6月29日にハンター・バイデンが宣誓供述する予定

戦略国際​​問題研究所, CC BY 3.0, ウィキメディア・コモンズ経由で

ハンター・バイデンが宣誓供述

現地6月29日にハンター・バイデン氏が宣誓供述する予定です。

これは今問題になっている海外の賄賂に関するものではなく、彼のラップトップにまるわるもので、デラウェア州ウィルミントンのPC修理店の店主が名誉毀損で訴えている訴訟の一環として行われます。

店主だったジョン・ポール・マック・アイザック氏は、ラップトップはロシアの工作だと結びつけられ、名誉を傷つけられたとして民事訴訟を起こしました。

この裁判の興味深い点としては、ラップトップがハンター氏のものであるかを本人に公的に確認する事ができる場になる、ということです。

修理に持ち込まれたMacBook Pro

このラップトップ(MacBook Pro)は2019年4月12日の閉店間際に、デラウェア州にあるマック・アイザック氏が経営するPC修理店に、アルコールの匂いをプンプンさせた酔ったような男が現れて、持ち込んできた3台のうちの1台だという。

1台は修理不可能で、1台はその場でなんとか修復し、残りの1台が修理のため預けられました。

実はマック・アイザック氏は視力が悪く、その時点で持ち込んだ人物の顔をよく認識することができなかったという。修理依頼書に記入する氏名を聞くと、その男は「ハンター」と言ったという。

名字は?と聞き返すと「ああ、バイデン」

このラップトップには「ボー・バイデン財団」のステッカーが貼ってあった。ボー氏はハンター氏の亡き兄です。

数日後にハンター氏は店に再度来店し、データのバックアップを取るための外付けHDDを持ってきたという。

修理が完了して何度も連絡をしたが、その男は二度と現れず、90日経過しても引き取りに来なかったため、規約上放棄したものと見なされ、所有権が店に移りました。

FBIの対応

マック・アイザック氏が中のデータを確認したところ、海外との取引や薬物などの情報が出てきたため、夏頃にFBIに通報をしています。しかしFBIは1年以上何もアクションをしてこなかったという。

身の危険を感じたマック・アイザック氏は、2020年8月にトランプ氏の顧問だったルディ・ジュリアーニ弁護士に連絡をし、助けを求めました。

ところが今年6月22日に行われた下院歳入委員会で、IRS(国税庁)の内部告発者の証言記録が公開され、FBIは2019年11月にハンター氏のApple iCloud IDとラップトップのデバイス番号を照合し、本人の物であることを確認済みだった事がわかりました。

FBIはその年の12月9日に召喚状を発行し、ようやくラップトップを回収しました。

2020年10月つまり大統領選挙の直前に、FBIはラップトップの捜査を打ち切っていたという。FBIワシントン支局のティモシー・ティボー特別捜査官が打ち切り決定をしたと、内部告発者によって明らかになりました。

ティボー氏はこれがリークされて問題視され、FBIを辞めています。

ハンター・バイデンのラップトップ調査を禁じたティボー特別捜査官、FBIを去ったか?

2022年8月30日

SNSによる強力な検閲

同月、このラップトップがニューヨークポストによって報じられました。実に大統領選挙の3週間前という重要な時期でした。

記事ではジョー・バイデンが副大統領時代に、ハンター氏を雇用していたウクライナのエネルギー会社ブリスマの重役とバイデン副大統領がミーティングを行った、という内容で、そのときのやりとりを示すメールの証拠が報じられました。

当時、共和党はこの記事がバイデンファミリーの汚職を示すものだと指摘し、民主党は、これはロシアによる偽情報キャンペーンの一環だと主張しました。

またバイデン陣営は、「ニューヨークポストが主張するような会談は行われていない」と主張しています。

ツイッターはこの記事をBANしてニューヨークポストの公式アカウントを凍結し、Faceboockなどの他のSNSも一斉に記事をロックしました。

こうしたSNSによる記事の一斉BANは、FBIが裏で圧力をかけていたことが、イーロン・マスク氏によってツイッターファイルで暴露されました。

マック・アイザック氏はハッキングの汚名を着せられ、民主党支持者から嫌がらせを受け、とうとう閉店に追い込まれました。

ツイッターファイル第7弾――ハンター・バイデンの記事を検閲させるためのFBIの強引な手口

2022年12月20日

ハンター側の作戦

2022年10月、マック・アイザック氏はハンター・バイデン、CNN、Politico、アダム・シフ議員(民主党)を訴えました。

デラウェア州高等裁判所に提出されたこの訴訟では、シフ議員と2つのメディアが、ニューヨークポストの記事の出所をロシアの偽情報と結びつけたとして、マック・アイザック氏の名誉を毀損したとしています。

弁護士はすでにハンター氏サイドに2019年4月からのすべての「編集されていない銀行記録」を持ってくるよう要求しているという。

ハンター氏がどのような証言をするか、マック・アイザック側の弁護士がどのようにツッコむか注目です。

一方ハンター氏側はマック・アイザック氏がラップトップから復元したデータを共有したことでプライバシーが侵害されたとして、訴え返しています。

おそらくハンター側の弁護士はマック・アイザック氏を金銭的にも精神的にも追い詰める作戦だと言われてますね。長引けば長引くほど弁護士費用がかさむので、マック・アイザック氏のリソースがどこまで耐えられるかが鍵になりそうです。


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