【アメリカ分裂】不法移民問題でテキサス州とバイデン政権が対立、25州がテキサスに賛同――今わかっていること

グレッグ・アボットとドナルド・トランプ/The White House from Washington, DC, Public domain, via Wikimedia Commons

テキサス州vsバイデン政権

トランプ氏がE・ジーン・キャロル氏との名誉毀損裁判で、8300万ドル(約122億円)という途方もない損害賠償金を支払う評決を受けました。この裁判の報道はチェックしていましたが、左派判事によって不公平に進められており、まるで独裁国家のようです。

さてギスギスしてきました。

以前私は、「1月後半に起こることが大きな問題になる」と予想しました。

個人的には1月中旬~後半にかけてが興味深くて、何が起こるか興味津々です。何かが起こるとたぶんそれは大きな問題になると踏んでる。(2023年12月3日の記事

さてこの占星術的予想はどうなるか。

そんな中で今、アメリカが分裂の危機を迎えつつあるかもしれない。いやすでに分裂してるじゃん、という見方もありますが、今回はそれが具体的に出てきました。

国境の不法移民問題をめぐってテキサス州とバイデン政権が真っ向から対立したことで、政府vsテキサス州が激化し、それに他の州も加わって問題が大きくなってきています。

左派と右派が真っ二つに割れている。

最高裁がバイデン政権寄りの判断

米税関・国境警備局(CBP)の発表によると、2023年12月の不法移民の入国は371,036人で、2023年8月に記録した341,392人を更新したという。

国境に接するテキサス州では、不法入国を防ぐための有刺鉄線を設置していました。

バイデン政権はこれを不服として裁判所に訴え、最高裁まで進みましたが、最高裁は1月22日に5対4でバイデン政権に有利な判決を出しました。

テキサス州を支持したのは、サミュエル・アリート、ニール・ゴーサッチ、ブレット・カバノー、クラレンス・トーマスの保守派判事4名です。

同じく保守派のジョン・ロバーツ長官、トランプ任命のエイミー・コニー・バレットの2名は、バイデン政権側を支持した。2人の保守派判事がなぜバイデン政権側に回ったのかは、説明がないのでわかりません。

ただ以前からロバーツ最高裁長官とバレット判事は、保守派でありながらよくリベラル側に付くという印象があります。何か裏でもあるのか?

いずれにしても、この最高裁判断が騒動に火を付けたのは間違いない。

テキサス州は最高裁に反発

この最高裁の決定に、ホワイトハウスの報道官は「最前線の職員が連邦政府の重要な機能を果たすことを妨げ、緊急の人道的状況に対処し、法律を執行する能力を妨害した差し止め命令を、最高裁が無効にしたことをうれしく思う。」と述べました。

一方テキサス州のグレッグ・アボット知事は「これで終わったわけではない」とし、「国境を守り、バイデン政権による我々の財産破壊を阻止するために、テキサスの憲法上の権限を守り続ける」と述べ、抵抗する姿勢を打ち出しています。

その言葉通り翌23日にテキサス州兵は、さらに有刺鉄線を設置し続けました。

テキサス州陸軍省はツイッターXで「我々は国境を守り、法の支配を維持し、州の主権を守るために、断固とした態度で行動し続ける。」

「我が国の主権を守るために、断固として行動する。」

テキサス州の法的問題

テキサス州が最高裁を無視した事に問題はないのか。

情報によれば今回最高裁は、有刺鉄線を撤去しろと命令を出してはいません。どちらかというとバイデン政権側に、有刺鉄線を撤去する権利があることを認めている。

その一方で、テキサス州にそれを設置できないとも言っていない。つまりテキサス州が無視したわけではないようです。

ジョージ・ワシントン大学の法学部教授ジョナサン・ターリー氏によれば、そもそも国境開放の危機は「連邦政府と州との間の合意違反」であるとし、連邦政府は「公約を果たしていない」と述べました。

「合衆国行政府には、現在施行されている移民法を含め、州を保護する連邦法を執行する憲法上の義務がある」「バイデン大統領はテキサス州が憲法上の義務を果たすよう要求しているのを無視した」

ただ問題なのは、裁判所がこれを「憲法で言及されている”侵略”であると認める可能性が低いことだ」という。

「だから、テキサス州は法廷でその憲法を主張するのは難しいだろう」といい、「法的には連邦政府が優位に立っている」との見解を示しました。

そもそもバイデン政権は、学生ローンを免除することを最高裁に却下されたにも関わらず、それを無視してローン免除を実行している。

バイデン政権こそ最高裁を無視しているのでは。

25州の知事がテキサスに賛同

全米25の州知事がテキサス州に賛同し、アボット知事を支持する声明に署名しました。

バイデン大統領とその政権は、南部国境を越えて押し寄せる前代未聞の不法移民に対し、アメリカ人とわが国を完全に無防備な状態に放置している。バイデン政権は、法の支配を守り国境を確保する代わりに、歴史的レベルの不法移民、フェンタニルのような劇薬、テロリストの入国からアメリカ市民を守るために立ち上がったテキサスを攻撃し、訴えた。

私たちはグレッグ・アボット知事とテキサス州と連帯し、国境警備のために有刺鉄線フェンスを含むあらゆる手段と戦略を駆使している。バイデン政権がすでに施行されている移民法の施行を拒否し、不法入国した移民のアメリカ全土での大量仮釈放を違法に認めているからだ。

合衆国憲法の著者は、合衆国憲法第4条第4節と第1条第10節第3節に基づき、このような時には州が自衛権を有することを明確にした。

バイデン政権は州に対する憲法上のコンパクトな義務を放棄しているため、テキサス州には、州および国家の主権を守るためのあらゆる法的正当性がある。

ワイオミング州:マーク・ゴードン知事
アイオワ州:キム・レイノルズ知事
アーカンソー州:サラ・ハッカビー・サンダース知事
モンタナ州:グレッグ・ジャンフォルテ州知事
フロリダ州:ロン・デサンティス知事
アイダホ州:ブラッド・リトル知事
ノースダコタ州:ダグ・バーガム知事
ネブラスカ州:ジム・ピレン知事
ウェストバージニア州:ジム・ジャスティス知事
アラバマ州:ケイ・アイヴィー知事
テネシー州:ビル・リー知事
ルイジアナ州:ジェフ・ランドリー知事
ジョージア州:ブライアン・ケンプ知事
ユタ州:スペンサー・コックス知事
バージニア州:グレン・ヤンキン知事
サウスダコタ州:クリスティ・ノーム知事
オクラホマ州:ケビン・スティット知事
アラスカ州:マイク・ダンリービー知事
インディアナ州:エリック・ホルコム知事
ミシシッピ州:テイト・リーブス知事
ミズーリ州:マイク・パーソン知事
ネバダ州:ジョー・ロンバルド知事
ニューハンプシャー州:クリス・スヌヌ知事
オハイオ州:マイク・デワイン知事
サウスカロライナ州:ヘンリー・マクマスター知事

声明文→Republican Governors Band Together, Issue Joint Statement Supporting Texas’ Constitutional Right to Self-Defense /RGA

トランプ「各州は州兵を派遣しろ」

ドナルド・トランプ氏はテキサス州のグレッグ・アボット知事を支持し、各州に州兵をテキサスに派遣するよう要望しました。

また自分が大統領になったら、迅速に国境を封鎖し、不法移民を強制送還すると述べています。

私が大統領だった頃、我々は歴史上最も安全な国境を持っていた。ジョー・バイデンは国境を放棄し、何百万人もの不法移民が米国に侵入するのを幇助している。バイデンは、この猛攻撃からわが国を守るために戦うのではなく、信じられないことに、アボット知事とテキサス州の手を縛り、侵略が歯止めなく続くように戦っている。この国家安全保障、公共安全、公衆衛生の大惨事を前にして、テキサスは憲法の侵略条項を正しく発動し、侵略を撃退するために全面的な支援を与えなければならない。

私たちは、不法入国者の侵入を阻止し、国境を越えて彼らを排除するために、テキサス州に警備員を配備することを奨励します。すべてのアメリカ人は、テキサス州とアメリカ国民の安全、セキュリティ、主権を守るために、テキサス州当局による常識的な措置を支持すべきである。私が大統領になったら、初日からテキサス州と戦うのではなく、アボット知事や他の国境州と手を携えて、侵略を阻止し、国境を封鎖し、史上最大の国内強制送還作戦を迅速に開始する。

これに関してアボット知事はタッカー・カールソン氏のインタビューに応じ、およそ10州が州兵もしくは法執行機関をテキサス州に派遣していると述べました。

「これまでに、州兵やその他の法執行機関を派遣したのは10州ほどです。彼らは今、我々と一緒になっており、これはアメリカの未来のための戦いなのだ。」「彼ら全員がこの取り組みに参加すると信じている」

またアボット知事は、ジョー・バイデン大統領と連絡を取ろうとしたものの、取れなかったと言っている。8通のレターを渡したが、返事を拒否されたとのこと。

CBPもテキサス州に賛同

テキサス州に協力しているのは保守州だけではない。

CBPも、有刺鉄線を「撤去する予定はない」と言っています。国境警備隊はもはやバイデン政権の味方ではないようです。

CBPの幹部がFOXニュースに語ったところによると、テキサス州と現場の国境警備隊職員との関係は「強固である」と述べ、

「我々の焦点は、この国と国民を守るという使命であり、それはこれからも変わらない。現地では、これらの貴重なパートナーとともに努力を続けている。」「国境警備隊は、テキサス州が国境沿いに設置したインフラ(有刺鉄線)を撤去する計画はない。我々の態勢は変わらない。」

また国境警備隊のユニオン(労働組合)もこの考えに賛同し、また国境警備隊の捜査官がテキサス州兵を逮捕する可能性について否定しました。

「バイデン政権がアメリカに解き放ったこの大惨事の中で、テキサス州が自分たちの州を守るために行ってきたことを、国境警備隊の捜査官たちは高く評価し、尊敬しています。」

「はっきりさせておきたいのは、私たち国境警備隊のエージェントとテキサス州との間に争いはないということです。派手な見出しで報道されるかもしれないが、それは単に真実ではないということ。」

トラック・コンボイの草の根運動

トラック団体が国境警備のためのコンボイを組織し、国境に向かうという。

Take Our Border Back(国境を取り戻せ)と名付けられたコンボイは、1月29日にバージニア州をスタートし、2月3日にテキサス、アリゾナ、カリフォルニアで集会を行うというものです。

ただこれは攻撃的な抗議活動ではなく、全米の地域社会に害を及ぼしている麻薬や人身売買などの犯罪を止める時が来たというメッセージを連邦政府に送ることを目的としているという。

「アメリカ国民はもうたくさんだ。我々はバイデン政権に仕事をさせ、現行法を執行し、国境を守ることを要求しているのだ」

「今こそ、アメリカ国民として立ち上がり、大統領に仕事をするよう要求する時だ。これはアメリカ国民の平和的な運動であるべきだ。」

FBI元高官が警告

さらに元FBIの高官たちが、バイデン政権の国境開放政策によって、国内で展開される侵略テロについて重大な懸念を表明しました。

10人の元FBI幹部は1月17日付で、国境から不法入国した者によって引き起こされるテロの脅威が差し迫っていることを警告する書簡を送りました。

この書簡は、チャック・シューマー上院院内総務、マイク・ジョンソン下院議長、上下両院の情報・国土安全保障委員会委員長に送られています。

「私たちは、国家に対する危険と闘ってきた連邦捜査局(FBI)の元幹部として、米国を脅かす最も悪質な脅威のひとつである可能性のある、現在の具体的な脅威について懸念を表明します。」

それは船や飛行機などなじみのある方法ではなく、「ほとんど無防備な国境から徒歩で侵入してくる」と言っています。

そしてこのかつてない脅威はもっと注目されるべきだとし、情報機関が連携して排除すべきだと提言しています。

「何か恐ろしい攻撃が起こったとしたら、恥ずべき茶番である。政府は保護する義務を著しく怠ったことになる。」

しかし今のところバイデン政権がこの警告に対処する気配は見られませんが。

左派議員「テキサス州兵を連邦化しろ」

一方で左翼系の間では、テキサス州兵を連邦化するよう求めているという。連邦化=つまり州の権利を取り上げて政府管理にしてしまえ、ということです。

ホアキン・カストロ議員(テキサス州選出)はツイッターXで、「もしアボットが昨日の最高裁判決に逆らうのであれば、大統領は今すぐテキサス州兵の連邦単独管理を確立する必要がある」と投稿しました。

同じくテキサス州選出のベト・オルーク下院議員は、「1957年にフォーバス知事がこれを行ったとき、アイゼンハワーは法の遵守を確実にするためにアーカンソー州兵を連邦化した」と説明しました。

「バイデンは、この危機が悪化する前に終わらせるために、大胆で断固としたリーダーシップのこの例に倣わなければならない。」

また一部の左派メディアも連邦化に同調しています。

これについてアボット知事は上記タッカー・カールソン氏のインタビューで、テキサス州兵を連邦化するのは「愚かな動きだ」と述べ、それでも州を守るための防壁を築くことは止めない、と語っています。

また他の州からも州兵が来ることは確実であり、すでに来ているし、もっと増えるだろうと述べています。

アメリカは変革に向かう

さてアメリカはどうなっていくのか。

私は約8年前の2016年3月に旧ブログで以下のように書いています。

個人的にはアメリカはそのうち大変な時代を迎えると思っている(たぶん)のですが、それには今回の大統領選で選ばれた人か、もしくは4年後の次の大統領がキーマンになるはずなので
(以下略)
https://lyu1.net/topics/160304president.html

これが今回のテキサスのことと関連するかはまだなんとも言えませんが、少なくともアメリカは分断に向かっているのは間違いないでしょう。

もちろん水瓶座時代になるというのもあるけど、それよりもアメリカのホロスコープがそれを暗示していると個人的には解釈しています。

そしてアメリカが変われば、日本は絶対に影響を受けざるを得ない。


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2023年4月1日
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