トランプがE・ジーン・キャロル名誉毀損で敗訴、しかし判事と弁護士に利益相反の可能性が浮上

最初から不公平な裁判

過去にレイプされたとして、コラムニストのE・ジーン・キャロル氏が名誉毀損でドナルド・トランプ氏を訴えていた裁判で、1月26日にマンハッタンの陪審員はトランプ氏に8330万ドル(約123億円)という途方もない額の損害賠償を支払えと評決を下しました。

トランプ氏は一貫してキャロル氏の主張を否定してきましたが、9名からなる陪審員は、懲罰的賠償金6500万ドルに加えて、キャロル氏に中傷的な発言をしたとして賠償金1830万ドルを支払わなければならないとしました。

中傷発言で27億円ってどんだけー。

これについてトランプ側のアリーナ・ハバ弁護士は、この裁定を直ちに「上訴する」と発表しました。

ハバ弁護士は、トランプ弁護団のほとんどの要求が裁判所から拒否されたため、裁判は「最初から不公平だった」と述べ、

「すぐに控訴します」「あのばかげた陪審を無効にしてみせる」

「私たちはニューヨークの陪審員の中にいるのです。だからこそこのような魔女狩りを目の当たりにしています。私はトランプ大統領の側に立てることを誇りに思います」↓

トランプ側の弁護は一切認めない判事

裁判中、ビル・クリントン任命のルイス・カプラン判事は、トランプ氏側の弁護証言をすべて認めなかったという。

しかもトランプ本人が証言台に立ったとき、カプラン判事はほとんど一言も話すことを許さなかった。判事はトランプ氏側の新たな証拠を一切認めないよう命じ、新たな証言も許しませんでした。

仮にも民主主義国家で、そんな裁判あるか?
まるで独裁国家みたいです。

またハバ弁護士によれば、キャロル氏側には「証拠はなかったし、彼女がドレスを持ち込んでいないことも証明できなかった。DNAもなかった。専門家もいなかった。」と述べています。

その一方で「我々の専門家たちは拒否された」という。

また以前キャロル氏は、CNNの番組で「レイプはセクシーだ」と発言していました。

トランプ弁護団はこの発言を証拠として提出しようとしたところ、カプラン判事はそれさえ拒否したという。

まあニューヨークは「ハムサンドでさえ有罪にできる」と言われてますが。

反トランプ億万長者が支援

キャロル氏は、トランプ氏から1990年代半ばにデパートの楽屋で彼女をレイプを受けたとして訴訟を起こしました。

キャロル氏は2019年に、極左ブロガーであるモリー・ジョンファスト氏が主催したハウスパーティで、弁護士のジョージ・コンウェイ氏からトランプ氏を訴えるよう説得されたという。

そこに裁判資金を提供したのが、当ブログでもたびたび取り上げている”反トランプ”で有名なLinkedInの共同創設者リード・ホフマン氏です。ホフマン氏はエプスタインの仲間だったことが明らかになっており、あのエプスタイン島にも言っていたことが分かっています。

さておきホフマン氏はアメリカン・フューチャー・リパブリック・グループを通じてキャロル氏に資金を提供しました。さらにホフマン氏は、大統領選挙のライバル候補ニッキー・ヘイリー氏にも多額の献金をしている。

すべてはトランプ潰しのためです。

しかしキャロル氏は当初、誰からも訴訟費用を受け取っていないと嘘をついていました。

キャロル氏にはロベルタ・カプランという弁護士が付くことになりました。同じカプラン同士でややこしいですが、ルイス・カプラン判事との血縁はないもよう。

しかし、別な意味でこの2人が問題になってきたのは後述します。

ジーン・キャロルは嘘つきか

キャロル氏はトランプ氏の他に、CBSの元CEOであるレス・ムーンヴェス氏からも性的暴行を受けたと告発しています。

彼女の著書『What Do We Need Men For? A Modest Proposal』で、1997年にビバリーヒルズのホテル・ニッコーのエレベーターの中でムーンヴェス氏から「身体を触られた」と書いているという。

ムーンヴェス氏はこの疑惑を強く否定しているようです。

そのほか同じ本の中で、ベビーシッターのボーイフレンド、歯科医、キャンプカウンセラー、無名の大学時代のデート相手、無名の上司など、複数の人物の性的不品行を告発しているとのこと。

上の「レイプはセクシー」発言もそうですが、こうしたキャロル氏の過去の言動からして、この人は信用できるのか?

保守派政治評論家のライアン・フルニエ氏は、ツイッターXで「だから彼女は信用できない」と述べた。

キャロルは何も証言できない

そもそもキャロル氏は、トランプ氏からいつレイプされたかを特定することが出来ていません。

当初「1994年に起こった」と言っていたものの、その後、「1995年の秋か1996年の春」と言い換えています。

そのとき「ダナ・キャランのコートドレスを着て、ハイヒールを履いていた」と述べ、「ダナ・キャランのコートドレスは、あの夜以来着ることもなく、洗濯することもなく、いまだに私のクローゼットの扉の裏に飾ってある。」と述べた。

しかし、DNA鑑定のためにコートを提出することを拒否したという。

またトランプ弁護団のボリス・エプシュテイン弁護士が調べたところによると、そのダナ・キャランのコートドレスは1994年製でも1995年製でもなかったことが判明しました。

この人の言うことは本当に信用できるのか?

判事とキャロル弁護士に利益相反の可能性

そんな中、この裁判を裁いたマンハッタン裁判所のルイス・カプラン判事と、キャロル氏側の弁護士ロベルタ・カプラン弁護士に利益相反疑惑が持ち上がりました。

2人は1990年代前半に、同じ事務所ポール・ワイス・リフキン・ウォートン・ギャリソン法律事務所で一緒に働いていたことが発覚したという。

2人は2年弱、同じ事務所で働いていた。1992年にロベルタ・カプラン氏が同事務所に入り、先輩のルイス・カプラン氏が彼女の師匠的存在だった、と同事務所の元同僚がリークしています。

トランプ側のハバ弁護士は、裁判が終わるまでこのことを「知らなかった」といい、「正気の沙汰と思えない」と述べ、利益相反の可能性を指摘しました。

「これは私たちにとってはニュースだ。私たちはこのことを上訴に盛り込み、適切な措置を講じるつもりです。公表されなかったことは倫理違反です。」

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