エプスタイン人脈
性犯罪者ジェフリー・エプスタインのさらなる人脈ネットワークの詳細が明らかになりつつあります。
デイリーメールはエプスタインのプライベートのカレンダーと電子メールを入手し、関わりのあったとされる人物達とその関係を報じました。
この文書は、エプスタインが所有していた2つのプライベートアイランドがある米領ヴァージン諸島政府へ、調査のために引き渡されたものとのこと。
文書は、エプスタインが2008年に最初に有罪判決を受けて13ヶ月間(判決は18ヶ月)拘束され、性犯罪者として登録された後も、世界のエリート達と交際していた事を示しているという。
エプスタインは有罪判決後、イメージの回復を計ろうとしていたようです。
EXCLUSIVE: Trove of never-before-seen Jeffrey Epstein's emails reveals his powerful network https://t.co/tm05YuoUqo pic.twitter.com/4JXIai28PM
— Daily Mail US (@DailyMail) May 30, 2023
アンドルー王子、サラ・ファーガソン元夫人
文書によると、エプスタインはアンドルー王子の名前を使って、JPモルガンに富裕層の仲介をさせようとしていたとのこと。
エプスタインはビル・ゲイツ氏と共同で、富裕層向けの慈善ファンドを立ち上げるようJPモルガンを説得しており、2011年8月31日にその打合せが行われていたという。
エプスタインはアンドルー王子の名前を引き合いに出し「彼は今、お金を稼ぐことを許されている」とメールで述べているといい、そのタイミングからしてアンドルー王子の財政状況を知っていた事がうかがえるとか。
当時アンドルー王子の元妻サラ・ファーガソン氏は550万ドルの借金があり、これをアンドルー王子の介入により返済しているようです。
この発表の1ヶ月後にエプスタインはJPモルガンにメールし、ファーガソン氏の財政状況についてアンドルー王子と話し合っていたことを明らかにしているという。
イリュージョニストのデヴィッド・ブレイン
イリュージョニストのデヴィッド・ブレイン氏もエプスタインと交流があったようです。エプスタインのカレンダーには「リマインダー・デヴィッド・ブレインの誕生日は4月4日」と書かれていました。
カレンダーでは2013年6月に、エプスタイン、未来学者パブロス・ホルマン氏、女優と思われるジェシカ・ジョフ氏と夕食を共にしているという。その時「デヴィッド・ブレインがディナーの終わり頃に立ち寄る」と書かれているとか。
2014年1月にはブレイン氏、映画監督のウディ・アレン氏、当時JPモルガンの幹部だったジェス・ステイリー氏などを含む人たちとディナーが予定されていました。
この予定には「サラとブライアン」が立ち寄るとあり、サラとはエプスタインのために少女達をリクルートする側近サラ・ケレン氏の事だという。
またカレンダーにはコメディアンの「クリス・ロックが来るかもしれない」とも書かれているといい、クリス・ロック氏の名前が出るのは初めてだというが、この疑惑に関してロック氏の関係者は否定したという。
もしかするとエプスタインのプライベート・ジェットに乗ったことが明らかになっている別のコメディアン、クリス・タッカー氏と間違えている可能性があるとか。
ビル・ゲイツ、メリンダ・ゲイツ
ビル・ゲイツ氏とは、富裕層向けの慈善ファンド設立をめぐって何度も会合が持たれていたという。
2011年4月に、ゲイツ氏、ラリー・サマーズ元財務長官、ステイリー氏とディナーがスケジュールされていました。
エプスタインは、メリンダ夫人とゲイツ氏との結婚生活における緊張に気づいていたらしく、実際メリンダ夫人は後にエプスタインを嫌っていたことがわかっています。
結局ファンドは断念しましたが、それでもエプスタインはゲイツ氏に固執し、何度も会っていたとか。
エプスタインのニューヨークの自宅で行われたディナーで、ノルウェーの政治家トールビョルン・ジャグランド氏、ノルウェーの外交官テリエ・ロッド・ラーセン氏、ラリー・サマーズ元財務長官夫妻らと共に、ゲイツ夫妻が参加したという。
しかしこの作戦はうまくいかず、後にメリンダ夫人はこの夜のことを「悪夢」だったと述べました。
ゲイツ氏とエプスタインとの予定は2014年11月が最後だったとのこと。
ウディ・アレン、JPモルガンのジェス・ステイリー
ウディ・アレン監督とは想像以上に親密だったことがうかがえるという。
食事はもとより、映画の編集、上映会、誕生日会、エプスタインの別の邸宅=ニューメキシコの牧場・パームビーチの自宅などで何度も行動を共にしていたことが記されているようです。
JPモルガンの最高責任者だったジェス・ステイリー氏は、エプスタインとのつながりを理由に、退任させられています。
記録によるとステイリー氏は、2010~2015年にかけて少なくとも31回エプスタインと会っており、その多くは午後6時や午後7時の勤務時間後だったという。
エプスタインとステイリー氏は、2011年4月には元財務長官のラリー・サマーズ氏と、2014年1月にはウディ・アレン氏、2013年4月はイスラエルのエフード・バラク元首相らと夕食を共にしているとか。
ステイリー氏は自分の娘についてエプスタインに相談していたようです。娘がコロンビア大学で学位を取得するため、その日はエプスタインにいてくれと要請しています。
暗号
ステイリー氏で気になるのは、しばしばディナーで「ワイン」が確認されていることで、これは何かの暗号ではないかと言われています。
2012年5月29日にスケジュール管理者レスリー・グロフ氏は、「ジェス(ステイリー)用のワインを冷やして用意しておくよう念を込めて!」と書いているという。
2014年1月7日、エプスタインのもう一人のアシスタントのスーザン・ハンブリン氏は、「ジェスのワインを用意しておきます」と書いている。
2014年9月9日のステイリー氏とのアポイントには、「ジェスの白ワインを用意します」と書かれていた。
同年11月20日の約束の横にも「ジェス・ステイリー(白ワインを用意する)」と書かれている。
「ワイン」は他のメールにも登場するという。
まだエプスタインが服役中だった2009年11月1日、ステイリー氏はカリブ海の島から「現在、私は白ワインを飲みながら湯船に浸かっています。ここは素晴らしい場所だ」とエプスタインにメールしているという。
2009年12月4日にもステイリー氏はエプスタインにメールを送り、翌日エプスタインは「私は……を我慢しなければならなかった」と返信し、
これにステイリー氏は「言わないでくれ、フランスワインだ」
またワインの他に、「白雪姫(スノーホワイト)」というワードも現れてきます。
ピーター・ティール、ショーン・パーカー
PayPalやOpenAIの共同創業者でFacebookの初期の投資家であり億万長者のピーター・ティール氏は、エプスタインと何度か会っていたと記録されているようです。
2014年のある時期に、ティール氏は3回エプスタインと会っているという。
2人は9月12日にエプスタインのニューヨークの邸宅で、ウディ・アレン氏と夕食を共にしたと、スケジュールに書かれているとのこと。
その翌日、エプスタインは午後2時~4時までティール氏と単独で会い、その後、現CIA長官で当時国務副長官だったビル・バーンズ氏が1時間合流しているという。
その翌週にもランチを予定していたようです。
Napsterの共同設立者で、Facebook初代社長のショーン・パーカー氏も、2011年9月にエプスタインとの面会が設定されていたものの、関係者によると実現しなかったという。
ノルウェーの皇太子妃メッテ・マリット
2013年9月にはノルウェーの皇太子妃メッテ・マリット妃がカレンダーに登場しています。
ノルウェー宮殿スポークスマンによると、このときプリンセスは公務でニューヨークに滞在していたという。また、エプスタインが関わったとされるビル・クリントン氏の慈善活動「クリントン・グローバル・イニシアチブ」の年次総会にも出席したとか。
マリット妃は以前エプスタインと会ったことを認めており、「もしエプスタインの犯罪行為を知っていたなら、決して会うことはなかっただろう」と述べています。
トミー・モトーラ、JPモルガンのジェイミー・ダイモン
ソニー・ミュージックの元会長でマライア・キャリーの元夫トミー・モトーラ氏は、2013年6月と2014年1月の2回、エプスタインに電話するよう念を押されているとか。
モトーラ氏は広報担当者を通じて、エプスタインと話をしたことを認めています。
「エプスタイン氏と私は共通の知人が何人かいて、彼は多くの人がするように、コンサートのチケットを要求するために何度か電話をかけてきた」という。
2010年3月2日に「Dimon」とのミーティングが記載されており、これはJPモルガンの最高経営責任者ジェイミー・ダイモン氏の事だと予想されています。
エプスタインはメールの中でダイモン氏のことを「ジェイミー」と呼んだり、「ダイモン」と呼んだりしているという。
JPモルガンの広報担当者は、ダイモン氏とエプスタインの会談が行われたことはないと否定しています。
そのほか、FOXグループのオーナーであるルパート・マードック氏の元妻ウェンディ・マードック氏、モデルでクリスティアーノ・ロナウドの元カノのイリーナ・シェイク氏、ノルウェーの元首相ケル・マグネ・ボンデヴィク氏、LinkedInの創業者リード・ホフマン氏、作家のノーム・チョムスキー氏など、さまざまな人物が登場しているようです。
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