なぜイーロン・マスクはXユーザーの訴訟費用の提供を申し出たのか――そのきっかけとは

イーロン・マスク、Xユーザーの訴訟費用負担か

イーロン・マスク氏が、X(旧ツイッター)ユーザーの訴訟費用の負担を申し出た事が話題になっています。

マスク氏は、Xへの投稿、いいね、リツイートなどが原因で、雇用主から解雇などの不当な処分を受けて法的手段に訴えるのであれば、その訴訟費用を提供すると申し出ました。

しかも無制限だとしています。

さらに、ただ訴えるだけでなく、その企業の「取締役会の追及も行っていく」と付け加えています。

すごいことですが、なぜマスク氏は唐突にこのようなことを切り出したのか?

さっそく該当者が出てくる

このマスク氏の提案に、さっそく保守派の人気アカウントLibs of TikTokが反応し、「ゲーム会社のマネージャーが保守派をフォローしたことで解雇された」という記事を引用しました。

その記事では、リミテッド・ラン・ゲームズ社のコミュニティ・マネージャーだったカーラ・リン氏が、LGBT活動家のパープル・ティンカーを名乗るアカウントからクレームを受けて解雇されたことを伝えています。

パープル・ティンカーは「カーラ・リンはトランスフォビア(LGBTに不寛容)であり、右派の同じような人たちをフォローしている。彼女が解雇されない限り、私は彼ら(の会社)に一銭たりとも払わない」とヘイトキャンペーン的なツイートをしていました。

これを受けてリミテッド・ラン・ゲームズ社は、カーラ・リンの個人名こそ出さなかったものの、あるスタッフを解雇したことを発表しました。(こういうのってやっぱりDEIポイントに響くからですかね)

このゲーム会社に対しては、多くの批判が出ています。

イーロン・マスク「よし、やってみよう!」

このやりとりにおいてマスク氏は「カーラ、それって本当なの?」と返信しました。

するとカーラ・リン氏本人が、「見出しよりも状況は少し複雑です。でもイエスです。」と答えています。

続けてリン氏は「私の2016年のツイートを掘り起こした人が主導したんです。そこから魔女狩りが始まり、私はその日のうちに解雇されました。」と説明しました。

するとマスク氏は「よし、やってみよう!」と答えていますから、もしかすると訴訟に進むかもしれません。

イーロンが言い出したきっかけとは

なぜマスク氏が唐突に訴訟費用や会社の追求を言い出したかについて、一説によると、そのきっかけになったと言われているのが「NASCAR」のドライバーがチームから無期限出場停止処分を受けた事件ではないかと言われています。

NASCARのレーシングチーム「レガシー・モータークラブ」は8月5日、チームのレーシングドライバーであるノア・グラグソン選手を出場停止処分とする声明を発表しました。

「ノア・グラグソンの行動は我々のチームの価値観を代表するものではないとして、直ちにノア・グラグソンを出場停止とする決定を下した」

これにNASCARの運営組織も同意し、出場停止を無期限とする処分を決定しました。

なぜグラグソン選手はここまで厳しい処分を受けることになったのでしょう?。

グラグソンが出場停止になった理由

報道によるとグラグソン選手は、ジョージ・フロイド氏を茶化すミームに「いいね」したことが原因で出場停止になったようです。

ジョージ・フロイド氏は2020年5月に、ミネソタ州ミネアポリスで20ドルの偽札使用の罪で逮捕される際に、白人警官に取り押さえられ膝を押しつけられて亡くなったとされています。

この事件でBLMの抗議活動が全米中に広がったのはご存じの通りです。

このミームだと言われてる↓

これについてグラグソン選手は謝罪を表明しています。

「SNS上での自分の注意不足と行動に失望しています。この状況の深刻さは理解している。私はみんなを愛しているし、感謝している。誰であろうと平等に接するようにしている。私は単純明快にしくじったんです。」

マスク氏が訴訟費用を提供するとツイートしたのは、この事件が報じられて数時間後の事でした。

まあグラグソン選手はミームに「いいね」しただけなので、それで無期限出場停止はさすがに過剰制裁のような気がしないでもない。それを言うなら、左派は保守派に対してもっとひどいことをやっていると思うので。

これはバイデンの汚職はOK、トランプは何が何でもダメ、としているのと同じことでは。

非営利団体による嫌がらせ

さらにマスク氏の提案は、もしかするとX社が最近、ある非営利団体を相手取って訴訟を起こした件も関係しているかもしれないという。

このイギリスの団体Center for Countering Digital Hate(CCDH)は、オンラインヘイトや偽情報を調査するという名目で、「Xのプラットフォームから広告主を追い出すためのキャンペーン」を組織したと考えられています。

訴状によるとCCDHは、X社のデータに不正にアクセスし、X上で日々行われている何億もの投稿の中から必要なものを選び出し、「Xは有害なコンテンツで溢れている」と虚偽の主張をするために、一連の不法行為に関与したという。

つまり嫌がらせですかね。

左派は、マスク氏が「言論の自由」を復活させようとしているのが気に入らないので、なんやかんやイチャモンを付けて広告主が去るよう妨害工作をしているようです。

いずれにせよこういうことが重なって、さすがにマスク氏は左派のやりたい放題を見かねたのかもしれません。


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