『アフガニスタン』救出された米国人→15,000人中わずか2,500人――現地の悲惨な映像が公開「どこを見ても絶望だ」

カブール制圧後1週間で救出された米国人は2,500人

米現地8月21日に米国防総省は、この1週間でカブールから17,000人を避難させたと発表しました。そのうち米国人は2,500人とのことです。

しかし最大で15,000人の米国人を避難させる必要があり、さらに5~6万人の協力アフガニスタン人を救出したい考えです。またNATO加盟国も数千人の救出を望んでいるといいます。

カブールのハミド・カルザイ国際空港は唯一米国が支配できている空港だといいますが、群衆が押し寄せているといい、カブールの治安状況は悪化の一途をたどっているようです。

アンソニー・ブリンケン国務長官は、米国人を避難させるためにはタリバンに許可を得なければならないことを認めました。

彼らがカブールを支配している。それが現実です。

民間の航空会社を使う計画

ウォールストリートジャーナルは、バイデン政権がアフガニスタンの救出のために民間の航空会社に要請することを計画していると報じました。

国防総省の発表によると、現段階で18機の民間航空機が飛ぶ予定だとのことです。(アメリカン航空・アトラス航空・デルタ航空・オムニエアから各3機、ハワイアン航空2機。ユナイテッド航空4機)

これらは1952年に創設されたCRAF(Civil Reserve Air Fleet=民間予備航空輸送部隊)という、有事の時に利用されるプログラムが適用されるとのことです。

この民間航空機はアフガニスタン国内からでなく、他の場所から離陸するとのことです。現在ドイツ、カタール、バーレーン等にある米軍の基地で立ち往生している人たちが運ばれる可能性があるようです。

バイデン「帰還させる」→現地の実際の悲惨な映像が公開

バイデン大統領は会見で「すべての米国人を帰還させる」ことを公式に約束しました。

またイギリスは1日あたり約1,000人をアフガニスタンから救出していると言っています。

しかしSky Newsは、カブールの空港で人に押しつぶされて亡くなった人の悲惨な映像を公開しています。

映像ではあちこちで人が倒れ、運び出されています。
子供が泣き叫び、暑さや脱水した人たちのため、軍が水をかけています。

その後、倒れている人に白い布を被せています。

レポートした記者は「これが安定した撤退か?」と疑問を投げかけ、「私には死んでいるように見える」と言っています。

アメリカ兵、イギリス兵、スペイン兵、ドイツ兵、ポーランド兵、子供や家族が檻の中や群衆の中から引っ張られ、取り残された人たちなど、どこを見ても絶望です。

(※衝撃映像のため閲覧注意です)

イスラム国までもが脅威に

またBBCは、米国がIS(イスラム国)の脅威のためカブールの空港を避けるよう警告したことを報じています。

これまでイスラム国は、カブールを攻撃すると公式に表明していないようですが、その脅威についてはこれまであまり明らかにされていなかったようです。

しかし上のデイリーメールの記事によれば、イスラム国はアメリカの国益を攻撃すると宣言しているといい、数年前からアフガニスタン国内で活動しており、少数のシーア派を中心に攻撃を繰り返していると伝えています。

この少数グループは米国からだけでなく、タリバンからも攻撃されているといいますが、まだ残党が活動しており、混乱に乗じて復活することが懸念されているといいます。

ドイツ政府は、空港が依然として非常に危険であり、アクセス不可能な事が多いと発表したと発表しています。またスイス外務省は、過去数時間で治安が急激に悪化したと発表し、チャーター機の出発を延期したようです。

バイデン「8月31日撤退の延長は望まない」

バイデン大統領は、8月31日の米軍の撤退期限の延長を議論しているものの「延長したくない」と言ってます。

延長については我々と軍の間で議論されています。

我々としては延長しないことを望んでいる。

好意的に解釈して、延長しないようにオペレーションするという意味だと思いたいです。

ではこの辺で失礼します。


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