トランプ氏とメラニア夫人がMLBワールドシリーズに
現在メジャーリーグではワールドシリーズが行われており、アトランタ・ブレーブスとヒューストン・アストロズの間でナンバー1を決めるシーズン最後の戦いが繰り広げられています。
米現地10月30日現在、アトランタ・ブレーブスが3勝1敗で大手をかけている(4勝した方が優勝)状態で、早ければ明日にもワールドチャンピオンが決まるかというところです。
そんな中、先ほどブレーブスの本拠地であるジョージア州アトランタのトゥルーイスト・パークで行われたゲーム4の試合で、トランプ氏とメラニア夫人が観戦に訪れたことが話題になっています。
Donald Trump chops with Atlanta Braves fans before World Series game https://t.co/Mdza9gv6P9
— Guardian US (@GuardianUS) October 31, 2021
アトランタは今年オールスター開催地だったはずが・・・
トゥルーイスト・パークといえば今年、大谷翔平選手も出場したオールスターゲームが行われる予定になっていましたが、ジョージア州の選挙法改革が成立したことを受けてMLBコミッショナーが反発し、直前になってアトランタからコロラド・ロッキーズの本拠地クアーズ・フィールドに会場変更になりました。
なぜスポーツであるメジャーリーグが選挙法に口を出すのかよくわからないのですが、不正防止のために投票にはID(身分証明書)のチェックが必要としたのが気に入らないらしく、差別だの投票機会が減るだのといった事を理由にしていました。なぜIDチェックが投票機会の減少につながるのかはよくわかりません。
元を正せば前回の大統領選挙で問題が起きたことから、選挙法の改革の必要性が出ただけなんですけどね。
いずれにしても会場が移ってしまったことで、オールスターの経済効果を狙っていたジョージア州アトランタとしては、期待させておきながらスカされた思いだったかと察します。ただでさえコロナ禍の中、お店や宿泊施設などはアテが外れて残念だったでしょう。
アトランタ・ブレーブスに浮上する問題
話は変わるのですが、これは後からつながってきます。
アトランタ・ブレーブスは今、ちょっと問題になっていることがあります。それはチームのイメージが先住民(インディアン)をモチーフにしており、差別問題になっているのです。
これはブレーブスに限らず全米のプロスポーツ界で物議になっている問題です。
MLBのクリーブランド・インディアンズはそのものズバリのチーム名のため、2022年シーズンから「ガーディアンズ」に変更することを決定しました。それに伴って球団のロゴなども変更になったのです。
NFLのワシントン・レッドスキンズも、先住民を意味する名称のためチーム名とロゴを変更することを発表しました。
他にもNHLのシカゴ・ブラックホークスや、NFLのカンザスシティー・チーフスなどにも同様の動きを求める動きが出ているようです。
トマホーク・チョップ
そしてブレーブスの本拠地での応援方法にも物議が起こっています。そこでは「トマホーク・チョップ」と呼ばれるインディアンをモチーフにした応援スタイルが定番の特徴でした。トマホークとは「斧」の意味です。
トマホーク・チョップは、チームを鼓舞するものとして日本の高校野球や高校サッカーなどでも応援に使われることがあるようです。
トランプ氏とメラニア夫人もワールドシリーズで「トマホーク・チョップ」をやっています。
President Donald Trump does the Tomahawk Chop while at the World Series in Atlanta. pic.twitter.com/CNmZcLYO8x
— David Hookstead (@dhookstead) October 31, 2021
A few months ago, Rob Manfred cowered to the woke mob by moving the all star game out of Atlanta
Tonight, President Trump did the tomahawk chop at the World Series in Atlanta
Poetic
pic.twitter.com/RvySoSEXCv— Greg Price (@greg_price11) October 31, 2021
しかしながら、これも「差別」や「非道徳的」だと非難されており、また戦争をイメージさせるということでも批判の声が大きくなっているのです。
なぜかコミッショナーは支持
ところがMLBコミッショナーは、ブレーブスのトマホーク・チョップの応援に関しては支持しているのです。
コミッショナーのロブ・マンフレッド氏は、クリーブランド・インディアンズのケースでは、ロゴやチーム名を変更するよう圧力をかけたといわれています。
一方で、アトランタのトマホーク・チョップに対しては「あの地域のネイティブアメリカンのコミュニティは、チョップを含むブレーブスのプログラムを全面的に支持している」と述べ、「試合は毎日行われる。その地域のファンに日々チケットを売らなければならない。どのように販売するかについては、チーム間や地域でさまざまな違いがある」と語っており、否定していないのです。
それどころか、アトランタ・ブレーブスがネイティブアメリカンのイメージロゴやトマホーク・チョップを使用していることは「問題ない」としています。インディアンズとどこが違うのでしょう?
ジョージア州の選挙法改革では「差別だ」といって決まっていた会場をわざわざアトランタから変更したにもかかわらず、先住民やトマホーク・チョップはOKだというのですから、よくわかりません。
MLB commissioner Rob Manfred says he has no issues with the Braves‘ use of Native American imagery on their uniforms and their fans’ tomahawk chant.https://t.co/Od5wVYfanu
— Sportsnet (@Sportsnet) October 27, 2021
そういえばマンフレッド氏は、松山英樹選手が勝ったマスターズが行われるジョージア州オーガスタのゴルフ場のメンバーだともいわれてましたね。
コミッショナーなら、少なくとも道理の通ることをしてほしいものだと思う今日このごろです。
ではこの辺で失礼します。
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