ロックンロールの草分け、リトル・リチャード氏が死亡――一度引退するもカムバック

ロックンロールの草分け

ロックンロールのパイオニアであり草分け的な存在、リトル・リチャード氏が2020年5月9日に亡くなったとのこと。87才だった。

息子のダニー・ペにマン氏によると、死因は癌だったという。

生い立ち

本名リチャード・ウェイン・ペニマンは、1932年にジョージア州で12人兄弟の3番目として生まれた。父親は教会の助祭でありレンガ職人だった。幼少期から体格が小さく、家族からは”Lil’ Richard”と呼ばれていたようだ。

出産時の合併症のため片方の足が少し短く、そのため歩き方が変則になり「女の子っぽい」と笑われていたという。それが原因かはわからないが、後に同性愛者であることを公表している。

家族はとても信心深くバプテストの教会に通い、家族のうちの何人かは牧師になったという。これが後にリトル・リチャード氏の人生に影響を与えたかもしれない。

子供の頃は毎日ゴスペルを歌うことで、差別や偏見の目からの逃れようとしていたようだ。

デビュー

高校生の頃アイク・ターナーに触発されてピアノを弾き始め、その後R&Bを知るようになるが、当時R&Bは「悪魔の音楽」と言われ規制が厳しかったという。1940年代終わり頃である。

1950年頃、実家を出てアトランタに移りクラブなどに通ったことで影響を受け、プロになる決心をしたという。その後派手なメイクや衣装をつけてステージで歌い、地元の関係者に注目されることになった。

RCAビクターからレコードをリリースし、ジョージア州ではそこそこヒットしたが全国レベルではなかった。その後レコード会社を移り徐々に評判は上がっていたが、金銭的問題で挫折し地元に戻ることになった。

地元ではアルバイトをしながら音楽を続け、スペシャルティ・レコードにデモテープを送ったところ経営者の目に止まり、「Tutti Frutti(トゥッティ・フルッティ)」が出来上がり、1955年9月にリリースされる。

Queenのカバー。

ピーク~一時引退

「Tutti Frutti」はすぐにヒットしビルボードのR&Bチャートで2位まで駆け上がる。イギリスなど海外でもヒットするなど100万枚を売り上げた。続いて「Long Tall Sally(のっぽのサリー)」「Lucille(ルシル)」など立て続けにヒットさせ、最終的にR&Bトップ40に17枚のシングルが入っている。

1957年、オーストラリアのツアーに行った際、メルボルンからシドニーに移る飛行機の中で飛行機トラブルに見舞われた。このときリトル・リチャードは赤く熱したエンジンを「天使が支えている」ように感じたという。また、真っ赤な火の玉が空中を飛び交うのを見たといい、それが「神からのしるし」と受け止め、当時の破天荒なライフスタイルを改めるきっかけになったようだ。

このとき10日ほど予定を早めてアメリカに戻ったが、当初乗る予定だった飛行機が太平洋に墜落したとのニュースを知り、あらためて神からのサインと感じ、突如神学を学ぶためにアラバマ州のオークウッド大学に入学し引退してしまう。そして改心しチームを組んで伝道のために全米を旅して回った。

その後はゴスペルに転向し、リリースした何曲かはチャートに入っている。

カムバック

R%Bシーンから撤退した後もレコードは売れ続け、説得を受けたがなかなか元に戻ろうとはしなかった。1962年のツアーでブーイングを受け、またサム・クックのステージに触発されたリトル・リチャードはようやくカムバックすることを決心したという。

シーンに戻った彼のもとには、当時まだ無名だったビートルズからオファーが届き、ビートルズが前座を務めている。

また、これまた無名だったジミ・ヘンドリックスがバックバンドのメンバーとしてフル参加したが、ジミの態度の悪さやギャラ問題などでぶつかり、解雇になっている。

1986年にはロックの殿堂入りを果たしたものの、前年10月に起こした自動車事故のケガにより式典には出席できなかった。

2007年には坐骨神経痛のため歩行困難になり松葉杖を使うようになったという。また2009年には股関節の手術を行っている。

2016年4月に一時重篤な状態にあるとのウワサが流れた。しかし翌月に本人がまだ健康だと否定している。

リトル・リチャード氏

リトル・リチャード氏

一度改心して、それまでのキャリアを捨ててオークウッド大学で神学を学ぼうとした割には、男子学生に裸を晒したとして退学しているね。また男性を盗撮したとして1962年に逮捕もされている。

若い頃はやっていなかったというが、その後アルコールやドラッグなどにもハマり、中毒を起こしている。ただ弟が心臓発作で亡くなり、可愛がっていた甥や友人などを亡くした経験により、止めたとのこと。
そういう破天荒さは生来持ったもののようだ。

とはいえ一時的にせよ、宗教に目覚めたのはこのホロスコープらしいし、ちょうどタイミング的にもピッタリ合っている。
ただこの図の持ったあまりのノリの良さが、また元のロックの道に戻してしまったかなと。

いずれにしても人生三度目のサターンリターンで亡くなった。

どうぞ安らかに。


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2023年4月1日
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