【旭川女子中学生いじめ凍死事件】遅すぎたイジメ認定――学校側の隠蔽とメディア報道の是非

イトユラ, CC BY-SA 4.0, ウィキメディア・コモンズ経由で

「旭川女子中学生いじめ凍死事件」でイジメ認定

2021年3月23日に北海道旭川市の公園で凍死した状態で見つかった廣瀬爽彩さん(当時14才)の自殺事件で、第三者委員会がようやくイジメがあったことを認定しました。

6項目でイジメがあったと認め、7人の生徒に対してイジメが認定されました。

正直この事件には胸クソを通り越すものがありましたが、個人的にこのタイミングで発表されたことに意味を感じています。

【イジメ認定された6項目】

  • 性的な話題を繰り返し、身体を触られるなどした
  • 深夜に呼び出し
  • お菓子などを繰り返しおごらせた
  • 性的画像の撮影と送信を強要した
  • 性的行為を強要した
  • からかい続け、パニック状態の本人を突き放す発言

彼女が通っていたとされる旭川市立北星中学校や、市教育委員会は当初「イジメはなかった」として対応を怠っていたどころか、逆に隠蔽しようとしていたという批判もありました。

2021年4月に事件当時の旭川市長だった西川将人氏が、第三者を交えてイジメの事実確認を調査すると発表しました。しかし調査は遅々として進まず、10ヶ月経っても中間報告さえされていないことに不信感が高まっていました。

2022年1月になり、西川氏に代わって旭川市長になった今津寛介市長が第三者委員会に対して異例の勧告をし、ようやく今回の発表に至っています。

報じられた瞬間から大炎上確定案件

最初にこの件が文春によって報じられた時、私は「大炎上確定」とツイートしました。

もちろんイジメがネットで炎上するのは珍しいことではないですが、特にこの件に関しては度を超えたものになるという確信がありました。その根拠はホロスコープですが、彼女のだけではありません。経験上、材料が揃えば揃うほど確信になります。

そこから案の定、炎上が始まりました。

ネット上には、廣瀬さんにイジメをしたとされる生徒やその家族、中学校の教職員などの真偽不明の情報が駆け巡り、この事件をカオス化させました。また変な義侠心に駆られたユーチューバーが、関係者と噂されていた人物の自宅に押しかけ、逮捕されるという二次的事件も起こりました。

さらにこの件は国会で取り上げられ、文部科学省が調査に乗り出しました。

調査を命じた西川市長は、何を思ったか2021年8月に市長を辞職して衆議院議員選挙に出馬を表明、これが責任放棄だとして非難を浴びています。

ちなみにこの選挙で西川氏はライバル候補に15%以上の差を付けられて落選しました。まそうなるのは仕方がないって感じですが。

10人の加害者の未来と、1人の被害者の未来、どっちが大切ですか

調査は進まず、学校側は閉鎖的な態度をとり続けました。

廣瀬さんの母親の手記によると、この中学校の教頭は「10人の加害者の未来と、1人の被害者の未来、どっちが大切ですか。10人ですよ。1人のために10人の未来をつぶしていいんですか。どっちが将来の日本のためになりますか。もう一度、冷静に考えてみて下さい」と母親に詰め寄ったという。

何言ってるのか全然意味がわからないですが、普通に考えれば、犠牲が出る前に「10人の加害者を教育し直す」ことが日本の将来のためです。

さらに母親が、不適切な写真や動画や撮影させられていたことを主張すると、教頭は「単なる悪ふざけ。いたずらの延長」と相手にしなかったといいます。悪ふざけで子供を失ったら、親としてはたまったものじゃない。

こんなのが日本の教育現場にいるとしたら悲劇です。

もしこういうのに遭遇してしまったら、学校ガチャにハズレたとして諦めるしかないのでしょうか。

メディアの姿勢の問題

文春が報じるまで、この件を大手メディアは報じませんでした。

その後も文春は風化させることなく報じ続けました。いったいどちらがメディアの姿勢として正しかったのか。

廣瀬さんは中学に入学して間もない2019年6月22日、イジメがきっかけでウッペツ川に飛び込む自殺未遂をして警察が出動しています。その事件でさえ、ローカル月刊誌「メディアあさひかわ」が報じたのみでした。

このウッペツ川の未遂事件が大々的に報じられていれば、その後の廣瀬さんの自殺は防げたのではないのか?

一説によると自殺未遂の報道はメディア界では御法度であるという。またこの件は加害者が全員未成年で、小学生まで絡んでいたのが、報道をさらに難しくさせたと言われています。

メディアが報じず、学校側が隠蔽した事で、イジメ加害者にブレーキをかけることが出来ませんでした。

今日死のうと思う

最初に文春が報じてから、実に1年経ってようやくイジメが認められました。その間カオスになり続け、炎上し続けたのは残念ながら見込み通りでした。

廣瀬爽彩さんのホロスコープには、個人的に気になる箇所がいくつもあるのですが、ただもうちょっと頑張って時期を待てば、回復する暗示があっただけに残念に思います。

おそらく今年高校入学だったと思いますが、それから先は徐々に元気を取り戻せたと思われます。

「ねえ」

「きめた」

「今日死のうと思う」

「今まで怖くてさ」