知事辞任を求める声、民主党からも
ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事がだいぶ追い詰められつつある。
まず2020年に与えられた、緊急事態宣言下の特別権限を制限する議案がNY州議会に提出された。
この特別権限は学校閉鎖・在宅勤務の義務付け・交通機関の制限・屋内での食事禁止などが命令できるものだったが、クオモ知事の疑惑が広がるにつれてこの権限を剥奪しようとする動きが広がっていた。早ければ今週中に州議会を通過する予定とのこと。
ただこの辺はまだ緩い感じで、辞任を求める声も徐々に高まりつつある。
共和党は当然だが、民主党議員にも辞任を求めている声があり、現時点でキャスリーン・ライス下院議員をはじめ、州上院5名、州議会5名、デブラシオNY市長、ストリンガー監査役、NY市議会6名などが手を上げている。とうとう民主党もかばいきれなくなってきた感じか。
POLL: 71% Of Americans Think Cuomo Hid Nursing Home Deaths https://t.co/CXYLF2aGuH
— Daily Caller (@DailyCaller) March 3, 2021
※世論調査:米国民の71%がクオモ知事が介護老人ホームの死者数を隠蔽したと考えている
さらに民主党議員6名が弾劾を支持
さらに弾劾への動きも出てきているもよう。
以前、クオモ知事から恫喝されたロン・キム議員が弾劾手続きを進めたいと言っていたが、その時点では十分なコンセンサスが取れなかった。
しかしここでもお伝えしているようにその後3名からのセクハラ告発があり、これによって6名の民主党議員がクオモ知事の弾劾を支持する声明を発表した。
ジュリア・サラザール州上院議員、ジャバリ・ブリスポート州上院議員、エミリー・ギャラガー議員、ファラ・スフラン・フォレスト議員、ゾラン・マムダニ議員、マルセラ・ミタイネス議員。
弾劾プロセス
弾劾プロセスはNY州議員150名のうち過半数の賛成が必要となる。このうち民主党は101議席を占めている。
賛成過半数で可決されると、その後上院による弾劾裁判が行われ、3分の2以上の賛成により有罪が確定する。有罪になった場合、ニューヨーク州の公職に就くことはできなくなる。
ちなみに歴史上、ニューヨーク州で弾劾された知事は一名のみ。第39代ニューヨーク州知事ウィリアム・スルザー氏は選挙運動費用で偽証があったとして1913年に弾劾にかけられ、解任されている。しかしその後復権し、大統領候補にまでなっている。
クオモ知事は敏腕弁護士を用意
そのクオモ知事だが、介護老人ホームの死者数隠蔽を含む一連の疑惑調査が連邦捜査官によりスタートしており、それに対して有名弁護士を雇ったもよう。
その弁護士とはエルカン・アブラモウィッツ氏で、あの#MeToo運動を巻き起こしたハーヴェイ・ワインスタインを弁護した人物。
アブラモウィッツ氏は他にも、養女から性的暴行を告発されたウディ・アレンの弁護士も務めていたとのこと。
最後に
カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事のリコールも、2月27日の時点で182万5千票になっていると発表された。
期限になっている3月17日までに150万票集めれば手続きがスタートするとのことだが、大村知事のような無効票などもあるため、キャンペーン側はグロスで200万票を集めたいと言っている。
ただ有効率が84%に達しているとのことで、この率からするとすでに150万票に達していることになる。
ニューヨーク州とカリフォルニア州というゴリゴリの民主党支配州しかも大都市で、このような事態になっているのは興味深い流れだ。
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