アレクセイ・ナワリヌイが死亡
トランプ・オーガニゼーションの民事訴訟の判決が出て、トランプ氏に3億5500万ドル以上の罰金、また3年間ニューヨークの法人で取締役を務めることを禁じました。トランプ氏は控訴するとみられています。
さてロシアの活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏がロシアの収容所で死亡したと発表されました。47歳でした。
ロシア当局によると、ナワリヌイ氏は「散歩後に気分が悪くなり、すぐ意識を失った」という。まあ信じるかどうかは別にして。
ナワリヌイ氏死去 ロシア当局https://t.co/AaVZaMiFjH
ロシア当局は16日、収監中の反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が死去したと発表しました。
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) February 16, 2024
ナワリヌイ氏が脚光を浴びたのは、2020年8月20日の毒殺未遂事件でしょう。シベリアからモスクワに向かう飛行機の中で突然体調に異変をもたらし、オムスクに緊急着陸しました。
空港で飲んだ紅茶が原因とみられていましたが、その後の調査でホテルに残されたペットボトルから毒物の「ノビチョク」が検出されたという。
ナワリヌイ氏はオムスクの病院に搬送された後、ドイツの病院に輸送されて治療を受け、なんとか回復しました。しかし2021年1月17日にロシアに帰国した際、モスクワの空港で拘束されています。
2022年3月22日に詐欺罪、横領罪、法廷侮辱罪などで懲役9年の刑が言い渡され、2023年8月4日には「過激派組織を設立した罪」などで新たに懲役19年の追加刑を言い渡された。
2023年12月に「行方不明か?」との噂が流れましたが、北極圏にあるヤマロ・ネネツ区の刑務所に移送されていたことが判明しました。
そんな折での今回の死亡発表だったのです。
「ロシアがー」
ナワリヌイ氏の死により、世間は「ロシアがー」「プーチンがー」の大合唱になっています。
ここぞとばかりにバイデン大統領は「ナワリヌイ氏の死はプーチンに責任がある」と発表しました。「何が起きたかは正確にはわからないが、プーチンらがやったことの結果であるのは間違いない」
ここのところ認知機能が疑われる中、おつとめご苦労様です。
しかしバイデン氏はこのスピーチ中に脳が誤作動を起こしたのか、突然フリーズしてしまった。こういう失態はメディアは報じないでしょうけど。
↓
Biden uses his address on Navalny's death to bash President Trump, then his brain malfunctions pic.twitter.com/wOTNlzY8TK
— RNC Research (@RNCResearch) February 16, 2024
私は2月4日の記事の冒頭で「バイデン大統領は体調大丈夫なんでしょうか」と書きました。彼のホロスコープに懸念があったからです。やっぱりちょっとおかしいかもしれない。
さておきナワリヌイ氏の妻ユリア氏は、夫の死亡発表の数時間後にミュンヘン安全保障会議で、プーチン政権に対して「責任を取ってもらいたい」と非難しました。
たまたまミュンヘン安全保障会議は国防問題を話し合うもので、ちょうどこのタイミングというのが偶然なのか何なのか。
'If this is true, I want Putin and everyone around him to know that they will be held accountable for everything they did to our country, to my family.'
Yulia Navalnaya, Alexei Navalny's wife speaks after her husband's death.
More: https://t.co/rZ0pCSkmIO
📺 Sky 501 pic.twitter.com/LymLXBIQgf
— Sky News (@SkyNews) February 16, 2024
追悼者を拘束
一方ロシアではナワリヌイ氏を追悼するため数百人が集まったというが、当局は抗議活動をしないよう警告しているという。
情報によればサンクトペテルブルク、ニジニ・ノヴゴロド、モスクワ、クラスノダール、タガンログ、トヴァー、ロストフ・オン・ドン、ムマンスクといった都市で、少なくとも100人の追悼者が逮捕されたと報じられています。
中にはジャーナリストも拘束されているとのこと。
Hundreds of mourners across Russia turned out to pay their respects to Alexei Navalny. His supporters have been warned by authorities not to join public protests over his death.https://t.co/NAIMdevnxW pic.twitter.com/h4Hvjl0V5i
— Sky News (@SkyNews) February 17, 2024
クーデター画策の動画がリーク
ただ一方でこんな情報も出ています。
ナワリヌイ氏の側近が、イギリスのスパイとされる人物に金を要求していた過去の動画がリークされた。
側近の人物は、ロシアでクーデターを起こすために年間1000万ドルから2000万ドルをある人物に要求しています。
もっとお金があれば、もちろんチームは拡大されるだろう。
年間1000万ドル、2000万ドルといったちょっとしたお金で大きな違いになる。そしてこれは何十億という大金を手にする人々にとっては、決して大きな金額ではない。
それが、私が資金集めの努力やビジネス界の人々との対話で伝えようとしているメッセージだ。
(目的は)大規模な抗議活動、市民運動、プロパガンダ、エリート層との接触を確立し、我々は合理的な人間であり、すべてを取り壊して資産を奪うつもりはないことを説明することだ。
It’s horrific when a political opponent dies in jail.
But it’s also never good to be caught on camera attempting a coup in your country with a foreign intel service.
Navalny in this video is asking MI6 Officer James William Thomas Ford for $10-20 Million a year to start a color… pic.twitter.com/hDPigUylD2
— George Papadopoulos (@GeorgePapa19) February 16, 2024
イギリスMI6の工作員か
投稿したパパドプロス氏によれば、動画内の1人はナワリヌイ氏だと言っていますが、実際はナワリヌイ氏の側近のウラジーミル・アシュルコフ氏で、ナワリヌイ氏の反汚職組織FBKの事務局長だそう。
ウラジーミル・アシュルコフ氏↓
Vladimir Ashurkov was accused of embezzling cash from Navalnys 2013 Moscow Mayoral bid but fled to London where the British (Suprise) offered him Political asylum. He is now Executive Director of the "Anti-Corruption Foundation". Ironic. pic.twitter.com/d4WcYp2lpV
— Chay Bowes (@BowesChay) February 16, 2024
ロシアのRTテレビが報じたというこの動画は、2012年のある時期にロシア連邦保安局(FSB)によって撮影されたと言われており、カフェのような場所でアシュルコフ氏と在モスクワ英国大使館の職員との会合が映し出されているものです。
この大使館の人物は、当時の在ロシア英国大使館の政務担当二等書記官だったジェームズ・ウィリアム・トーマス・フォード氏だという。
ロシア当局は、フォード氏が外交官を隠れ蓑にしたMI6の工作員ではないかと疑っていたとのこと。
イギリスは資金を提供しなかった
反汚職組織FBKの目的はロシアの汚職疑惑を暴露することだといい、表向きはジャーナリスト的な組織だというが、最終的にはナワリヌイ氏の政治権力の獲得に結びついているという。
ただRTによると、このあとフォード氏はアシュルコフ氏に資金の提供を約束しなかったと伝えています。
アシュルコフ氏は、ナワリヌイ氏が出馬した2013年のモスクワ市長選挙で選挙資金を横領した疑いでロシア当局から指名手配されました。そのため翌2014年にイギリスに亡命しているという。
外国の干渉に反発
動画の当時、プーチン氏は大統領職に復帰したばかりで、ロシアの内政に対する外国の干渉に対して厳しい態度を取っていたという。
たしかにこの動画の後にウクライナのマイダン革命が米国の工作によって起こされたことを考えれば、プーチン氏の復帰は欧米から相当敵視されていたと思われます。
プーチン大統領は先ごろタッカー・カールソン氏とのインタビューで、欧米から「圧力、圧力、圧力」をかけられていたと語っていた。
そしてもしこの動画が本物なら、ロシア当局は「ナワリヌイ氏のチームが外国と手を組んでクーデターを起こそうとしていた」とみていた事になるでしょう。そのため政敵を排除しようとしたと考えられる。
このあと欧米はどのような行動を起こすのか。
奇しくもロシア軍がウクライナ東部のアヴディフカを包囲し、ウクライナ軍が撤退したタイミングと被ったのが興味深い。
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