【野田小4女児虐待事件】心愛さん虐待死、父・栗原勇一郎被告に懲役16年の判決――考察

求刑18年→判決16年

2019年1月に千葉県野田市で当時小学4年生だった長女の栗原心愛(みあ)さんを虐待死させた事件で、傷害致死罪などで起訴されていた父親の栗原勇一郎被告の判決公判が3月19日に千葉地裁で行われ、懲役16年が言い渡された。(求刑は18年)

 前田裁判長は、心愛さんによる生前の供述が十分信用できると認定し、「尋常では考えられない凄惨(せいさん)で陰湿な犯行」と指摘。心愛さんが理由もなく暴れたり自ら進んで立ったりしたという被告の供述については、不整合で信用できないとし、「自己の責任を心愛さんに転嫁しており、反省が見られない」と述べた。
 検察側は、勇一郎被告が身体的暴力だけでなく、食事や睡眠、トイレなどの生理現象も制限するなどし、「長期にわたり陰湿かつ残酷な虐待を繰り返した」と指摘。一方、弁護側は日常的な虐待を否定し、「しつけが行き過ぎてしまった結果だ」と反論していた。

【出典元】心愛さん父親に懲役16年 「長期にわたり虐待」―六つの罪全て認定・千葉地裁/時事ドットコム(2020年03月19日付)

SOS「お父さんにぼう力を受けています」

それまで父親から虐待を受けていたという心愛さんは、2017年11月6日に野田市の小学校で行われたアンケートで

お父さんにぼう力を受けています。
夜中に起こされたり、起きているときにけられたり、
たたかれたりしています。
先生、どうにかできませんか。

と回答していた。

これは、学校が「いじめに関するアンケート」として実施されたもので

  • このアンケートは、みなさんが、いじめのない、たのしい がっこう せいかつができるようにするためのものです。
  • ひみつを まもりますので、しょうじきに こたえてください。
  • なまえを かきたくない ばあいは、かかなくても かまいません。
  • 男女のべつ、学年は きにゅうしてください

と冒頭に断り書きがあった。

アンケートが父親に

このアンケート回答を受けて、柏児童相談所が翌日の11月7日から12月27日まで、心愛さんを一時保護している。

一時保護が解除された後の2018年1月13日に、野田市教委・学校・両親を交えた話し合いが設けられ、その場で父親の勇一郎被告が「訴訟を起こす」など強硬な態度で心愛さんのアンケートの開示を要求したため、市教育委員会は児童相談所に連絡せず、独断でアンケートのコピーを渡してしまう。

勇一郎被告の恫喝に屈してアンケートを渡してしまった市教委の担当者は、後に「恫喝されて恐怖を感じた」「守れる命を守れなかった。取り返しのつかないことをした。」と述べている。

ウソの手紙

一時保護が解除され、心愛さんはいったん親族宅に引き取られた。

その親族宅で児相の訪問を受けた際、心愛さんは自分が署名した手紙を職員に見せたという。

<お父さんにたたかれたということは、ウソです。山崎小学校の〇〇先生にきかれて思わずいってしましました。お父さん、お母さん、妹、(親族の呼び名)にたくさんの迷惑をかけてしまいました。ごめんなさい。ずっと前からはやく4人でくらしたいと思っていました。このあいだのときにも言いました。お父さんにはやく会いたいです。児童相談所の人にはもう会いたくないのでこないでください。会うといやな気分になるので、今日でやめてください。おねがいします>

【出典元】野田市虐待死事件 心愛さんが父親に書かされた手紙全文「児童相談所の人には会いたくない…」/AERAdot

この手紙によって、児相は心愛さんを両親の住む自宅に戻す決定をした。

その後、手紙を不審に思った職員が小学校を訪ねて心愛さんに問い合わせたところ、勇一郎被告が指示して書かせたものだと認めている。

しかしこのとき、「お父さんとお母さんに早く会いたい、一緒に暮らしたいと思っていたのは本当のこと」とも言ったため、保護されることはなかった。

虐待死

2019年1月24日23:00過ぎ、勇一郎被告から「娘を風呂場に連れて行きもみ合いになり、静かになって意識と呼吸がない」と110番通報があった。

駆けつけた職員が浴室内で倒れている心愛さんを発見し、その場で死亡が確認された。警察の聞き取りに対して勇一郎被告は「言うことを聞かないのでしつけを始めた」と答えたという。

調べによると1月22日~24日の間、心愛さんに食事や睡眠を取らせず、真冬に浴室に立たせ続け水のシャワーを浴びせたりするなどの虐待を繰り返していた。

そして死亡の夜、心愛さんが寝ようとすると「だめだから」と勇一郎被告が浴室に連れていった。そこで

――「動かない。息をしていない」

脈を確認したが、すでに事切れていたという。享年10才。

 検察側が説明した医師の所見によると、心愛さんの遺体には、頭から足まで全身に数十カ所のあざ(皮下出血)があった。胸の骨が折れ、髪も数カ所抜けている。胃の中には食べ物がなく、肺には溺れた時にみられる特徴があらわれていたという。
(中略)
 医師によると、心愛さんの死因は、飢餓とストレスによる病的状態に基づくショックもしくは致死性不整脈か、溺水(できすい)が考えられるという。

【出典元】専門医、心愛さんに「非常に強い飢餓」 溺れた特徴も/朝日新聞(2020年3月2日付)

考察

もともと心愛さんのホロスコープは生まれながらに厳しい部分があったが、2017年頃からはトランジットの影響によって酷い状態が続いていた。

かなり酷い状態だったが、それが亡くなるまで続いてしまった。
この状態で無事でいるのは無理がある。

一方、勇一郎被告は二面性があるという情報もあるね。

【参照→】《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔/週刊女性

またネットでは、少年時代にイジメをしていたという暴露が、地元民と思われる人から書き込まれたこともあった。

勇一郎被告のホロスコープも見ることができたが、キレやすい火星に加え、虐待時は妄想肥大になっているような印象。

なお二人のホロスコープ相性は、カオスだった。
間違いなくカオスを生む。

もしかしたら前世からの因縁かな。

あらためて心愛さんのご冥福をお祈りしたい。

【追記】父親が控訴

 千葉県野田市で2019年1月に小学4年の栗原心愛(みあ)さん(当時10歳)を虐待して死亡させたとして、傷害致死などの罪に問われた父勇一郎被告(42)は3月31日、懲役16年とした19日の千葉地裁判決を不服として控訴した。

【出典元】野田女児虐待 傷害致死などで有罪の父親が控訴/毎日新聞(2020年4月1日付)


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