イーロン・マスクがTwitter社買収を復活――なぜ態度を変えたのか?その裏にあるものとは

ツイッター社買収案を復活

イーロン・マスク氏がTwitter(ツイッター)社の買収を復活させました。

マスク氏は4月にツイッターの筆頭株主になった後、すべての発行済み株式を1株あたり54.20ドル=総額440億ドルでの買収を提案しましたが、その後ツイッター社がボット/スパムアカウントを正確に報告していないとして、7月に買収からの撤退を表明しました。

ツイッター社はマスク氏を提訴し、10月17日からデラウェア州裁判所で裁判が始まる予定でした。

米現地10月4日に証券取引委員会(SEC)に提出された、マスク氏からツイッター社幹部への書簡によると、マスク氏は当初の1株54.20ドルでの買収を復活させたという。

この報道を受けてツイッター社の株価は20%近く急騰し、一時取引停止になりました。なんだかんだで影響力がありますね。

ツイッター社はまだ対応を示さず

マスク氏の弁護士が送ったというこの書簡には、

・2022年4月25日の買収契約にしたがって取引を進める
・買収に必要な資金調達を受ける
・裁判の停止

などの条件が記されているという。

これに対してツイッター社は「当社の意図は、1株あたり54.20ドルで取引を成立させることだ」とコメントしましたが、提案にどう対応するかは言及していません。つまり拒否する可能性も残されています。

拒否した場合は、そのまま裁判に進むのかな。

イーロン・マスクは不利な裁判を避けようとした?

マスク氏が買収を復活させた裏には、裁判を避けようとする意図があったのではと言われています。おそらく現在の状況では負ける可能性があると。

一部メディアでは、マスク氏は「敗北を認めた」「降伏だ」などと書いています。

確かにこれまでマスク氏側は裁判所にいくつかの申し立てをしましたが、そのほとんどは判事に認められませんでした。それにより、このままでは不利とみているかもしれないです。

まあデラウェア州は民主党の州ですし、なんつってもバイデン氏の地元です。

ザトコ氏の暴露も効果薄だった

また先ごろ、ツイッター社の元セキュリティ最高責任者だったペイター・ザトコ氏が同社のセキュリティや個人情報保護について重大な欠陥を告発し「業界のセキュリティ基準より10年遅れている」と主張しました。

マスク氏側はザトコ氏に召喚状を発行して裁判で証言させる予定でしたが、これでさえ裁判の状況を覆すには効果が薄かったと言われています。

というのもザトコ氏が議会で証言した際に提出した証拠書類はわずか数ページしかなく、主張を裏付けるものとしては力不足だったようです。

ツイッター内部告発者が米議会で証言「中国とインドのスパイが社内にいる」

2022年9月14日

社員は嫌っている

流れとしては11月に中間選挙を控えてるため、保守派はできれば早くマスク氏に買収を完了してもらいたいでしょうけどね。

ただツイッター社の社員はマスク氏の下で働くことを嫌っており、すでに辞めた幹部もいますし、全体の士気も下がっていると言われています。なんでも、ツイッター社員が書き込む掲示板は今回の買収復活で大荒れだったとか。

ただ気まぐれと言われるマスク氏のことですから、そのうちまた別の方針を打ち出すかもしれませんが。

までも株価が買収価格に近くなっているのがマスク氏にとって幸いかも。