イーロン・マスク、ボイコットした広告主に「クソ食らえ」発言――その先にある計画とは

NORAD and USNORTHCOM Public Affairs, Public domain, via Wikimedia Commons

ツイッターX、広告撤退に直面

反ユダヤ主義疑惑に巻き込まれたイーロン・マスク氏ですが、その代償としてツイッターXの広告企業が続々と撤退する事態に直面しています。

マスク氏はすぐに行動を起こしてイスラエルに飛び、ベンジャミン・ネタニヤフ首相と共にハマス攻撃に遭ったキブツ・クファル・アザを訪問しました。しかし今のところそれは効果が出ていないように見えます。

一方で今回、ツイッターXへの広告出稿を停止した企業は

・アップル
・ディズニー
・ワシントンポスト
・パラマウント
・NBC
・マーベル
・IBM
・ソニー・ピクチャーズ
・CBS
・コルベール・ショー
・コムキャスト
・ライオンズゲート
・ワーナー・ブラザース・ディスカバリー
・パラマウント
・ウーバー
・ウォールマート

という感じで、まあ見事にWoke企業が顔を並べているのがわかります。

世界一裕福な男が、言論の自由を守る

マスク氏は440億ドルという途方もない私財を投じてツイッター社を買収して以来、ユーザーの言論の自由を取り戻すために努力してきました。

それまでバイデン政権がSNS企業に圧力をかけてユーザーを検閲し、言論を封じてきた裏工作を暴露する「ツイッターファイル」を公開し、また検閲に関わったチームや幹部を解雇しました。

株主の意見に左右されないよう、上場を廃止して株式を非公開化しました。

さらに、言論の自由に反対するADLやメディア・マターズのような組織と闘ってきました。

この世界で一番裕福な男は、自分の利益を優先するのではなく、むしろ損をしてでもユーザーの言論を守ろうとしてきた。

しかし、上に挙げた左派企業は、ここぞとばかりに今度こそマスク氏とツイッターXの息の根を止めようと広告を引き上げ、兵糧攻めに遭わそうとしています。

これは左派お得意のキャンセルカルチャーです。

マスク「クソ食らえ」

そんな中、マスク氏は11月29日にニューヨーク・タイムズの「DealBookサミット」というイベントでのインタビューで、広告企業が「金で私を脅迫しようとしている」と非難しました。

マスク氏は観客席を見てこう言いました。――「クソ食らえだ」

そして観客にアピールするように、もう一度言う。「やってみろ、クソが。勝手にしろ。」

そしてマスク氏は「ヘイ、ボブ」と呼びかけ、「これが俺の気持ちだ。宣伝するな。」と、ディズニーのボブ・アイガーCEOに向けて言い放ちました。

マスク氏は、もし企業がXの広告費によってXの経営に口を出すことができると考えてるのであれば、「Xには広告を出してほしくない」と述べました。

「この広告ボイコットがやろうとしていることは、会社を殺すことだ。そして、その広告主が会社を殺したことを全世界が知ることになる。」「それに地球がどう反応するか見てみようじゃないか。」

また環境とは無関係の、金銭的あるいは政治的な目的のためにグリーン・アジェンダを推進する人々を非難しました。

「私があちこちで目にするのは、悪事を働きながら見栄えを気にする人々だ。」「あいつらは、クソ食らえだ。」

ディズニーのサブスク解約報告が相次ぐ

この「クソ食らえ」発言に同調して、ユーザー達が「ディズニー+」のサブスクリプションを解約したと多数報告しています。

またマスク氏の発言後、「ディズニー+解約」と「Hulu解約」のワード検索が120%急増しています。ちなみにHuluもディズニーの子会社です。

Xで実施された世論調査(回答数9万)では、68.5%の回答者が「解約する」と答えたという。

ツイッターXの今後の戦略

情報によれば、今回の件でツイッターXは広告収入7500万ドル(100億円以上)を失う可能性があると報じられています。

それだけの広告収入を失って、ツイッターXは大丈夫なのか。

そんな逆風の中、Xは今後、中小規模の広告主に目を向けることになるという。

X社の担当者によれば「中小企業は非常に重要なエンジンであり、われわれは長い間、間違いなく過小評価してきた」「(中小企業は)常に計画の一部だった。」と述べています。

すでにX社は新たな広告収入源に取り組んでいるといい、マーケティング会社JumpCrewとの関係を強化し、中小企業をターゲットに広告販売の一部を委託するという。

その上で、中小企業へのアプローチを加速させるとしています。

ヤッカリーノCEOに「退社」を薦める声が殺到

さらに今回の騒動で、X社のリンダ・ヤッカリーノCEOの元には友人や関係者からの電話が殺到したという。彼らはヤッカリーノ氏に「自分を守るためにX社を辞めた方がいい」とさかんに薦めたとか。

しかしヤッカリーノCEOは、検閲と戦うマスク氏の姿勢を支持し、12月1日に社内メールでスタッフ達に対し、

「イーロンのインタビューは率直で深いものだった。比類のない、まったく率直な視点と未来へのビジョンを共有していた。」と述べ、

私たちは、世界で最も破天荒な企業のひとつに所属し、これまでにないことを実現しています。
(中略)

あなたがXにいるのは、現存する最も重要なプラットフォームを構築し、運用する勇気と信念があるからです。それはとてもうらやましい立場なのです。

Xの使命は大胆です。思想の検閲をしないオープンなプラットフォームであること、つまり人々に情報を提供し、自らの考えを決定する自由を提供することです。

私たちの原則に値段はつけませんし、妥協することもありません。そして、彼らがどんなに努力しようとも、私たちの使命を理解しない傍観的な批評家に惑わされることはありません。

Xコミュニティの情熱的な人々やパートナーたち、そして何よりも幸運なことに、皆さんとともにこの会社を率いることができることを大変誇りに思います。

いつも通り、何かあれば、私はここにいます。
リンダ

まるで独裁国家

以前書いたように、Facebookやインスタグラムを運営するMeta社は「若いユーザーに有害な影響を与えている」として、42州の司法長官から訴えられています。↓

Metaの野望――ザッカーバーグは若者をネット中毒にさせる戦略を着々と推進中

2023年11月16日

にもかかわらず、Facebookやインスタで広告が停止されたという話は聞いたことがない。

つまり、イーロン・マスクやツイッターXだけが「目のかたき」にされているのです。

左派Woke企業は「言論の自由」がとことん気に入らないらしい。ユーザーが忌憚のない意見を話し合うのが許せないようです。

今回たまたま「反ユダヤ主義」という理由をムリヤリこじつけていますが、ホンネは「反対意見を黙らせたい」そして、そいつらを「許すな」ということではないのか。

もともと人々のコミュニケーションの場を作るつもりで開発されたSNSなのに、言論の自由を許さないというのは奇妙に思えます。

独裁国家によく見られることです。

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2023年4月1日
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