北京オリンピック開会式の最終聖火ランナーに登場したウイグル人スキーヤー、姿を消した?

ウィグル人スキーヤー、記者会見に姿を見せず

2022北京冬期オリンピック開会式で聖火リレーの最終ランナーで登場したウイグル人スキーヤーのディニグール・イラムジャン選手が、競技後にメディアのミックスゾーンに現れなかったと報じられています。

イラムジャン選手は現在20才のクロスカントリースキー選手で、2月5日の女子クロスカントリースキー競技に出場し42位でフィニッシュしました。

しかし競技後、メディアがインタビューするミックスゾーンに現れず、姿を消したと波紋を呼んでいます。

開会式の聖火ランナーに選ばれたウイグル民族

イラムジャン選手は、新疆ウイグル自治区のアルタイ出身のウィグル民族です。

以前より問題になっている中国のウィグル民族に対する弾圧に対し、アメリカをはじめ人権弾圧に反発する国の首脳らが北京オリンピックの外交ボイコットを宣言していました。

そんな中、中国は開会式の聖火リレーの最終ランナーに別の中国人スキー選手と共にイラムジャン選手を選んだことで、世界中から注目を浴びました。

しかしこれはウィグル人権問題からそらすための中国側の狙いがあると言われており、いかにも漢民族とウィグル民族が手を取り合ったという演出を目論んだと一部で言われています。

中国のオリンピック委員会は、なぜイラムジャン選手が聖火ランナーに選ばれたかという質問には答えなかったようです。

IOCのルールで定められている

オリンピックの競技に出場した選手が、インタビューに答える答えないにかかわらず、ミックスゾーンを通過するのはIOCのルールによって定められているとのことです。

メディアは彼女が現れないことを知らされておらず、いつまでも待っていたと報じられています。一部の記者達の間では、彼女は行方不明だと噂されているとも。

レース後にイラムジャン選手がミックスゾーンに現れなかった事に対して、IOCはコメントを避けているもよう。また中国オリンピック委員会も、コメントを返してこないといいます。

その代わりに中国の国営放送がイラムジャン選手の独占インタビューを行い、「国からこうした重要な使命を与えられたので、それは果たさなければならない」とコメントしたといいます。

一方、同じく北京オリンピックに出場したウィグル自治区出身のスピードスケートのアダケ・アヘナエル選手は、5日に行われた女子3,000mに出場して17位になった後、ミックスゾーンでメディアに答えたといいます。


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