津原泰水氏と幻冬舎の問題は、幻冬舎社長・見城徹氏のツイッター終了宣言で一応収束したのかな。まだまだ余波ありそうだけど。
もちろん業界の慣習みたいのは知らないけど、これまでだいたいの出版物は発行部数ベースだった。それが今回は出版社の経営者自らが実売部数を晒しちゃって、結果、他の作家さんからこれだけブーイングが起こったところを見ると、だいぶ波紋というか業界タブーみたいなのを犯したのは間違いないだろう。
見城徹が津原泰水さんの作品の実売数を公表し、嘲笑したのは端的に言って最低の行いだ。ふざけるなと思う。出版社の社長が著者を不当な方法で、人目に触れる場で攻撃し辱めようとすれば書き手は少なからず萎縮するだろう。津原氏への侮辱はあらゆる作家への侮辱である。
— 坂上秋成 (@ssakagami) 2019年5月17日
やり過ぎだろう。見るに耐えない。 https://t.co/Tv6sFAA76I
— 平野啓一郎 (@hiranok) 2019年5月17日
僕が言いたかったのは、幻冬舎の見城社長のように「この作家は売れません」と言わんばかりに実売部数をツイートされたら、僕は他の出版社から声をかけられなかっただろうということ。編集者は作家に実売部数を知らせません。それが不文律。世間に向けて公開するなど、出版人としてあるまじき行為です。
— 盛田隆二 (@product1954) 2019年5月17日
当方は元出版業界人ですが、実売部数を漏らすことは、最大のタブーでした。親・兄弟にも絶対に漏らすなとつねづね言われてきました。名だたる出版社の社長自ら自社本の実売部数を公言するとは世も末です。 https://t.co/LVHSTMXaCt
— 竹内正浩 (@takeuchmasahiro) 2019年5月17日
幻冬舎さんとは仕事の約束が控えているので、事の推移を複雑な気持ちで見守っていた。でもこれは津原さんのほうを応援したい。この一言で仕事が飛ぶなら、残念だけど仕方ない。
— 宮内悠介 (@chocolatechnica) 2019年5月17日
たぶん社長にはもう言葉は通じないと思うが、幻冬舎から本を出している作家たちも怒りの声を上げている現状を、幻冬舎の他の人たちは認識してほしい。幻冬舎から出した本で推協賞をとったばかりの葉真中顕氏が、その恩義ある版元に怒りを表明せざるを得ない心境をあなたたちは受け止めるべきだ。
— 千街晶之 (@sengaiakiyuki) 2019年5月16日
やはりここまで来たら日本の作家は「幻冬舎とは仕事をしない」ということを宣言すべきだと思います。僕はもともと幻冬舎と仕事をする気がないし、先方も頼む気がないでしょうから「勝手なことをいうな」というお立場の作家もいるでしょうけれど、それでも。 https://t.co/Xknu0tTf5M
— 内田樹 (@levinassien) 2019年5月16日
実売(あまり売れていない)を公開することの問題点が、何か分かりにくい人もいるかもしれませんが。
一つは、書店や他の出版社への牽制になることです。「この作家の本は売れてないぞ」という。
出版業界はシビアな状況なので、それにより腰が引ける出版社や書店が出てくる可能性がある。卑劣な手段。— 春日太一 (@tkasuga1977) 2019年5月16日
ああ、これは駄目だよ。出版社の人間がけっして言ってはならないことだよ。作家との信頼関係を決定的に損なうよ。 https://t.co/nGSZdrkLQl
— 太田忠司 (@tadashi_ohta) 2019年5月16日
どんな商品でもヒット作ひとつに対して売れなかったものはその10倍以上あるわけですが、幻冬舎とつきあって見城徹社長の逆鱗に触れると、本が売れなかったことが全部著者のせいにされて、実売部数をさらされる危険性があるわけです。 https://t.co/AOydzPsuoR
— 町山智浩 (@TomoMachi) 2019年5月16日
幻冬舎のゴタゴタ見てると、トップのツイッターがきっかけで経営危機に陥る初めての事例になりかねない勢いだなと思う。ツイッターやらなければ、最後まで「カリスマ編集者」でいられたのにな、とも。
— 津田大介 (@tsuda) 2019年5月16日
僕は津原さんの友達ですが、これまで我慢して発言しませんでした。Twitterの自分ルールに反するからです。
でも今回の部数発言はさすがにスルーできません。その本に僕は漫画で参加させてもらってます。どうもすみませんでしたね。安心してください。もう二度と貴社では描きませんから(雅)。— 喜国雅彦&国樹由香 (@kunikikuni) 2019年5月16日
けっきょく見城氏は謝罪し、ツイッターもやめて、755もやめて、AbemaTVの冠番組『徹の部屋』も終了って話だそう。ただこれを書いている現時点でアカウントは削除してないみたいだけど。。
いずれにしてもこの件で、見城氏自らはもとより、幻冬舎自体の評判もずいぶん下げてしまったもよう。まあ幻冬舎は1993年設立なので、今のタイミングでは問題が大きくなるのは、占星術的には「でしょうね」って話なんだけど。
幻冬舎のホロスコープは蠍座に天体が5つあるので、けっこう○○○○い事やりそうな気がする。それはそれで組織としての個性なんだけど。
これだと、確かに蠍座特有の偏りみたいな感じは出るかもしれない。今回の件こそ、津原泰水氏より百田尚樹氏のが売れてるし!ってやっちゃったわけなので。
までも今は山羊座の土星・冥王星なので、もしかしたら業界のあり方というか慣習が変えられようとする前兆かもしれないし。でないと出版業界厳しいだろうから。
ま今後の成り行きに注目って感じで。
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