パンデミック小委員会の公聴会
先日の記事で書いたように、バイデン政権は”新型コロナウイルスCOVID-19が武漢ウィルス研究所から流出した”という説を封じろとFacebookに圧力をかけていました。
つまりバイデン政権は、COVID-19が研究所で人工的に作られたことを知っていたことになる。↓
5月1日、米下院議会でコロナウイルスパンデミック特別小委員会の公聴会が開かれ、専門家や関係者が召喚されて証言しました。
中でも、渦中のエコヘルス・アライアンスのピーター・ダザック会長と、ノースカロライナ大学のラルフ・バリック博士が宣誓証言したのは注目に値します。
ダザック氏は米政府機関に助成金を申請し、その金を武漢ウィルス研究所に流した。その資金でCOVID-19ウィルスが作られた。それは研究所から流出し、結果的に世界中に甚大な被害をもたらした。
バリック博士は武漢ウィルス研究所の石正麗博士と協力して、天然のコウモリのコロナウィルスを人工的に改造して、ヒトに感染できるようにバージョンアップする機能獲得研究を行った。それは研究所から流出し、結果的に世界中に甚大な被害をもたらした。
さて公聴会で何が飛び出したのか。
ダザックは逃げ切れたのか。
この公聴会の後、コロナウイルスパンデミック特別小委員会は「エコヘルス・アライアンスとその会長の正式な資格剥奪と、犯罪捜査を勧告する」と提言しました。
House COVID committee calling for criminal probe into gain-of-function virus research in Wuhan https://t.co/uJpr1ULfWa
— Fox News (@FoxNews) May 1, 2024
これまでのCOVID-19タイムライン
この物語は、長い歴史がある。
2002年
- 11月、中国広東省の農家や工場の人々が、呼吸器の症状に見舞われた。その後SARSウィルスは29ヶ国に広がった。
2004年
- コウモリの研究していた武漢ウィルス研究所の「バット・ウーマン」こと石正麗博士は、非営利団体「ワイルドライフトラスト」のピーター・ダザック博士と協力し合った。ワイルドライフトラストは後のエコヘルス・アライアンスのこと。
2006年
- ノースカロライナ大学のラルフ・バリック博士が論文で「ウィルスの病原性と感染性を高めるためにゲノムを同時に改変するツールが存在する。このような生物兵器は人間や家畜をターゲットにすることができる」と書いている。
2009年
- ワイルドライフトラストは5年間1,800万ドルの助成金を獲得した。このうち100万ドルが武漢ウィルス研究所に提供されたという。
2012年
- 科学者たちが「機能獲得研究は危険」だとして反対し始める。
2013年
- 製薬会社モデルナがSARS-CoV-2ウィルスの特許を一部取得。
- 石正麗博士はSARSウィルスの研究をバリック博士に依頼。その結果、ヒト化マウスに重度の肺障害を引き起こす”生物兵器”が出来上がった。
2014年
- エコヘルス・アライアンスは米国立衛生研究所(NIH)から370万ドルの助成金を獲得。そのうち50万ドル以上が武漢ウィルス研究所に支払われた。
2016年
- 中国の雲南省で新型のコロナウィルスが発見され、SARSに似た症状で人が死亡。
- このときのウィルスが武漢ウィルス研究所に持ち込まれ、機密プログラムが始まった。
2017年
- 石正麗博士はそれまでの論文で、コウモリのウィルス株を元にして8つの変異型コロナウィルスを作り、「そのうち2つが人間に感染することができた」と書いている。
- 武漢ウィルス研究所はこれを元にしてヒトに感染する変異株を3種類作成した。それはオリジナルの3倍の致死率を持ち、75%のマウスを死なせる強力な細菌兵器となった。
2018年
- 3月、エコヘルス・アライアンスが国防総省の下部機関DARPAに「プロジェクトDEFUSE」と呼ばれる助成金を申請するも、安全性の懸念から却下される。
- 4月、ダザック会長はマウスを死に至らせた武漢の研究を隠蔽。単に「SARS症状を起こした」とだけ報告している。
- 4月、バリック博士が講演で「次のパンデミックで儲けろ。関連株を買っておけ」とスピーチ。
- 12月、NIHとバリック博士が共同で、動物園のコウモリに武漢ウィルス研究所から入手した改変コロナウィルスを感染させる実験を実行。この実験は米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長のアンソニー・ファウチ博士が監督した。
2019年
- 11月、武漢ウィルス研究所の研究者が病院に運ばれ、1名が死亡したと言われている。
- 12月、モデルナとNIAIDが所有していたmRNAコロナウィルスワクチンの特許をノースカロライナ大学チャペルヒル校に譲渡する契約が結ばれる。
- 12月下旬、中国の武漢で原因不明の肺炎が報告される。
なぜウィルスを改変したのか:バリック博士
ノースカロライナ大学教授で米国科学アカデミーのメンバーであるラルフ・バリック博士は、上に書いたように石正麗博士をはじめとする武漢ウィルス研究所の科学者たちと協力し、ウィルスの開発を行ってきました。
公聴会でバリック博士は、なぜ研究室でウィルスを改変(機能獲得研究)したのか、それは人類にとって何を意味するのかについて、
「自然界に存在する脅威レベルを評価するためです」と述べ、それが激しく起こるか、あるいは頻繁に起こるかを評価したかったと述べた。それが2015年と2015年の論文でキメラを作った根本的な理由だという。
バリック博士いわく、自然界にはウィルスが大量に蓄積されており、治療法、公衆衛生政策、治療薬、ワクチンなど対策を開発する必要があると述べた。ただしそれはNIHの政策によって行われたわけではなく、個人レベルでやったと述べた。
研究所流出説は「否定できない」:バリック博士
そして研究所流出説について、バリック博士は「その可能性を排除することはできない」と認めた。
バリック博士は、武漢ウィルス研究所の研究室のセキュリティレベルが「BSL-3(バイオセイフティレベル3)」ではなく、もっと規制が緩い「BSL-2」で行われていることを指摘しました。
「正麗さんと武漢の科学者たちは、2020年までバイオセーフティーレベル2の条件下で培養作業を行っていた。それが潜在的な実験室流出の仮説を、本質的に隠蔽べきではないと感じた主な理由の一つです。」
またCOVID-19の原因である「SARS-CoV-2」ウィルスは、自然起源であるという説を支持していると語りました。
「実験室からの流出と自然現象、どちらが可能性が高いでしょうか?(自然界と人間との間で)17年間に100万回もの暴露が起こっているのです」と述べ、自然界の多様性は武漢ウイルス研究所のウイルスの何億倍もあると言った。
「それを考えれば、実験室から発生したものよりも、自然界で発生した方が可能性が高い。」
「機能獲得研究は行われていない」:ダザック
一方エコヘルス・アライアンスのピーター・ダザック会長は、危険な機能獲得研究が行われたことを認めませんでした。
「私の知る限りでは、その仕事はまだ行われていません」「仕事が行われたという証拠はない。武漢ウィルス研究所が始めたという証拠もありません」
下院の監督・説明責任委員会の委員長であるジェームズ・コマ-議員は「COVID-19の起源調査について、情報機関から接触されたことはあるか?」と聞いた。
ダザック会長は「はい」といい、「CIA、FBI、国防情報局」と答えています。
そしてCOVID-19が発生する前に「FBIと話をしたことがある」と述べ、「新興感染症の脅威について、また、地球上のどこで次のウイルスが出現する可能性があるかについて、どのような情報を持っているかについて」聞かれたという。
🚩 Rep. James Comer Grills Dr. Peter Daszak on His Involvement with the U.S. Intelligence Agencies, Reminding Him He Is Under Oath
"Do you have a standing relationship with any agency in the intelligence community?…Have you ever been an informant for any U.S. intelligence… pic.twitter.com/TN1FzFqzle
— Chief Nerd (@TheChiefNerd) May 1, 2024
機能獲得研究を否定:ダザック
共和党のニコール・マリオタキス議員は、「武漢の研究所であなたが資金提供した研究の中に、ウイルスを改造して人への感染力を高めたものがあったのか?」と機能獲得研究について問いただしました。
ダザック会長:「いえ、それは私たちの研究の目的ではありませんでしたし、それが機能獲得とは見なされなかった理由です」
しかしマリオタキス議員は、2016年にNIHに宛てたメールで、ダザック会長が「私たちの機能獲得研究の資金提供の一時停止が解除されたと聞いてとても嬉しい」と書いていたことを指摘した。
完全な矛盾です。
またダザック会長はコウモリのコロナウイルスの研究では「人に感染しないことが示された」と繰り返し主張したが、モーガン・グリフィス下院議員は、ダザック会長の過去の証言で、自然流出の可能性について委員会に嘘をついたと非難した。
「コウモリのコロナウイルスがヒトに波及する可能性を、2020年初頭には非常にまれといい、2021年後半には東南アジアと中国南東部だけで年間100万人以上に波及する可能性へと変更した」とグリフィス議員は指摘した。「これが重大な変化だと思わないのか?」
ダザック会長:「いいえ」
グリフィス議員:「何年も刑事裁判に携わってきた。もしあなたが私の依頼人だったら、その犬は狩りに出ないと言うでしょうし、裁判官もそんなことは信じないでしょう」
しかし、エコヘルス・アライアンスが2018年に国防高等研究計画局(DARPA)に提出した助成金提案書は、COVID-19が研究室で操作されたことを示す決定的証拠だとされています。
この助成金は承認されなかったが、ダザック会長は
「この提案に資金が提供されなかったことを委員会に思い出してもらいたい。この仕事は行われなかった。COVIDの起源とはまったく無関係です。」
武漢研究所と中国軍について:ダザック
共和党のデビー・レスコ議員は、「あなたは武漢ウイルス研究所に、中国軍が駐留していることも協力していることも、まだ知らないと言いましたね。たしかにそうおっしゃいましたか?」
ダザック博士「いや、私が言ったのは、武漢の研究所での軍事活動については何も知らないということです。」
レスコ議員は、そのことは国務省が2021年に発表したファクトシートに書いてあるといい、「米国は長年にわたって、中国の過去の生物兵器の研究に対して公に懸念を表明してきた」と述べ、「武漢ウィルス研究所は民間だと公言しているにも関わらず、米国は武漢研究所と中国軍が出版物や秘密プロジェクトで協力してきたと結論づけた」
ダザック会長は「病原体が生物兵器として使われた長い歴史がありますが、それは私たちの研究とは違います」と述べた。
しかし「腑に落ちない」といい、「NIHの助成金提案書を許可しているのは同じ国務省だ」と指摘した。
「もし国務省がその研究所を軍の研究所とみなすなら、きっとこの研究を行うにはふさわしくないと言うはずだ。しかし彼ら自身がそれを審査し、イエスと言った。それは適切であり、許可されている。国務省が何を審査し、何を知っているのか、私は知る由もない。しかし、武漢ウィルス研究所との共同研究を許可したのは国務省なのです」
Gmailの使用:ダザック
共和党のリッチ・マコーミック議員は、ファウチ博士の補佐官だったデビッド・モレンス博士と私的なやりとりをGmailを使っていたことをツッコみました。
以前書きましたがモレンス博士は、Gmailのアカウントを使ってCOVID-19に関するやりとりを行っていたことが発覚しています。
通常、政府機関で働く者は公的なメールアカウントを使うことが義務づけられており、私的メールアカウントを使うと連邦記録保存法に違反することになる。
マコーミック議員:「デビッド・モレンス博士が、情報公開と公的説明責任を回避するために、個人的なGmailアカウントであなたと連絡を取っていたことをご存知でしたか?」
ダザック会長:「彼が個人的なGmailアカウントで私とやりとりしていることは知っていました。時々、個人的な用件のために」
マコーミック議員:「公的助成金の復活に関することが個人的な問題ですか?」
ダザック会長:「復帰させるのは彼の仕事ではありません。これは私が友人として、同僚として彼にアドバイスを求めているのです」
マコーミック議員:「NIAIDの責任者であるファウチ博士の上級顧問が、公的助成金について公式の立場ではなく、Gmailであなたとやりとりしていたことを問題だと思いますか?」
ダスザック会長:「まあ、彼と個人的なことや安全保障の問題、政治的な安全保障の問題についてメールで話すときは。」
特別小委員会による総括
公聴会の後、コロナウイルスのパンデミックに関する特別小委員会は、以下のようにまとめています。
- エコヘルスがアメリカ国民に対して透明性を欠いたという点では、多数派も少数派も同意しており、ダザック博士は二度と連邦政府から資金提供を受けてはならない。
- エコヘルスが米国の税金を使って促進した研究が、武漢ウィルス研究所で実施され、機能獲得研究と認定されたことを明らかにした。ダザック博士は、エコヘルスが武漢ウィルス研究所での機能獲得研究を促進したことはないという公の立場を守ることができなかった。
- ダザック博士は、武漢ウィルス研究所がコロナウイルスのサンプルを隠している可能性があり、武漢ウィルス研究所が痕跡を残さずにウイルスを遺伝子組み換えする能力を持っているかどうかは「わからない」と認めた。しかし彼は不思議なことに、COVID-19は研究所からではなく、自然界で生まれたという姿勢を貫いている。
- ダザック博士は、非公開の証言と特別小委員会が検討した証拠との間にある大きな矛盾を調整することができなかった。証言中、この食い違いを議員やスタッフに明らかにすることができなかったため、特別小委員会はダザック博士が議会に対して不誠実であった可能性があると考えるに至った。
- ダザック博士の証言によると、彼は武漢ウイルス研究所との関係を軽視することで、アメリカ政府を何度も欺いたことが確認された。
- 特別小委員会は、ダザック博士のアメリカ国民に対する侮蔑に対処するため、さらなる措置を講じる。
そして最終的に特別小委員会は、上に書いたようにダザック会長の資格剥奪を勧告しました。
- コロナウイルスのパンデミックに関する特別小委員会は、エコヘルス・アライアンスとピーター・ダザック博士を正式に除名し、今後いかなる米国納税者の資金も受け取らないよう勧告する。
- 特別小委員会はまた、米司法省がダザック博士について正式な調査を行うよう勧告する。
- さらに、特別小委員会は、助成金のコンプライアンスを改善し、リスクの高い研究のバイオセーフティとバイオセキュリティを向上させ、アメリカの連邦医療機関の透明性と説明責任を高めるために、NIAIDとNIHの手続きに関する8つの改善を勧告する。
中国だけでなく米国も加担してきた
補足情報ですが、この公聴会には「COVID-19自然起源説」を推進していた「Nature」や「Lancet」などの有名科学誌の編集長も召喚されていましたが、出席を拒否しました。
その事実だけでも、彼らには後ろめたさがあるのがわかる。これらの科学誌は、気候変動や地球温暖化についてもグローバリストのイデオロギーを推進しており、科学を冒涜していると思わざるを得ない。
これについては以前書きましたが、グローバリストのイデオロギーに合わない論文は、有名科学誌から掲載を拒否されるという。世の中が左翼によってどんどん蹂躙されている。
さておき、この件を下院の委員会が勧告したとしても、司法省が調査を行うのか疑問です。少なくともバイデン政権の間はそれが行われるのか疑わしい。もしトランプ氏が次期大統領になるのなら、その時に期待できるかもしれない。
いずれにしてもCOVID-19ウィルスを開発し、流出させたのは中国だけではないのです。米国が深く関わっており、少なくとも資金は米国が提供している。
ファウチ博士やバイデン政権は、必死にそれを隠そうとしてきた。最終的にファウチ博士は、逃げるようにして公職から引退しました。
しかしファウチ博士はきたる6月3日に、このコロナウイルスパンデミック特別小委員会の公聴会で証言することが決まっています。
「公務を引退したからといって、ファウチ博士が米国民に対する説明責任を免れることにはなりません。6月3日、アメリカ国民は、わが国のパンデミック対応を監督し、パンデミック時代の政策を策定し、COVID-19の起源に関する特異な疑問のある物語を推進した彼の役割について、ファウチ博士から直接話を聞く機会を得ることになる。」
これは米国民だけでなく、日本も含め世界中が注目することになります。
またのらりくらりと「記憶にない」「覚えていない」を繰り返すのか。
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