大谷選手が会見を開く
現地3月25日にロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が記者会見を開き、渦中の問題について語りました。
専属通訳だった水原一平氏による違法賭博の送金問題で、大谷選手は自身の関与を否定し、「彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつ、皆に嘘をついていた」と語りました。
その中で一つ新しく判明したことと言えば、最初の段階で水原氏は、本人ではなく「某友人の借金の肩代わりとして支払った」と説明していたということです。
いずれにしても大谷選手は自分の気持ちを「うまく言葉にするのは難しい」と述べ、ショック以上のものがあることを示しました。
ただこの会見では質問を一切受け付けず、大谷選手側の一方的な声明に留まったことで、さまざまな反応を呼ぶことになったかもしれない。
先日の記事で書きましたが、もし大谷選手がまったく関わらなかったとしたら、やはり気になるのは水原氏がどうやって大谷選手の口座にアクセスできたのか、そして送金する方法があったのか、などだと思います。
その辺について、会見で大谷選手の口から語られることはなかった。調査に支障があるのためかもしれませんが、それについての説明もありませんでした。
スポーツベッティングについて
メジャーリーグでは、関係者が野球の試合に賭けることを禁止しています。八百長の原因になるからでしょう。
またMLBは、他のスポーツに”違法な”賭けをすることを禁止しており、今回の水原氏は野球には賭けていないと主張しているものの、違法ブックメーカーを通じて他のスポーツに賭けていたことでこれに抵触すると思われる。
MLB公式サイトでは、違法ブックメーカーについて説明をしています。
メジャーリーグの規則21(d)(3)には、「違法なブックメーカー、または違法なブックメーカーの代理人と賭けを行った選手、審判、クラブまたはリーグの役員または職員は、その行為の事実と状況に照らしてコミッショナーが適切と考える罰則を受けるものとする」とある。
2015年、マーリンズのジャレッド・コサート投手はルール21(d)(3)違反でMLBから罰金処分を受けたが、コサートが野球賭博をしていなかったとリーグが判断したため、出場停止処分にはならなかった。
https://www.mlb.com/news/shohei-ohtani-interpreter-ippei-mizuhara-fired
またロサンゼルス・タイムズは、水原氏が賭博をしたとされるマシュー・ボウヤー氏について書いています。
それによるとボウヤー氏に対する捜査は、もともと調査されていたオレンジ郡を中心とした数百万ドル規模の違法スポーツ賭博をターゲットにした検察チームと同じものだという。
「ニューポートビーチの元マイナー野球選手ウェイン・ニックス率いるブックメーカーを中心に、無罪を主張した元ドジャースのヤシエル・プイグを含め、少なくとも12人が起訴された。」
ボウヤー氏は大谷選手とつながりがあることを仲間に自慢していたという。それは”宣伝目的”だったと述べている。
https://www.latimes.com/california/story/2024-03-20/gambling-story
各メディアの反応
大谷選手の会見についてはスポーツ紙や一般メディア以外にも、政治系などさまざまなメディアが食いついており、あらためて大谷選手のスターっぷりや事の重大さを浮き彫りにするものとなりました。
そんな中で上の疑問も含め、気になった記事をピックアップしてみます。
CBSスポーツ
CBSスポーツは、大谷選手が法的問題に直面する可能性について書いています。
記事ではギャンブル法の専門家でカリフォルニア州ギャンブル依存症対策協議会の共同設立者ネルソン・ローズ氏のコメントを紹介しました。
ローズ氏によれば、ギャンブル法はすべて組織犯罪を追及するために立てられたものだという。
もし大谷選手が水原氏の借金を支払うために、水原氏あるいはノミ屋に直接、故意に送金したのであれば、大谷選手は違法なギャンブラーの取り立てに「加担したとみなされる可能性がある」という。
「もし彼がこのようなことが行われていることを知っていて、それに同意したのだとしたら、非常にまずいことになる」
ただしそれは大谷選手が「自発的」に金銭を渡した場合にのみ考えられることだとも。
大谷選手自身が記者会見で主張したように、金が盗まれたのであれば、彼は共犯者とはみなされないのだとのこと。
CNN
CNNはこれまで移り変わってきた送金疑惑に疑問を呈し、詳しく説明していないと述べた。
3月19日火曜日のインタビューで水原氏は、大谷は賭博には関与していないと語ったが、インタビュー後、大谷の広報担当者は水原の証言を「否定」し、大谷は窃盗の被害にあったと声明を発表した。
その後 、水原は大谷の通訳を解雇された。
「大谷の弁護士は、どのように資金が盗まれたと考えているのか詳しく説明しておらず、先週大谷が韓国滞在中にロサンゼルス・ドジャースで待望のデビューを果たした際に浮上したスキャンダルについての疑問を煽っている。」
https://edition.cnn.com/2024/03/25/us/ohtani-interpreter-gambling-monday/index.html
USA TODAY
USA TODAYも「何も判明しなかった」と手厳しい。
「暗い秘密が暴露されることも、刺激的な告白や謝罪もなかった。」
スキャンダルが発覚して以来、誰もが待ち望んでいたメッセージだったが、「大谷選手は12分間、ただ騙されただけだと言った」と書いている。
Yahooスポーツ・その1
Yahooスポーツは複数の記者が書いています。
ラッセル・ドーシー記者とジェイク・ミンツ記者は、大谷選手の代理人ネズ・バレロ氏について辛口な表現をしています。
CAAのエージェントであるバレロ氏は、このスキャンダルが流れて以来、表舞台から姿を消しているという。「彼の代理人は、特に話のつじつまが合わなくなってからは、彼(大谷)に何のメリットも与えていない」
はっきりしているのは、バレロも含め、大谷の片隅にいた人たちが、どこかで間違いなく金づるを迷わせたということだ。
大谷選手もまた、その明らかな無自覚と責任感のなさは批判に値する。しかし、大谷の側近に対する世間の不安にもかかわらず、少なくとも短期的には、MLBがドジャースのスラッガーに処分を下す可能性は低い。
Yahooスポーツ・その2
ジャック・ベア記者は、荒唐無稽な話だと述べた。
それによると大谷選手は毎年8ケタの収入を手にしてきたといい、だからこそ、誰かしらが彼の銀行口座に注意を払っていることを望むだろうと述べている。
その上で、もし「水原は図々しい泥棒だ」という話が本当なら、大谷選手本人が気づくまで450万ドルが紛失していることに「なぜ誰も気づかなかったのか、本当に理解に苦しむ」と述べた。
また大谷選手のキャリアの初期に、水原氏がお金の管理をしていたとも伝えられており、「大谷選手がお金に関する決定にあまり関与していなかった可能性は十分にありそうだ」としています。
そして「もし事実なら、大谷陣営の無能ぶりが際立っており、水原がいかに大谷の人生に深く入り込んでいたかを物語っている」と手厳しい。
いずれにしても、大谷選手が言うように水原氏が彼の銀行口座から金を横領したとすれば、「フォレンジック・アカウンティングによって当局が調査できることであり、水原氏がどのようにして口座にアクセスしたのか、さらに言えば、電信送金の際に大谷の名前を捏造したのかどうかを突き止めることができる」と説明した。
またもう一つの疑問として、誰が捜査しているか疑問だとも。
MLBとIRS(国税局)は調査中と行っているが、カリフォルニア州捜査局もFBIもこの件には関与しておらず、ロサンゼルス郡とオレンジ郡の警察も関与していないと報じられており、カリフォルニア州中部地区連邦検事局はコメントを控えたという。
残った疑問
いずれにしても、水原氏がどうやって口座から送金したか、なぜそれが可能だったかについては引き続き疑問として残りました。
仮に口座の管理を任せていたとして、それが何か問題があるとか、あるいは危機管理が甘いなどと言われるのを避けるためだったかもしれませんが、よくわかりません。
巷では識者の方達がいろいろ憶測や私見を述べられておりますが、まあそれはそれです。
ただ個人的にですが、この日に記者会見が開かれると発表された時点で、引き続き大谷選手になにかしら誤解や疑いが持たれるかもしれないと感じてました。
なぜならホロスコープにそうした暗示があるからです。
いずれにしても一刻も早くすっきりさせて、プレーに専念してもらいたいというのが我々の望むところです。
※当ブログでは主流メディアでなかなか報じられず、検索されない情報を取り上げています。ぜひブックマークなどをご利用ください。またあなたの大切な人や、教えたい人にお知らせ・共有してください。
詳しくは→こちら