アメリカ政府、デバイスからTikTokを30日以内に削除するよう通達

米政府、デバイスからTikTokを削除するよう期限を設定

ホワイトハウスが、政府機関の使用するデバイスからTikTokアプリを30日以内に削除するよう通達しました。

管理予算局(OMB)のシャランダ・ヤング局長は、データの安全性を保つため、すべての米連邦政府機関は政府支給のスマホやシステムからTikTokを排除しなければならないとの覚書を発行しました。

政府機関のTikTok禁止措置は、EU、台湾、カナダなども行っています。

えっと日本政府は?

以前から警告されていた

TikTokについては以前から情報セキュリティの安全性に懸念が示されており、2022年6月にBuzzFeedがTikTok社内会議の音声データをリークし、エンジニアが米国のユーザーデータにアクセスしていたことが発覚しました。

TikTok社内会議の音声データがリーク、エンジニアが米国ユーザー情報にアクセス「全ては中国で見られている」

2022年6月20日

また2022年10月にはフォーブスが、TikTokを運営するByteDanceの中国チームが一部の米国人の位置情報の収集を計画していたと報じました。

さらにソフトウェア専門家が分析したところによると、TikTokに内蔵されているブラウザにアクセスすると、タップ操作やキー操作が監視できるコードが含まれていたと警鐘を鳴らしました。

それを使うと、クレカ情報やパスワードを取得することが可能だという。

TikTok、キー操作やタップを追跡できる機能が含まれている――専門家の調査で判明

2022年8月20日

2022年11月には、TikTokのヨーロッパにおけるプライバシー責任者が、ヨーロッパの個人情報にアクセスすることができる事を認め、EU、イギリス、スイスなどで適用されているとぶっちゃけました。

TikTok、ヨーロッパユーザーの個人情報に中国スタッフがアクセスできることを認める

2022年11月4日

バイデン政権の緩い対応

TikTokの懸念について、米国の通信委員会(FCC)のブレンダン・カー委員長は、個人情報保護の観点からTikTokを禁止するべきとの警告を発しました。

カー氏はAppleやGoogleのアプリストアからTikTokを削除するべきだと求めていました。

そして2022年末には、FBIのクリストファー・レイ長官、CIAのウィリアム・バーンズ長官もTikTokの危険性について認める発言をしています。

TikTok、複数のジャーナリストをスパイしていた事が判明、FBI&CIA長官「TikTokは国家安全保障上の脅威だ」

2022年12月23日

トランプ大統領はTikTokを禁止する大統領令を発効していましたが、バイデン政権になってそれを撤回しています。

バイデン大統領は、自分のシンクタンクが中国からお金を得ていたり、息子の怪しいビジネスなどで中国に遠慮があるのか、TikTokに対して緩い態度を続けています。

そのため各州レベルでTikTokを制限する動きが加速し、2022年12月に15州の司法長官が連盟でAppleとGoogleに対し、TikTokの使用年齢制限を上げるよう要求しました。

カナダ政府もTikTokを禁止

一方カナダは、2月28日までに政府支給の全デバイスからTikTokを禁止すると発表しました。

「2023年2月28日より、TikTokアプリは政府支給のモバイル機器から削除される予定です。これらのデバイスのユーザーは、今後このアプリケーションをダウンロードすることもできなくなります」と、財務省理事会のモナ・フォルティエ総裁は述べました。

これは、「プライバシーとセキュリティに許容できないレベルのリスクがある」との判断から決定されたという。

それによると、TikTokのデータ収集方法は、スマホの内容へのかなりのアクセスを可能にしているのだとか。

カナダはTikTokの調査を開始

これに伴ってカナダの個人情報保護委員会は、TikTokへの調査を開始したという。

この調査は、集団訴訟や、メディアの報道をきっかけに開始されたと述べています。

それによると「個人情報の収集、使用、開示について有効かつ意味のある同意を得ているか」について焦点を当てるといい、またユーザーから個人情報を収集する際に、同社が透明性の義務を果たしているかどうかも判断するとのこと。

またTikTokのユーザーは若年層が多いため、「子供のプライバシー保護の重要性」はより優先度が高いと述べています。

さて日本政府、大丈夫ですか?

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2023年4月1日
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