アンドル王子vs.ジュフレ氏の公聴会が開催
ほんとに1月は大きな問題が起こりそうな感じがしますが。
さて米現地1月4日、イギリスのアンドルー王子に性的暴行を受けたと訴えているバージニア・ロバーツ・ジュフレ氏の裁判の公聴会がオンラインで開かれました。
ジュフレ氏は17才の時にエプスタインに強要され、
・フロリダ州パームビーチにあるエプスタインの邸宅
・カリブ海の米領ヴァージン諸島にあるエプスタインの所有するセント・ジェームズ島
・ギレーヌ・マックスウェル氏のロンドンのアパート
の計3回、アンドルー王子から性的暴行を受けたと主張しています。
アンドルー王子「会ったことさえない」
アンドルー王子側はこれを否定し、ジュフレ氏に「会ったことさえない」と主張しました。出回っている有名な写真については「加工されたものだ」と言っています。
アンドルー王子によると、ロンドンで暴行をしたとされている日は、娘のベアトリス王女をピザ店「ピザ・エクスプレス」のパーティーに連れていっていたためアリバイがあるといい、ロンドンのクラブで汗だくになってダンスをしていたとの主張には、フォークランド紛争で銃撃された際に受けたアドレナリン治療の過剰摂取により汗をかかない体質になった、と主張しています。
へーそうだったんですか。じゃこれは水でもかぶったのかな。
Remember folks, Prince Andrew can't sweat. pic.twitter.com/wvbwqpAUGY
— 🇵🇸Sir Norman of Nowhere, KBE, CSE.💚🏴☠️ (@Normanjam671) December 31, 2021
And we go live to Heathrow International Departures as Prince Andrew catches his flight to the Amazon Rainforest.#GislaineMaxwell pic.twitter.com/EHKZXGKOnp
— Alex Tiffin (@RespectIsVital) December 29, 2021
裁判の棄却を訴え
今回の公聴会は、王子側の主張が裁判所に認められるかどうかが焦点になっており、王子に対する提訴が棄却されるのか、それとも正式に裁判が行われるか、の行方を決定するものです。
提訴に対してアンドルー王子側のアンドリュー・ブレトラー弁護士は、2009年にエプスタインとジュフレ氏の間で取り交わされた和解文書にある、エプスタイン関係者の「可能性のある被告」の法的訴追を免責するという項目を盾に、アンドルー王子もそれに該当するとして裁判の棄却を訴えています。
Prince Andrew’s lawyers fight to dismiss Virginia Giuffre lawsuit in court https://t.co/XzXTnQHgMo
— Guardian news (@guardiannews) January 4, 2022
これについて昨日の投稿で書いたように、専門家の見解はアンドルー王子側に有利だという見方が多かったようでした。つまりジュフレ氏の訴えが棄却される可能性が高いと予想する意見が多かったと思います。
可能性のある被告→全く意味がわからないワードだ
昨日までの「アンドルー王子有利」と予想する専門家の見解とは逆に、裁判官であるルイス・カプラン連邦判事は王子側の主張に懐疑的な姿勢を示したといいます。
カプラン判事は和解文書にある「可能性のある被告」とは何ですか?と尋ねたといいます。これに対してブレトラー弁護士は「被告として名前が挙がる可能性があったにもかかわらず、名前が挙がらなかった人物です」と定義しました。
そして「アンドルー王子は2009年のフロリダ州の訴訟で訴えられる可能性があった。しかしそうはならなかった。つまり彼は可能性のある被告であり、免責者だったのです。」
この解釈に対して判事は「あなたにも私にも全く意味が見いだせないワードです」と述べました。
判事は、真の問題は「可能性のある被告」という表現に何が含まれていると認識しているかだ、と言っています。やはり予想した通り、この文言の解釈が焦点になったようです。
アンドルー王子は法廷に引きずり出されるべきではない
またブレトラー弁護士は、ジュフレ氏の訴えは漠然としすぎていて通らない、と主張しました。「日付が欲しいのです。何年か何月かでもいい、日付、時間、場所、そしてアパートさえハッキリしない。我々が知っているのは、彼女が17才だったという事だけです。」
しかし判事は訴状でそれをハッキリさせる義務はないといい、「少なくともホワイトハウスに誰かがいた頃から、性交という言葉に不確実性はない」と述べました。これはビル・クリントン氏の事を引き合いに出した皮肉でしょう。(モニカ・ルインスキーさんの件かな)
ちなみにカプラン判事はクリントン大統領によってニューヨーク南部地区の連邦地方裁判所の裁判官に任命されています。
またブレトラー弁護士は事件から20年も経っていることに言及し「アンドルー王子は20年後に法廷に引きずり出されるべきではない」と主張し、絶対に却下されるべきだと言いました。
「彼女は世界中のインタビューに何度も応じ、このような訴訟を起こしている、これは不公平であり、不当であり、却下されるべきです。」
ジュフレ氏側に判事も同意か
対するジュフレ氏の代理人デヴィッド・ボイス弁護士は、「可能性のある被告」にアンドルー王子は該当しないと主張しました。
「始めに、可能性のある被告という言葉は、複数の解釈が可能であることを認めます」とし、最も妥当な解釈としては、フロリダ州の管轄下にある人物が該当すると述べました。
そして「この合意契約は、エプスタインだけが執行できるものだ」とも主張しました。
カプラン判事もこれに同意している様子だったといい、この契約は秘密であることを意図しており、第三者がこれを知ることはもちろん、これを行使することも現実的な障害になっている、と指摘しました。
専門家の見解
この日の公聴会について専門家の見解は、昨日の印象とはうって変わって「アンドルー王子に不利になった」とする意見が目立ちます。「アンドルー王子にとって、これ以上悪いことはないだろう」「バージニアが法廷で自分の日を迎えることになるだろう」
「アンドルー王子の弁護団は藁をもつかむ思いだ」「彼らは根拠もない弁護をでっち上げた」
公聴会の最中、カプラン判事はブレトラー弁護士の主張に何度も口を挟んだといい、中には「だから何?」とツッコむ場面があったと言います。
またブレトラー弁護士が判事に「失敬ながら、同意しかねます」と言った場面が何度もあったようですが、専門家によれば「法廷では、これは負けることを意味するのです」
「可能性のある被告」については受け入れていない
焦点となっていた2009年の和解契約書にある「可能性のある被告」については、判事はブレトラー弁護士の言い分を「受け入れない姿勢を明確にした」と専門家は分析しています。
この「可能性のある被告」という文言について「この契約は、エプスタインの知り合いなら誰でも(免責の)対象になり得ます。それでは何の役にも立たないでしょう」といい、別の2つ目の契約書があるはずだ、とする専門家もいます。
「個人名を具体的に示した2つ目の契約書がない限り、何人であれ、その定義に当てはまるとは思えません」
別の意見では、なぜアンドルー王子の弁護団は法廷外で和解に持ち込まなかったのか、と疑問を示す専門家もいます。
結論は「すぐに」決定する
判事はこの日は結論を出さず、しかし「すぐに」決定すると明言しました。
もし判事がアンドルー王子側の主張を却下して、裁判が行われることになったとしたら、今年の秋以降に陪審員裁判が行われると予想されています。
アンドルー王子の運命やいかに。
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