「違法薬物の使用者ではない」と虚偽の記述をしたという。

当時の書類では、「あなたはマリファナ、あるいは抑うつ剤、興奮剤、麻薬、その他の規制薬物の不法使用者ですか、あるいは中毒者ですか?」という項目に、ハンターは「ノー」にチェックしています。

しかし2021年4月に出版された回顧録『Beautiful Things』の中で、ハンターは銃購入当時に本格的な薬物中毒だったことを認めています。

それによるとハンターは当時、薬物リハビリのセラピーを受けており、ケタミン療法などのセッションを受けていたものの、まったく効果が無かったと述べている。

またそれをごまかすために、ニューヨークの売人から「キレイな尿」を買ったりしていたとも書いています。

銃はハリー・バイデンが見つけて捨てた

この銃は、ハンターの兄ボー・バイデンの未亡人ハリー・バイデンが車の中で見つけ、地元の食品店「Janssens」のゴミ箱に捨てたという。ちなみにハリー氏は夫亡き後、義理の弟ハンターと付き合っていました。それもどうかと思いますが、まあそれはいいとして。

銃はゴミ箱をあさっていたホームレスが発見し、地元警察とFBIに通報したという。

このときハンターとハリー氏はテキストメッセージで口論しています。ハンターが「バカかよ」と罵る中、ハリー氏は「あなたが自殺するのが怖い」と答えています。まあそれだけ薬物中毒がひどかったということをうかがわせますが。

さらにこの当時ジョー・バイデンは、ハンターが薬物中毒で破綻していたことを知っていた事もわかっています。

購入3日後の10月15日、ジョー・バイデンはハンターに助けを求めるようボイスメッセージを送っていることが、ハンターのラップトップから明らかになっている。

「パパだ。愛してるって伝えたくて電話したよ。世界中の誰よりも愛している。お前には助けが必要だ。どうしたらいいかわからないのはわかってる、私だってそうだ」

うーんこれが不肖の息子に対する父親の無償の愛ってヤツでしょうか。

バイデン陣営は敗北を感じている

今回の起訴でハンター・バイデン本人や周囲はどのように感じているのか。

CNNのポーラ・リード記者は、ハンターの関係者に取材した内容を語っています。それによると、彼らの周りではかなり重苦しいムードが漂っているという。

7月の司法取引の失敗以来、バイデン陣営の状況はずっと落ち込んだ雰囲気だという。

「あそこはかなり暗くて陰鬱で、敗北を感じているように感じました」

リード記者によると、ハンターはまだ父親と頻繁にコミュニケーションを取っているが、この件については話していないという。父親に負担をかけたくないからだ、と述べています。

またこれまで彼らは「成功する」と思っており、司法取引に失敗した時でさえ、最終的に裁判官は承認すると思っていた、と語りました。

さらに今後ハンターが直面する法的費用についても、厳しいとしています。彼の抱える有名弁護団は、おそらく何百万ドル、あるいはそれ以上の費用がかかると思われる。またそれに加え、有罪になった時の罰金もある。

ハンター・バイデンはいま無職ですが、表向き芸術家として作品を売ってます。ただそれが定期収入を生むわけではない。

「彼が今就職先を見つけたり、資金を調達したりするのは非常に難しいので、今日のこの告発は、彼のチームにとってニュースだった」

‘Pretty dark and gloomy’: Reporter shares the feeling inside Hunter Biden’s camp /CNN

無料ピザに並ぶハンター

ハンター・バイデンが実際にお金に困っているかどうかは不明ですが、ニューヨークポストがこんな記事を報じています。

「銃で起訴され禁固25年に直面するハンター・バイデン、息子ボーと無料ピザに並ぶ姿を目撃される」

記事によるとハンターは9月13日の夕方、カリフォルニア州マリブにある自宅近くの「アーヴズ・バーガーズ&プリンス・ストリート・ピザ」の開店記念に、家族とともに姿を見せたという。

ハンターは息子のボー君を連れて、開店記念で無料で配られるピザを30分並んでゲットしたとのこと。

ホントにお金がないのか、単なる家族サービスか。

ハンター・バイデンの司法取引、裁判所が却下

2023年7月27日

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