WHOが変化?コロナウィルスが武漢研究所から流出した説に「調査が必要」と認める――中国は大反発

WHOが武漢研究所流出説に「さらに調査が必要」

ようやく一歩前進ですかね?

WHO(世界保健機関)の諮問委員会は、コロナウィルスが武漢ウィルス研究所から流出したとする説に関して「さらに調査が必要」だと認めました。

2021年にWHOは、研究室から流出した可能性は「極めて低い」と結論づけていました。つまりウィルスは自然進化し、野生動物を経由して人間に感染したと考えられていました。

一方トランプ氏などが早くから指摘していた「武漢研究所から流出した」とする説は、陰謀論としてみなされていました。

このたびWHOの諮問委員会は6月9日の予備報告で、コロナウィルスの起源に関しては重要なデータが不足しているとして、特定できないと述べました。また過去に研究所が引き金となり、いくつかのパンデミックが発生したことがあるとも指摘しています。

その上で研究所の実験室が原因かどうかは、より深い調査が必要であるとしています。

テドロス「全ての仮説はテーブルの上」

「新型病原体の起源に関する科学諮問グループ」=SAGOは27人の専門家で構成され、その中には中国やロシアの専門家も含まれています。

ただ中国・ロシアを含む3人の専門家は、研究所流出説を再調査するべきだという意見には同意しなかったという。

WHOのテドロス事務局長は2月に、中国政府高官にCOVID-19の最初のヒト感染に関する詳細情報を要求していたとのことですが、中国側がそれに対応したかどうかは不明だという。

テドロス事務局長は「科学的にウィルスの起源を知ることは、将来の伝染病やパンデミックを防ぐために、非常に重要だ」と述べました。

そして「あらゆる仮説を否定する証拠が得られるまでは、すべての仮説はテーブルの上に置かれたままでなければならない」としています。

中国は反発

SAGOの報告の翌日、中国側は反発し、政治的動機によるウソだと非難しました。

中国外務省の趙麗健報道官は「科学的根拠に基づく調査は歓迎するが、政治的な操作は一切拒否する」と述べました。

「研究所の流出説は、完全に反中国勢力が政治的な目的のために作り上げたウソであり、科学とは何の関係もない」

また以前から主張しているメリーランド州のフォートデトリックやノースカロライナ大学などの疑わしい研究所を調査するよう要求しました。

潮目の変化

WHOが研究所流出説の調査に言及したことは潮目の変化を感じます。

というのも、かつてWHOのテドロス事務局長は中国とベッタリだと言われていましたからね。

それが今年5月にテドロス氏が、中国の「ゼロコロナ政策」に対して「持続可能だとは思わない」と否定的意見を述べたことで、両者の関係が微妙になってきているみたいです。